科目一覧へ戻る | 2024/07/25 現在 |
開講科目名 /Class |
基礎演習/Basic Seminar |
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授業コード /Class Code |
B505632007 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
HASa102 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2024年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
水2(後期)/WED2(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
出水 孝典/DEMIZU TAKANORI |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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出水 孝典/DEMIZU TAKANORI | 人文学科/Humanities |
授業の方法 /Class Format |
演習(対面) |
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授業の目的 /Class Purpose |
<簡単な英語を自然な日本語に訳すことで、日本語の理解を深め自然な日本語で表現する能力を身につける> この授業は、人文学部人文学科のディプロマ・ポリシーのうち4「獲得した知識と体験と技能を活用して、自らが設定した課題や問題点を論理的な分析と考察をとおして解決・解明へと導くことができる」、5「相手の意見を正確に理解し、自分の考えや意見を口頭や文章で的確に表現することができる」、6「情報に潜む危険性を認識したうえで、情報通信技術等を用いて情報を適正につかみ、伝えることができる」、7「多様な他者と共存して、異なった価値観を尊重し、積極的に交流・協働できる」に関係しています。 私たちの多くは日本に住んで、日本語を使って生活していますが、どのくらい日本語をうまく書くことができるでしょうか。この演習では、全体が約3,800 wordsからなる、簡単な英語で書かれた小説を、どうすれば自然な日本語に訳すことができるのか考えることで、少しでも日本語での表現能力を身につけることを目指します。この演習では1回の授業で小説を約300 wordsずつ読んでいきます。クラスを4つのグループに分け、各グループが70~80 wordsずつ分担し、自然な日本語訳を作ることで、日本語による表現力を高めることがこの授業の目的です。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1. 英語と日本語(特にその異同)に対する理解を深める。 2. ことばに関する感覚を身につける。 3. より適切な日本語で表現できるようになる。 |
授業のキーワード /Keywords |
日本語と英語、代名詞の使用、無生物主語構文、過去形・完了形と「た」形 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業では、まず英文を英語らしく音読する練習をします。その後、日本語訳を発表し、それに対して教員が、日本語として不自然な部分を突っ込んだりします。それに対して、もっと自然な日本語にするにはどうしたらよいのか、学生と相談したりして、さらに自然な日本語訳を作っていきます。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
英語に興味がある人は、英語を理解し日本語に訳すことで、英語と日本語に対する理解を深めることができます。英語が苦手な人も、日本語・ことばに興味があれば、英語からの直訳による英文和訳的な日本語を、ふつうの日本語に変えるにはどのようにしたらよいのかといったことを考えることで、自然な日本語の表現能力を伸ばすことができるはずです。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
作品をあらかじめ読んで、日本語訳を作成する(60分)。日ごろからことばに興味をもつ。英語に興味がある人は、簡単なものでいいから、少しでも英語を勉強するようにする(有瀬図書館にはGraded Readerと呼ばれる、やさしい英語の本がたくさんあります)(30分)。英語は苦手でも日本語には興味があるという人は、日ごろから少しでも小説などを読むようにする。また、ネットを見るにしても、ブログやtwitter、2ちゃんねるばかり見ているのではなく、新聞や雑誌が提供している、きちんとした日本語で書かれた記事を読むようにする。漫画を読むにしても台詞の意味を考えたり、J-POPを聴いていても歌詞の意味を考えたりして、少しでもことばと関わるように努力する。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業中に英語を音読し、日本語訳を作って発表する。英語の発音や発表された日本語訳に関して、担当者が問題点を指摘し、改善の方向性を示す。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
授業での発表60%(発表された日本語訳の英文に関する理解度、および日本語としての適切性)、訳に対するコメントや質問など積極的な授業への関わり・貢献40%(どの程度適切にできているか) |
テキスト /Required Texts |
なし |
参考図書 /Reference Books |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 導入 | 自己紹介をしてもらい、授業の進め方を説明します。その後、読んでいく小説のプリントと注を配布し、具体的にどのような作業を進めていくのか理解してもらいます。 | |
2 | 第2回 | 日本語訳の作成・発表とコメント1 | 担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、He has his bag in his hand.という英文を「彼は彼の手に彼のバッグをもっていた」と訳すと、非常に英文和訳的で不自然な日本語になります。このような代名詞に関する問題を特に考えてみましょう。 | |
3 | 第3回 | 日本語訳の作成・発表とコメント2 | 担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、Some people believe in life after death.という英文を「何人かの人々は死後の世界を信じています」と訳すと、非常に英文和訳的で不自然な日本語になります。このような数量詞に関する問題を特に考えてみましょう。 | |
4 | 第4回 | 日本語訳の作成・発表とコメント3 | 担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、I eat a lot of vegetables.という英文を「私はたくさんの野菜を食べます」と訳すと、英文和訳的でやや不自然な日本語になります。どのように言う方がもっと日本語らしいでしょうか。 | |
5 | 第5回 | 日本語訳の作成・発表とコメント4 | 担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、She had known him for many years.という英文を「彼女は多くの年の間彼を知っていた」と訳すと、非常に英文和訳的で不自然な日本語になります。このような期間を表す表現を特に考えてみましょう。 | |
6 | 第6回 | 日本語訳の作成・発表とコメント5 | 担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、 She told me a surprising thing.という英文を「彼女は私に驚かせることを言った」と訳すと、英文和訳的でかなり不自然な日本語になります。このような現在分詞を日本語にどう訳せば自然なのかを特に考えてみましょう。 | |
7 | 第7回 | 日本語訳の作成・発表とコメント6 | 担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、 I'm really excited about my trip.という英文を「私はその旅行に関して本当に興奮させられている」と訳すと、英文和訳的でかなり不自然な日本語になります。このような過去分詞を日本語にどう訳せば自然なのかを特に考えてみましょう。 | |
8 | 第8回 | まとめ | やった部分までの内容を整理する。 | |
9 | 第9回 | 日本語訳の作成・発表とコメント7 | グループで相談し、お互いに助け合いながら、担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、 Few people answered the question.という英文を「少ない人々がその質問に答えた」と訳すと、英文和訳的でかなり不自然な日本語になります。このような否定の数量詞を日本語にどう訳せば自然なのかを特に考えてみましょう。 | |
10 | 第10回 | 日本語訳の作成・発表とコメント8 | グループで相談し、お互いに助け合いながら、担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、 My sister changed after she graduated from high school.という英文を「彼女が高校を卒業した後、私の姉は変わった」と訳すと、彼女と私の姉は別の人を指してしまいますが、もとの英文ではshe=my sisterです。このような副詞節に含まれる代名詞は、日本語にどう訳せば正しい意味を伝えることができるのかを特に考えてみましょう。 | |
11 | 第11回 | 日本語訳の作成・発表とコメント9 | グループで相談し、お互いに助け合いながら、担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、 Mr. Brown reported his discovery of a new star.という英文を「ブラウン氏は彼の新しい星の発見を報告した」と訳すと、英文和訳的でかなり不自然な日本語になります。このような名詞構文を日本語にどう訳せば自然なのかを特に考えてみましょう。 | |
12 | 第12回 | 日本語訳の作成・発表とコメント10 | グループで相談し、お互いに助け合いながら、担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、 I'm glad to see you again.という英文を「あなたに再び会うためにうれしい」と訳すと、非常に英文和訳的で不自然な日本語になります。このような「ために」と訳せない副詞的用法のto不定詞もあることを特に考えてみましょう。 | |
13 | 第13回 | 日本語訳の作成・発表とコメント11 | グループで相談し、お互いに助け合いながら、担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、Mary is a good singer.という英文は、「メアリーはよい歌手だ」と英文和訳的に訳して正しい場合もありますが、カラオケに一緒に行って歌がうまかった、プロの歌手ではないメアリーのことを表現するのに使うことがあります。このような場合、日本語ではどう表現できるでしょうか。 | |
14 | 第14回 | 日本語訳の作成・発表とコメント12 | グループで相談し、お互いに助け合いながら、担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、The movie made him a star.という英文を「その映画は彼をスターにした」と訳すと、英文和訳的でやや不自然な日本語になります。このような無生物主語構文を日本語にどう訳せば自然なのかを特に考えてみましょう。 | |
15 | 第15回 | 日本語訳の作成・発表とコメント13 | グループで相談し、お互いに助け合いながら、担当部分の英文を直訳し、それをふつうの日本語ならどのように表現するのかを考えながら、自然な日本語訳を作って発表します。例えば、 My mother said she was interested in flower arrangement.という英文を「私の母は彼女が生け花に興味があったと言った」と訳すと、私の母と彼女は別の人を指してしまいますが、もとの英文ではshe=my motherです。また、「興味があった」と訳すと「言った」時点よりも前に興味があったことを表しますが、英文では「言った」時点で「興味がある」ことを表しています。このような名詞節に含まれる代名詞、および英語で時制の一致と呼ばれる現象は、日本語にどう訳せば正しい意味を伝えることができるのかを特に考えてみましょう。 |