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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/16 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
公衆衛生学Ⅰ/Public Health Ⅰ
授業コード
/Class Code
B102552001
ナンバリングコード
/Numbering Code
NMTc002/NSDb001
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
栄養学部/Nutrition
年度
/Year
2024年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
月1(前期)/MON1(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
津川 尚子/TSUGAWA NAOKO
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
津川 尚子/TSUGAWA NAOKO 栄養学部/Nutrition
授業の方法
/Class Format
対面授業(講義)
授業の目的
/Class Purpose
公衆衛生学は、健康な人を含めたすべての人々を対象に、健康に悪影響を及ぼす環境・行動・社会的要因を取り除き、積極的に人々の健康状態の増進と生活の質(QOL)の向上を図ることを学ぶ学問である。公衆衛生活動は患者を対象として治療する臨床医学とは異なり、疾病や健康障害の「予防」を重視し、行政や組織、制度を通して実践されなければならない。栄養を通じて人々の健康維持・増進を目指す学生にとって、公衆衛生学はその基本となる学問領域であり、社会を俯瞰する幅広い視野で健康を捉えることができる知識・能力を修得することを目的とする。本授業では、主に公衆衛生の概念や人口構造、保健統計、傷病統計から日本の現状を知り、疫学調査のエビデンスに基づいた対策の実施を学ぶ。
栄養学部ディプリマポリシー(DP)として、「思考・判断:①科学的根拠に基づいて人の健康について考察できる。②栄養学・保健衛生学の学問領域において的確に判断できる。」および「関心・意欲 ①予防医学の知識を使って、地域住民の健康増進に意欲をもって寄与できる。②我が国の超高齢社会に対して関心を持ち、生活習慣病の予防に強い意欲を持っている。」を目指す。
到 達 目 標
/Class Objectives
管理栄養士が持つべき公衆衛生の知識を修得するために、以下の項目を到達目標とする。
①公衆衛生の概念と基本的な進め方について概説できる。
②保健統計の重要性を理解できる。
③保健統計関連指標の意味を概説できる。
④傷病統計から、国民の傷病や生活の状況を把握する方法について概説できる。
⑤疫学の概念や研究手法、疫学データの解釈について概説できる。
授業のキーワード
/Keywords
公衆衛生、保健統計、疫学、疾病スクリーニング
授業の進め方
/Method of Instruction
教科書に準拠するが、配布する講義プリントを用いて授業を進める。
履修するにあたって
/Instruction to Students
公衆衛生に関する言葉は馴染みのないものが多いが、分からない言葉は一つ一つ積極的に調べて学ぶことを強く勧める。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
講義前に教科書の該当箇所を読んで予習をすることを勧める。また、講義終了後は復習をし、講義内容に疑問を残さないように努力する。(1時間程度)
提出課題など
/Quiz,Report,etc
定期的に小テストを行う。小テストの問題解説、フィードバックは講義中に行う。その他、宿題等については講義中に適宜指示する。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
定期試験90%、小テストおよび授業に対する意欲・態度10%。
テキスト
/Required Texts
健康・栄養科学シリーズ「社会・環境と健康」2024-2025  編集:辻一郎/吉池信男 (南江堂)
参考図書
/Reference Books
国民衛生の動向 2023/2024(厚生労働統計協会)、公衆衛生マニュアル2024 中村 好一、 佐伯 圭吾
(南山堂)
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 健康と公衆衛生の概念、公衆衛生の進め方 健康の定義、公衆衛生の概念を知り、プライマリヘルスケア、ヘルスプロモーション活動やアプローチ方法などを学ぶ。
2 第2回 公衆衛生の歴史、社会的公正と健康格差の是正 日本と諸外国における公衆衛生と予防医学の歴史から、疾病予防における人々の苦労や方法を学ぶ。また、健康の社会的決定要因と健康格差の現状を知り、是正の方法について考える。
3 第3回 保健統計の概要、人口静態統計 国勢調査・人口静態統計から、日本の人口推移、人口構成を知ることの重要性を学ぶ。
4 第4回 人口動態統計:死亡統計(1) 日本人の主な死因を知るとともに、粗死亡率、年齢調整死亡率(直接法、標準化死亡比)の意味と算出方法について学ぶ。
5 第5回 人口動態統計:死亡統計(2) 死産、周産期死亡、乳児死亡、妊産婦死亡の原因と現状について学ぶ。
6 第6回 人口動態統計:出生統計 出生率、合計特殊出生率、総裁生産率、純再生産率など、出生統計指標を知り、将来の人口増減推移を学ぶ。
7 第7回 生命表と平均寿命・平均余命 加工統計である生命表を理解し、平均寿命、平均余命の算出方法や影響因子について学ぶ。
8 第8回 傷病統計 患者調査、国民生活基礎調査から得られる指標や情報、実施方法について学ぶ。
9 第9回 疫学の概念、疫学研究の種類と方法 疫学の定義、疫学研究の種類と特徴、具体例を学ぶ。
10 第10回 疫学指標(1) 罹患率、有病率、相対危険、寄与危険などの疫学指標の算出方法やそれらが示す意味を学ぶ。
11 第11回 疫学指標(2) オッズ比の意味と算出方法、有意水準や95%信頼区間など統計学的解釈について学ぶ。
12 第12回 疫学研究における結果の理解 疫学研究の結果を理解するために必要な背景要因、バイアス、交絡因子、Hillの判定基準について学ぶ。
13 第13回 根拠の質、疫学倫理 システマティックレビュー、メタ解析を含む疫学研究の根拠の質を学ぶ。また、疫学研究遂行のための研究倫理について学ぶ。
14 第14回 疾病のスクリーニング 疾病のスクリーニングの必要性とスクリーニングの精度(敏感度、特異度、陽性反応的中度、ROC曲線)を学ぶ。
15 第15回 総合解説 本授業の内容を総合的に振り返り、公衆衛生に対する理解を深める。

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