科目一覧へ戻る | 2024/07/24 現在 |
開講科目名 /Class |
基礎薬学複合科目Ⅰ[13~14]/Comprehensive course in fundamental pharmacy I |
---|---|
授業コード /Class Code |
B410841001 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
|
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
薬学部/Pharmaceutical Sciences |
年度 /Year |
2024年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
金2(前期)/FRI2(SPR.) |
単位数 /Credits |
1.5 |
主担当教員 /Main Instructor |
国嶋 崇隆/KUNISHIMA MUNETAKA |
遠隔授業 /Remote lecture |
Yes |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
国嶋 崇隆/KUNISHIMA MUNETAKA | 薬学部/Pharmaceutical Sciences |
授業の方法 /Class Format |
「演習」を取り入れた「講義」形式で行う。 オンデマンド教材を使用した遠隔授業とする。 授業に関する連絡事項等は、原則としてMoodleにアップするので、毎週必ず確認すること。 |
---|---|
授業の目的 /Class Purpose |
この授業の担当者は薬学部所属であり、この科目は、薬学複合科目であり6年次に配当している。 この科目は、学部のDPに示す8項目のうち、2 を目指す。 ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針) 臨床の場での課題を解決するために必要な化学系薬学領域の知識の整理と確認を行う。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
医薬品のコア構造の化学的構造や性質に関する基本的知識を応用して、医薬品の作用を化学構造と関連づけて理解できるようになる。以下の各SBOsを到達目標とする。 C6-(1)-①-1)タンパク質の高次構造を規定する結合および相互作用について説明できる。 C6-(1)-①-2)糖類および多糖類の基本構造を概説できる。 C6-(1)-①-3)糖とタンパク質の代表的な結合様式を示すことができる。4)核酸の立体構造を規定する化学結合、相互作用について説明できる。 C6-(1)-①-5)生体膜を構成する脂質の化学構造の特徴を説明できる。 C6-(1)-②-1)生体内に存在する代表的な複素環化合物を列挙し、構造式を書くことができる。 C6-(1)-②-2)核酸塩基の構造を書き、水素結合を形成する位置を示すことができる。 C6-(1)-②-3)複素環を含む代表的な補酵素(フラビン、NAD,チアミンなど)の機能を化学反応性と関連させて説明できる。C6-(1)-④-1)代表的な酵素の基質結合部位が有する構造上の特徴を具体例を挙げて説明できる。 C6-(1)-④-2)代表的な酵素(キモトリプシンなど)の作用機構を分子レベルで説明できる。 C6-(1)-④-3)タンパク質リン酸化におけるATPの役割を化学的に説明できる。 C6-(2)-①-1)代表的な医薬品のコア構造(ファーマコフォア)を指摘し分類できる。 C6-(2)-①-2) 医薬品に含まれる代表的な官能基をその性質によって分類し医薬品の効果と結びつけて説明できる。 C6-(2)-②-1)医薬品として複素環化合物が繁用される根拠を説明できる。 C6-(2)-②-2)医薬品に含まれる代表的な複素環化合物を指摘し分類することができる。 C6-(2)-②-3)代表的な芳香族複素環化合物の性質を芳香族性と関連づけて説明できる。 C6-(2)-②-4)代表的芳香族複素環の求電子試薬に対する反応性および配向性について説明できる。 C6-(2)-②-5)代表的芳香族複素環の求核試薬に対する反応性および配向性について説明できる。 C6-(2)-③-1)生体高分子と非共有結合的に相互作用しうる官能基を列挙できる。 C6-(2)-④-1)カテコールアミンアナログの医薬品を列挙しそれらの化学構造を比較できる。 C6-(2)-④-2)アセチルコリンアナログの医薬品を列挙しそれらの化学構造を比較できる。 C6-(2)-④-3)ステロイドアナログの医薬品を列挙しそれらの化学構造を比較できる。 C6-(2)-④-4)核酸アナログの医薬品を列挙しそれらの化学構造を比較できる。 C6-(2)-④-5)ペプチドアナログの医薬品を列挙しそれらの化学構造を比較できる。 C6-(2)-⑤-1)アルキル化剤とDNA塩基の反応を説明できる。 C6-(2)-⑤-2)インターカレーターの作用機序を図示し説明できる。 C6-(2)-⑤-3)β-ラクタムを持つ医薬品の作用機序を化学的に説明できる。 |
授業のキーワード /Keywords |
生体分子(タンパク質、核酸、糖、脂質)の基本構造、医薬品のコア構造、生体分子と医薬品の相互作用 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業計画に従って講義形式で行い(12回)、LMS(Moodle)にアップロードした課題を課す。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
基本的な化学、生物、物理の知識が必要である。オフィスアワー:月曜日10:00-13:30 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
事前学習として講義資料やテキストの該当ページを予習しておくこと(目安として1時間) 。 事後学習として講義の内容を見直し,指示された項目を復習すること。またLMS(Moodle)にアップした課題に反復して取り組むこと(目安として2.5時間)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
LMS(Moodle)にアップした課題(演習、小テスト、レポート等)を指示に従って実施すること。課題レポート等の提出を求めることがある。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
課題に対する取り組み状況やレポート等の提出状況に基づいて総合的に100点満点で評価する(100%)。 |
テキスト /Required Texts |
日本薬学会編 スタンダード薬学シリーズⅡ 3「化学系薬学Ⅱ.生体分子・医薬品の化学による理解」東京化学同人 |
参考図書 /Reference Books |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
---|---|---|---|---|
1 | 第1回 | 生体分子の化学構造 | 生体分子(タンパク質、糖、核酸、脂質)について、それらの化学構造、結合様式、立体構造、相互作用などについて説明できる。 C6-(1)-①-2 C6-(1)-①-3 C6-(1)-①-4 C6-(1)-①-5 |
|
2 | 第2回 | 生体内で機能する複素環 | 生命活動に必須である核酸塩基、補酵素の構造のなかに含まれている複素環を指摘し、その名称を述べることができる。 C6-(1)-②-1 C6-(1)-②-2 C6-(1)-②-3 |
|
3 | 第3回 | 生体内で起こる有機反応 | 代表的な生体成分(脂肪酸、コレステロール)の代謝反応を有機化学の観点から説明できる。また、異物代謝の反応を有機化学の観点から理解できる。 C6-(1)-②-3 |
|
4 | 第4回 | 生体内で機能する錯体・無機化合物 | 生体内の代表的な金属イオンと金属錯体の役割、活性酸素、一酸化窒素の構造、電子配置について説明できる。 C6-(1)-③-1 C6-(1)-③-2 C6-(1)-③-3 |
|
5 | 第5回 | 化学から観る酵素の働き | 1. 酵素阻害を作用機序とする医薬品を分類できる。 2.さらに可逆的阻害薬、不可逆的阻害薬を分類できる。 3. 遷移状態アナログの作用機序説明できる。その例を示すことができる。 C6-(1)-④-1 C6-(1)-④-2 C6-(1)-④-3 |
|
6 | 第6回 | 医薬品のコンポーネント | 医薬品のコア構造を指摘したり、医薬品に含まれる代表的な官能基と医薬品の効果の関係について説明できる。 C6-(2)-①-1 C6-(2)-①-2 |
|
7 | 第7回 | 複素環の化学的性質と反応性 | 医薬品のコンポーネント(構成成分)として重要な複素環の化学的性質(芳香族性、塩基性など)を説明できる。さらに求電子試薬に対する反応性、配向性などについて説明できる。 C6-(2)-②-1 C6-(2)-②-2 C6-(2)-②-3 C6-(2)-②-4 |
|
8 | 第8回 | 医薬品と生体高分子の相互作用 | 1.生体高分子と相互作用しうる官能基を指摘できる。 2. 等価体の例を挙げることができる。 3. プロドラッグの親化合物の化学構造を示すことができる。 C6-(2)-③-1 |
|
9 | 第9回 | 生体分子を模倣した医薬品(1) | 受容体を標的とした医薬品を列挙できる。 1.受容体リガンドを模倣した医薬品を列記できる:カテコールアミンアナログ、アセチルコリンアナログ 2. その他受容体に作用する医薬品を列記できる(ベンゾゾジアゼピン、バルビタール系睡眠薬、オピオイド)。 C6-(2)-④-1 C6-(2)-④-2 |
|
10 | 第10回 | 生体分子を模倣した医薬品(2) | 受容体や酵素を標的とした医薬品を取り上げ、それらを分類できる:ステロイドアナログ(標的:受容体)とNSADs(標的:酵素)、核酸アナログ(標的:核酸)、ペプチドアナログ(標的:受容体)。 C6-(2)-④-3 C6-(2)-④-4 C6-(2)-④-5 |
|
11 | 第11回 | 生体分子と反応する医薬品(1) | 核酸と反応する医薬品を列記できる。抗ガン剤を核酸との相互作用の観点から分類できる。 C6-(2)-⑤-1 C6-(2)-⑤-2 |
|
12 | 第12回 | 生体分子と反応する医薬品(2) | 生体内分子と反応する医薬品のうち, β‐ラクタム系抗生物質、サルファ剤及びキノロン系抗菌薬の作用発現機構を比較して分類できる。 C6-(2)-⑤-3 |