障害児・者リハビリテーション実技(オムニバス)

担当:山川 友康

脊髄損傷の障害像とリハビリテーション 担当:細谷 実
 座学においては、はじめに脊椎と脊髄の解剖学的な説明をしました。特に脊髄については、中枢神経である脊髄と末梢神経である脊髄神経の違いと分布について解説し、頸髄、胸髄、腰髄の損傷部位の違いによる麻痺域の違いを大まかに理解してもらいました。そして、脊髄損傷の発生機序と主な症状について、脊髄損傷が直接引き起こす症状だけでなく、その後のリハビリテーションの過程において起こる二次的な症状についても詳しく説明しました。これにより脊髄損傷が運動麻痺だけでなく、その他さまざまな症状があり、それらが自立生活を妨げる要因となっていることと、重度障害が残ったままで生活しなければならないことを理解してもらいました。最後に、リハビリテーションの流れを、理学療法と作業療法における評価と治療にポイントをおいて解説するとともに、車いすでの生活を中心とした日常生活の特徴について、身の回りの動作を例に挙げて概説しました。

 実習においては、脊髄損傷によって生じる体幹や下肢の麻痺によって、健常者が普段何気なく行っている座るということが、どれくらい障害されるのかを目的に実習しました。方法は、セラピーボールという空気の入った直径70cmほどのボールの上に座ってもらい、不安的な状態を感じるなかで、まずはそこでの座位を安定するためにはどうしたらよいか、さらに座位を安定させながら上肢を使って作業するためにはどうしたらよいのかを試行錯誤で体験してもらいました。そして脊髄損傷者がいかに不安定な状態で生活しているかを知ってもらったところで、その人たちの動作介助方法について説明し、その実習を行いました。寝返りや起き上がり、ベッドからの移乗動作などを適切な方法で行うことによって、介助者の介助負担の軽減だけでなく介助されるほうも楽に感じることを経験してもらいました。

2008年度学び直し事業
特設科目 『障害児・者リハビリテーション実技』(月・土曜日開講)

回数開講日時間帯講義テーマ担当者
14月14日(月)4限オリエンテーション及びリハビリテーション概論山川
221日(月)4限パーキンソン病の障害像とリハビリテーション松尾
326日(土)3限脳性麻痺の障害像とリハビリテーション@山川
426日(土)4限脳性麻痺の障害像とリハビリテーションA山川
628日(月)4限進行性筋ジストロフィー症の障害像とリハビリテーション
75月10日(土)1限脊髄損傷の障害像とリハビリテーション細谷
810日(土)2限頚髄損傷の障害像とリハビリテーション細谷
912日(月)4限視力障害の障害像とリハビリテーション@外部講師
1019日(月)4限脊髄損傷の障害像とリハビリテーション細谷
1124日(土)3限切断の障害像とリハビリテーション小嶋
1224日(土)4限進行性筋ジストロフィー症の障害像とリハビリテーション
1326日(月)4限頚髄損傷の障害像とリハビリテーション細谷
146月 2日(月)4限視力障害の障害像とリハビリテーションA外部講師
157日(土)1限骨・関節疾患の障害像とリハビリテーション@岩井
167日(土)2限骨・関節疾患の障害像とリハビリテーションA岩井
179日(月)4限知的障害の障害像とリハビリテーション@藤本
1816日(月)4限循環器系疾患・呼吸器系疾患の障害像とリハビリテーション松尾
1921日(土)3限精神障害の障害像とリハビリテーション@阪田
2021日(土)4限精神障害の障害像とリハビリテーションA阪田
2123日(月)4限聴力障害の障害像とリハビリテーション@宮永
2230日(月)4限聴力障害の障害像とリハビリテーションA宮永
30日(月)5限聴力障害の障害像とリハビリテーションB宮永
237月 5日(土)1限障害者支援のための補装具の利用について小嶋
245日(土) 2限知的障害の障害像とリハビリテーションA藤本
257日(月)4限重症者の障害像とリハビリテーション山川
2614日(月)4限障害者の居住及び職場環境に関する問題点とその対応@糟谷
2714日(月)5限障害者の居住及び職場環境に関する問題点とその対応A糟谷
2819日(土)3限障害者に関する移動・移乗用具の問題点とその対応@古田
2919日(土)4限障害者に関する移動・移乗用具の問題点とその対応A古田
3019日(土)5限試験山川

※実技練習を実施することがあります。

[お問合せ・連絡先]
神戸学院大学 社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム 事業事務室(15号館3階)
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