事業概要
プロジェクトについて
趣旨・目的
近年、競争やグローバリズムだけでは、世界は幸福を獲得できないということがわかり、社会貢献のマインド、つまり「分かち合い」の哲学に根ざした社会の形成が求められるようになってきました。自分の幸せや利益を確保しつつ、他の幸せや利益にも貢献するという「Win-Winの関係」をどのように構築していくか、持続可能な社会をどのように形成していくかが、大学の教育・研究として取り組むべき課題の一つと考えられます。
また、国家の危機管理という観点からも、学士課程教育における社会貢献の体系的教育カリキュラムの構築と実施が望まれています。
本プロジェクトでは、こうした社会的要請に鑑み、3大学が連携し、それぞれの大学の特色、強みを活かしつつ文系と理系の融合により高度な社会貢献に関する研究・教育を行い社会に貢献することを目的としています。具体的には、防災・減災や環境およびボランティアに関する高度かつ実践的教育のための大学間連携を、3大学共同の専門教育課程「学び合い」、3大学連携の課外活動「分かち合い」、3大学連携による災害時に備えた円滑な大学運営のための大学間バックアップシステムと学生主体の実践訓練「助け合い」を展開することで学生の学士力【「学士力」について】
ここでいう学士力を身に付けた人材とは、防災・減災、環境、ボランティアに関する専門的知識と能力を身につけ、「社会に貢献するマインドと能力を持った人材」「社会貢献に関する専門的知識を身につけた人材」「社会人として質の高い即戦力となる人材」「自らテーマを設定し、プロジェクトを立ち上げ、それを実行していく人間力をもった人材」です。
また、進路としては、「行政:国や地方自治体」「消防・警察」「危機管理関連企業」「国際協力機関」「教員」「福祉」「NPO・NGO」等が挙げられますが、職業としてだけではなくボランティアとして地域や職場においてリーダーとして活動できる人材を育成していきます。 向上、及び各大学の活性化、危機管理力向上を目指します。
3大学の役割
東北福祉大学は、福祉の分野からボランティア教育を中心として減災教育にも力を入れ、地域に根差した教育活動を行っています。工学院大学は、工学分野から防災を捉え、地理情報システム(GIS)などを駆使した災害時の緊急対応訓練などの新たなシステムを開発し、地域と連携した教育活動を行っています。神戸学院大学は、人文・社会学分野から防災やボランティア、国際協力に関する教育を行い教材の研究開発をはじめ、それを活用した地域貢献活動を実施しています。
これら3大学それぞれの特色、強みを生かしつつ連携し、今まで限定的であった社会貢献(防災・減災、ボランティア)に関する研究、教育活動を総合的なものとして行きます。また、単に3つの強みを足し算しただけでなく、社会貢献学という新たな研究、教育分野確立の魁となることを目指します。
広域連携の意義
3大学が広域で連携することには大きく2つの意義があります。ひとつは防災・社会貢献に関する活動を3大学に終わらせることなく、それぞれの大学を拠点にして、線から面へと全国へ広げて行くこと。そしてもうひとつは大規模災害が発生した場合、大学間の距離が近ければ共に被災してしまい助け合うことができませんが、広域であればお互いがバックアップ体制をとれることにも意義があると考えます。