- 2011/09/01
2011/8/24「東日本大震災の被災地で復旧・復興支援を考えるスタディツアーを行いました」
2011年8月24日、宮城県松島町においてTKK3大学連携プロジェクトの主催で「東日本大震災復旧・復興を考える松島町見学学習会」を開催、東北福祉大学、工学院大学、神戸学院大学の学生をはじめ、社会貢献学会の会員ら約60名が参加しました。参加した学生たちは避難所運営の実態や被災者の心のケアなどについての講話、情報発信の拠点となった塩釜市のコミュニティFM、救助活動で活躍した陸上自衛隊霞目駐屯地、被災地の状況視察等を通して復興支援のボランティア活動など、継続的な支援活動の必要性を感じ取るなど充実した研修を体験しました。
■松島町中央公民館での講和
松島町中央公民館研修室で行なった講話のうち、仙台市民生委員で七郷地域避難所運営防災支援部長の菊池健一さん(防災士)の「避難所運営の実態とさまざまな人間模様」では、「300人収容の学校に1400人が避難をしたため食料確保が大変だった。避難所の運営組織委員会を作り、運営にあたった結果、最終的に150名まで減らした。自立できる人には自宅に戻って貰い、高齢者や生活に困る人たちだけを学校に残した。平常時から避難所運営を想定した組織づくりが必要だ。行政は被災者に対し一般市民と同様の扱いをしたと苦情が寄せられたが、行政は被災者の立場に立った窓口対応が必要なのではないか。災害時こそスピード感のある対応が必要だ。」と避難所運営を経験した内容とその教訓を話しました。
また、東北福祉大学 阿部正孝准教授の講話「大地が揺れた。心が揺れた。」では「被災地では災害時のストレス症状として、大型ダンプカーが近づいて来ると地震だと怯えたり、大きな木が揺れると津波が来るといって怖がる子どもたちがいる。強い不安、イライラ、無気力、孤立感、恐怖の揺れ戻し、睡眠障害などの症状を持つ人が多く出ている。仮設住宅に入り、日常に生活を戻そうとすると混乱が出てくる。これも災害時のひとつの特徴だ。今回の地震は人の心まで揺らしている。ボランティア活動による被災地での基本的な対応として、①抱き寄せること。気持ちを受け止めながら繰り返し安心させるようにする。②地震と津波についてきちんと教えることが重要だ。」と被災地における被災者対応のポイントについて紹介しました。
■塩釜市のコミュニティFMや陸上自衛隊霞目駐屯地を訪問
この見学学習会では、塩釜市のコミュニティFM「BAY WAVE」の塩釜市役所内の仮設スタジオを訪問し、震災時の情報発信の状況について説明を受けました。BAY WAVEの横田専務は「震災直後ライフラインが途絶した状況から復旧する段階での情報を被災者の立場に寄添った発信を続けた。さらにツイッターで情報発信したことも被災した市民から反響が大きかった。」と被災地での情報発信の重要性について話しました。
仙台市若林区の陸上自衛隊霞目駐屯地では、震災時の情報収集の状況や被災者救助等で活躍したヘリコプターを見学、さらに震災で大きな被害を受けた仙台市若林区荒浜の被災地を訪問、住宅地や小学校校舎の被災状況を視察しました。
参加した学生たちからは「これからの日本を担っていく子どもたちの心のケアが必要だ。風化させるのではなく、震災の教訓を生かしていくことが大切だと思った。」「被災地の状況視察では、想像をはるかに越えた津波の威力、恐ろしさに驚き、衝撃を受けた。津波と簡単に言うけれど、自然の力は人間には敵わないと改めて感じることができた。」などの感想が聞かれました。
今後は社会貢献学会の会員や学生たちがスタディツアーで得た情報と知識を活かし、被災地の現実に目を向け、いま何が必要とされているのかを考え、状況に応じた積極的な社会貢献活動と継続的な被災地支援ができる人間として成長してくれることを期待したいものです。
■松島町中央公民館での講和
松島町中央公民館研修室で行なった講話のうち、仙台市民生委員で七郷地域避難所運営防災支援部長の菊池健一さん(防災士)の「避難所運営の実態とさまざまな人間模様」では、「300人収容の学校に1400人が避難をしたため食料確保が大変だった。避難所の運営組織委員会を作り、運営にあたった結果、最終的に150名まで減らした。自立できる人には自宅に戻って貰い、高齢者や生活に困る人たちだけを学校に残した。平常時から避難所運営を想定した組織づくりが必要だ。行政は被災者に対し一般市民と同様の扱いをしたと苦情が寄せられたが、行政は被災者の立場に立った窓口対応が必要なのではないか。災害時こそスピード感のある対応が必要だ。」と避難所運営を経験した内容とその教訓を話しました。
また、東北福祉大学 阿部正孝准教授の講話「大地が揺れた。心が揺れた。」では「被災地では災害時のストレス症状として、大型ダンプカーが近づいて来ると地震だと怯えたり、大きな木が揺れると津波が来るといって怖がる子どもたちがいる。強い不安、イライラ、無気力、孤立感、恐怖の揺れ戻し、睡眠障害などの症状を持つ人が多く出ている。仮設住宅に入り、日常に生活を戻そうとすると混乱が出てくる。これも災害時のひとつの特徴だ。今回の地震は人の心まで揺らしている。ボランティア活動による被災地での基本的な対応として、①抱き寄せること。気持ちを受け止めながら繰り返し安心させるようにする。②地震と津波についてきちんと教えることが重要だ。」と被災地における被災者対応のポイントについて紹介しました。
■塩釜市のコミュニティFMや陸上自衛隊霞目駐屯地を訪問
この見学学習会では、塩釜市のコミュニティFM「BAY WAVE」の塩釜市役所内の仮設スタジオを訪問し、震災時の情報発信の状況について説明を受けました。BAY WAVEの横田専務は「震災直後ライフラインが途絶した状況から復旧する段階での情報を被災者の立場に寄添った発信を続けた。さらにツイッターで情報発信したことも被災した市民から反響が大きかった。」と被災地での情報発信の重要性について話しました。
仙台市若林区の陸上自衛隊霞目駐屯地では、震災時の情報収集の状況や被災者救助等で活躍したヘリコプターを見学、さらに震災で大きな被害を受けた仙台市若林区荒浜の被災地を訪問、住宅地や小学校校舎の被災状況を視察しました。
参加した学生たちからは「これからの日本を担っていく子どもたちの心のケアが必要だ。風化させるのではなく、震災の教訓を生かしていくことが大切だと思った。」「被災地の状況視察では、想像をはるかに越えた津波の威力、恐ろしさに驚き、衝撃を受けた。津波と簡単に言うけれど、自然の力は人間には敵わないと改めて感じることができた。」などの感想が聞かれました。
今後は社会貢献学会の会員や学生たちがスタディツアーで得た情報と知識を活かし、被災地の現実に目を向け、いま何が必要とされているのかを考え、状況に応じた積極的な社会貢献活動と継続的な被災地支援ができる人間として成長してくれることを期待したいものです。