科目一覧へ戻る | 2025/02/05 現在 |
開講科目名 /Class |
地域学講義ⅡC/地域学講義Ⅲ(地方自治体の都市政策)/Regional Studies ⅡC |
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授業コード /Class Code |
A004242501 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
GENv009 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
共通教育科目/ |
年度 /Year |
2025年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
水2(前期)/WED2(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
大森 光則/OOMORI MITUNORI |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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大森 光則/OOMORI MITUNORI | 共通教育センター |
授業の方法 /Class Format |
『講義(対面)』 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業では、共通教育や専門科目を通じて学生が身につけた幅広い知識や技能をもとに将来にわたって自発的に学び続け、高い倫理観や責任感をもって社会に貢献するという本学が掲げるディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与方針)を踏まえ、さらにリベラルアーツ領域の地域学分野に示された履修系統における「地方自治体の政策」に属しています。 具体的には、本学のキャンパスがある神戸市に焦点をあて、自治体から市民に提供されるサービスが、どのような目的をもち、どのような手続きを経て実施されているのかをみなさんと一緒に考えてみたいと思います。また、神戸市は、今後、どのような都市に発展しようとしているのかについても一緒に考えてみたいと思います。 また、この科目では、行政事例を学ぶだけではなく、神戸市をとおして実学を学ぶことから、実際に、神戸市における政策を担当している幹部職員や管理職をゲストスピーカーとしてお招きし、政策となる過程等についての特別講義を予定しています。 特別講義実績(2021~2024年度):25回 幹部職員10回(内女性局長級1名)、管理職15回 なお担当教員は、神戸都市問題研究所の研究員として、地方自治体が発行する地方債や戦前戦後の外貨地方債について研究テーマとしていた実務経験のある教員です。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
⑴神戸市という自治体が、阪神大水害や太平洋戦争における米軍による空襲、また、阪神 淡路大震災に遭遇しながらも、市民と行政が力を合わせて復興してきたことが理解する ことできます。 ⑵自治体が行う施策の企画立案や実行への過程を学ぶことによって、自治体の役割につい て理解することができます。 ⑶自治体がどのような政策を行なえば、市民の暮らしが向上するのかといったことが考え られるようになります。 |
授業のキーワード /Keywords |
神戸市、神戸市長、市議会、地方自治、都市経営、政策立案、政策会議、地方自治体、地方財政、地方債、外貨地方債、福祉行政、国、国家予算、財政赤字、赤字国債、プライマリーバランス、少子高齢社会、東京一局集中、子育て支援政策、シルバー民主主義、年金制度の将来、世代会計、大震災、南海トラフ地震、地域防災、災害復興、災害復興財源etc. |
授業の進め方 /Method of Instruction |
⑴講義を中心に行いながらDVDなどの視聴覚教材も利用します。教科書は使用しませ ん。毎授業でレジメや資料を配布します。 ⑵ゲストスピーカーの講義日程やテーマについては、授業時に日程表を配布します。 ⑶一方通行の授業ではなく、学生からの質問や意見発表の時間を設けます。また学生が興 味を持つ話題をテーマにしてディスカッションもしてみたいと思います。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
⑴学生にとって解りやすい授業を行います。そのため、レジメは項目だけではなく解説や 資料を掲載し、解り易く作成したものを配布します。 ⑵評価の基準は学生がわかるように課題を示すたびに説明します。そのことにより学生が 目標とする成績が獲得できるようになります。 ⑶この科目は、共通教育カリキュラムの地域学分野に示された履修系統における「地方自 治体の政策」に属しています。具体的には、本学のキャンパスがある神戸市(自治体) に焦点をあて、自治体から市民に提供されるサービス(政策)は、どのような目的をも ち、どのような手続きを経て実行されるのかを明らかにします。 以上のことを学ぶことにより、学生自らが、自治体を分析し、問題点を見つけ、改善に向けた政策について考える力を養えるようになることを目的としています。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
各回授業において講義ノートを自分なりにまとめて作成する時間をおよそ60分と想定しています。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
学生は、毎回の授業終了時に出席カードに簡単な感想を書き提出します。感想は平常点の対象です。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
詳しくは第1回授業で説明します。 ⑴評価基準と評価方法は学生が納得できるようにその課題を示すたびに説明します。 ⑵評価配分は平常点(50%)、期末試験(50%)それを合計した上で総合的に評価しま す。 ⑶平常点について、中間時点(8回目の授業終了時)と期末時点(15回目の授業終了時 点)に希望する学生に教えます(平常点の開示)。 ⑷SやAという高い評価を目標にしましよう。その評価が獲得できるように丁寧にサポー トしていきます。 |
テキスト /Required Texts |
テキストは使用しません。 レジメと資料を配布します。 |
参考図書 /Reference Books |
参考文献は高価なので、無料で利用できる大学や自治体の図書館で借りることを薦めます。また、資料などコピーして学修に活用しましょう。(出典の明示など引用のルールを守りましょう) ①新聞各紙(図書館でも読める)1週間単位で綴っている。 ②伊多波良雄他『基礎から学ぶ財政学』(晃洋書房2018年) ③中井英雄・齊藤愼『新しい地方財政論』(有斐閣アルマ2022年) ④久元喜造、増田寛也『神戸市の挑戦』(ぎょうせい2017年) ⑤辻清明『日本の地方自治』(岩波書店1976年)絶版(古書店やAmazonで100円程) ⑥神木哲夫『神戸検定神戸学公式テキスト』(神戸新聞総合出版センター2012年) ⑦増田寛也『地方消滅』(中央公論新書2014年) ⑧高寄昇三『近代日本都市経営史上巻』(公人の友社2019年) ⑨北室南苑『陽明丸と800人の子供たち』(並木書房2017年) ⑩白井勝彦他『神戸の戦災孤児たち』(みるめ書房2019年) ⑪大森光則、伊多波良雄「外貨地方債の政府保証のメリットとデメリットに関する研究」(『同志社政策科学』第11巻2009年) ⑫大森「水道建設と外資導入」『都市政策(135号)』(神戸都市問題研究所2009年4 月)大森「ドイツマルク債と為替差益」『都市政策(148号)』(同2012年9月) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス | 授業の概要やひぃおうか方法についてわかりやすく説明します。履修しようか堂か悩んでいるみなさんは試しに第1回授業を受けてみてく下さい。 | |
2 | 第2回 | 幕末の神戸⑴ 兵庫開港は神戸開港だった |
神戸港の歴史は古く「大和田の泊(とまり)」と呼ばれていました。神戸市が港とともに発展してきた「まち」であることを学びます。 | |
3 | 第3回 | 幕末の神戸⑵ 開港(=開国)は不平等だった |
ペリー来航で鎖国は終わりました。開国により貿易が本格的に始まりました。金貨(小判)と銀貨(朱と洋銀)による決済(支払)は日本にとって不利な内容でした。外国人が居住する居留地が整備されました。また、商事会社の設立、貿易事務や貿易制度のノウハウはユダヤ人から学びました。 | |
4 | 第4回 | 神戸と災害⑴ 阪神大震災から30年 |
大震災から30年。当時のワークショップで被災者が書き留めたカードから被災者が何をもとめていたのかを考えてみましょう。 | |
5 | 第5回 | 神戸と災害⑵ 災害と自治体職員 |
震災直後、市役所が被災し、その機能を果たせない状況下で現場の職員は市民(被災者)からの要望に対して対策本部からの指示待ちではなく、その都度、判断を求められるという困難がありました。現場の職員がどのような活動を行ってきたのかについて当時の職員の体験から考えてみます。 | |
6 | 第6回 | 自治体運営の手法⑴ 神戸市都市経営 |
民間の経営手法を取り入れた「神戸市都市経営」について学びます。神戸市はドイツマルク債の償還で多額の為替差益を得たことから「儲け主義」という厳しい批判を受けました。都市経営の特徴である「最小の経費で最大の効果」や「コスト意識」について考えてみましょう。 | |
7 | 第7回 | 自治体運営の手法⑵ 市民要求の把握と実現 |
市民の自治体への要求はどのような手続きを経て実現されるのかについて学びます。市長が市民の要求を把握する方法や市長と議会の関係についてみんなで考えてみましょう。 | |
8 | 第8回 | 財政の仕組み⑴ 日本の財政 |
日本の財政は「黒字なのかそれとも赤字なのか」について、財務省のホームページを見ながら考えましょう。政府が示したプライマリーバランスの黒字化は達成できたのでしょうか。私たちの生活にどのような影響があるのか考えてみましょう。 | |
9 | 第9回 | 財政の仕組み⑵ 自治体の財政 |
神戸市の財政資料から自治体の財政状況を考ええてみましょう。自治体の収入は、市民からの税金と国から交付される地方交付税などから成り立っています。神戸市のHPを見ながら神戸市の財政の現状を見てみましょう。 | |
10 | 第10回 | 自治体の政策⑴ 神戸のまちづくり |
神戸市はこれからどのような「まち」をめざしているのか。暮らしやすい環境のことや人口減少への対策について考えてみましょう。 | |
11 | 第11回 | 自治体の政策⑵ 神戸空港の役割りと市民の期待 |
市民の国際化への期待と役割り | |
12 | 第12回 | 自治体の政策⑶ これからの子育て支援 |
子育て支援の充実は女性の社会進出を後押ししています。市民のneedsに応える子育て支援について学生のみなさんと一緒に考えたいと思います。 | |
13 | 第13回 | 年金制度の現状と今後について | 学生たちが高齢者になるころ年金制度はどうなっているのだろうか。年金制度の歴史、種類、掛け金と受給の関係など、私たちの老後にとって大切な年金制度について一緒に学び考えましょう。 | |
14 | 第14回 | 命をつないだまち | 杉原千畝が発給した「命のビザ」をもったユダヤ難民がアメリカをめざして、その経由地である日本(敦賀市)に上陸し、神戸や横浜に滞在しました。神戸には5千名以上が一時滞在しました。 ロシア革命下に難民となった800人の児童をシベリヤ経由でウラジオストクに移動。日本(室蘭)、太平洋、パナマ運河、ニューヨーク、大西洋を経由して無事親元に送り届けた『陽明丸と800人の子供たち』(2017年並木書房)から戦時下の人道主義について学びます。 |
陽明丸の船主:勝田銀次郎(神戸市長、東京英和学校=現在の青山学院で学ぶ) |
15 | 第15回 | まとめ(テストの傾向と対策) | 授業のまとめをします。テストに向けての準備をします(傾向と対策)。 |