神戸学院大学

神戸市長と学長との懇談会が開かれました

2019/11/16

講演する増田顧問
講演する増田顧問
特別フォーラム
特別フォーラム
会場風景
会場風景
市長、副市長ら
市長、副市長ら
市長、副市長ら
市長、副市長ら

神戸市が主催する「令和元年度 市長と学長との懇談会 特別フォーラム」が14日、神戸学院大学神戸三宮サテライト(ミント神戸17階)で開かれました。

神戸市内にある22大学の学長・副学長と1工業高等専門学校の校長が参加しました。元総務相で神戸市顧問の増田寛也氏が「大学改革・活性化で実現する神戸創生」の演題で講演し、本学の佐藤雅美学長を含む各学長らと質疑応答しました。

増田顧問は「『高等教育のグランドデザイン』と求められる大学改革」について、2018年に生まれた子供が大学(学部)を卒業する2040年頃の社会の姿を思い描いて見せました。少子高齢化の成熟社会を迎えて課題を解決できるのは「知識」と、それを組み合わせて生み出す「新しい知」に尽きると強調しました。

高等教育改革の全体像についても触れ、大学の基盤強化、連携・統合が求められるとしました。中でも国公私立大学の枠を超えた「地域連携プラットフォーム」(仮称)のような組織を作って大学間の連携を強めることが重要だと述べました。

講演後に学長らからは質問が相次ぎました。「一人っ子が多く、学生が家庭を持つという実感を持てない。ライフプラン教育が必要だろう。若い人の流出を防ぎ、流入を増やすにはどうすれば良いか」との問いに、増田顧問は「新潟県が作った資料によると、新潟は東京と比べて給料は少し低いかもしれないが、家賃や生活費が安く、通勤時間も短いので時間コストは優位にある。(地方の優位性を)分かってもらう必要がある」と答えました。また、増田顧問は「女子学生が大学卒業後に市外に出て行き、戻らない」傾向についても触れ、「女子学生から地域がどう見えているかも、改めて考えてほしい」と提起しました。

「10年、20年先を担う人材を集めるのに苦労している。そのためには職員の能力を上げなければいけない。教員の持っている専門書だけでは解決できない面があるのではないか」との意見も学長サイドから出ました。質疑応答の司会を務めた久元喜造市長は、「女性の流出については(問題意識を持ち)市も分析しています。神戸の大学を出た人がなぜ地元で就職できないのかとよく批判されるが、一方で企業からは神戸の大学を出た人が地元でなかなか就職してくれないと逆に言われる。悩ましい問題です」と述べました。