神戸学院大学

山田作之助関係資料寄贈記念式典と「最高裁判事・山田作之助を起点とした二十世紀の法実務と学知の交錯」の第3回研究会を開催しました

2018/03/17

集合写真
集合写真
署名交換
署名交換
研究会での発表
研究会での発表
図書館での資料展示
図書館での資料展示

大正から昭和にかけ、神戸を拠点に弁護士として活躍した山田作之助・元最高裁判所判事所蔵の貴重な一次資料を、一般社団法人旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会より寄贈いただく寄贈記念式典を17日、ポートアイランドキャンパス小会議室で開催しました。

午後1時からは図書館の共同研究室で、「最高裁判事・山田作之助を起点とした二十世紀の法実務と学知の交錯」の第3回研究会を開催しました。

寄贈記念式典は、田中裕明法学部長の開会挨拶に続いて、一般社団法人旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会の森本アドリアンデュルト安理代表理事、信森徹理事、北夙川不可止理事が挨拶し、本学からは佐藤雅美学長、大原良道人文学部教授、辻村亮彦法学部准教授が挨拶をしました。森本理事は「地域の歴史的財産として役立ててもらうことを望んでいます」と語りました。佐藤学長は「単に資料保存するだけではなく、地域の方々にも見ていただくことができる機会を提供するなどし、資料を活用した地域貢献も行っていきたい」と応じました。

研究会は、神戸学院大学法学会研究会との共催で開催され、資料の寄託者・寄贈者である一般社団法人・旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会の会員をはじめ、学内外より十数名の参加者があり、活発な質疑が交わされました。

山田作之助関係資料の寄託を受け、分類・整理を進めてくる中で、その作業と並行して、法学部・人文学部の専任教員を中心に、文部科学省及び独立行政法人日本学術振興会の科学研究費補助金の助成を受け、2015年度より3年間にわたって共同研究を行ってきました。今回の研究会は、その締めくくりとなるものでした。

研究会で行われた研究報告の報告者およびタイトルは、下記の通りです。いずれも、山田作之助関係資料を利用したものです。

大原良通・人文学部教授「山田作之助関係資料からみる最高裁判事の生活」
川口ひとみ・神戸大学研究員「山田作之助渉外処理の一事例─ばいかる丸とムンガナ号衝突訴訟関係史料から─」
辻村亮彦・法学部准教授「企業弁護士山田作之助の活動」
下村太一・法学部准教授「山田作之助と神戸財界」

研究会には、今後、山田作之助関係資料に基づく研究を通じて、昭和期の神戸を象徴する一法曹の足跡だけでなく、「国際開港都市・神戸」の政治・経済・文化の発展の軌跡が明らかになることが期待されます。