科目一覧へ戻る | 2024/07/25 現在 |
開講科目名 /Class |
心理学特論Ⅱ/Special Lecture on Psychology Ⅱ |
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授業コード /Class Code |
BC00741001 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
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開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
心理学部/Psychology |
年度 /Year |
2024年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
火1(後期)/TUE1(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
越川 陽介/KOSHIKAWA YOSUKE |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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越川 陽介/KOSHIKAWA YOSUKE | 心理学部/Psychology |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業は、心理学部3年次生以上を対象に開講される専門教育科目です。臨床心理学では人と人との関係の中で生じることに注目されがちです。しかし、私たちは日常の中で様々な組織に属し、その組織の影響を受けて生活をしています。このため、組織に注目して、その組織で生じていることを理解することで自己理解を深めることにもつながります。この点から本授業では、 1. 組織の発達について理解すること 2.組織について社会科学的視点から理解すること 3.組織について精神分析的視点から理解すること 4.組織で生じていることを社会科学的視点からアセスメントするツールを学ぶこと 5.組織で生じていることを自分自身の感じている感覚から理解する方法を学ぶこと を目的としています。上記の目的の達成を通して心理学部ディプロマポリシーにおける、2(社会人として幅広い教養を身につけている。), 3(心理現象を解明する適切な方法を駆使し、探求することができる。)および7(社会の中で自らが所属するチームの一員として多様なメンバーと良好なコミュニケーションをとり、主体的な役割を果たすことができる。)の修得を目指します。 なお、本授業は組織理解に関して実際にアセスメントツールなど用いた心理支援の実践を行なった実務経験のある教員によって行われます。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
到達目標は以下の通りです。 1.組織について社会科学的視点、精神分析的視点の両軸で理解する重要性を説明できる 2.組織のアセスメントツールであるBARTの考え方を説明でき、自身の経験をもとに具体例をもって説明できる 3.組織で生じたことを自身の実感としてどう感じられたかをフォーカシングの考え方から説明でき、また実践で用いることができる |
授業のキーワード /Keywords |
組織臨床心理学、フォーカシング、精神分析、組織の発達 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義形式で授業を行います。授業時間内に、授業内容確認のための小レポート課題を原則として毎回行います。授業回によっては個人ワーク・ペアワークを行なう場合があります。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
体験的に授業内容を理解するために自分自身の体験を題材にワークを行います。自分自身を振り返ることを授業内で行うことになりますので、取り上げる題材によってはワークを通して精神的な負担感を感じる可能性もあります。履修する際はご注意ください。また、ワークでは色鉛筆やクレヨン、マーカーなどの画材を必要とします。各自準備をお願いします。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
授業で使った配布資料や参考書を用いながら、1時間を目安に復習を心がけてください。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
毎授業時にその回に関する小レポート課題の提出。 また、第15回には課題の提出があります。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
小レポート課題:40%, ワークへの取り組み:30%, 期末課題30%。 授業の1/3(5回)以上課題を提出しなかった場合は、単位認定を不可とします。 |
テキスト /Required Texts |
指定のものはありません。 |
参考図書 /Reference Books |
高尾義明. はじめての経営組織論. 2019. 有斐閣ストゥディア. アントン・オブホルツァーほか. 組織のストレスとコンサルテーション—対人援助サービスと職場の無意識. 2014. 金剛出版. 池見陽. 心のメッセージを聴く. 1995. 講談社. 池見陽ほか. 傾聴・心理臨床学アップデートとフォーカシング. 2016. ナカニシヤ出版. |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | オリエンテーション | 課題、評価の仕方などの授業の概要と、心理学特論Ⅰの概要を説明します。 | |
2 | 第2回 | 組織における発達 | 組織や集団における発達について説明します。 | |
3 | 第3回 | 組織の社会科学的視点からの理解① | バーナードの組織の成立条件である、目的、貢献、コミュニケーションについて解説します。 | |
4 | 第4回 | 組織の社会科学的視点からの理解② | 組織に関する基本的な理解を深めるため、組織の構造についてメリットやデメリットなどを交えて説明をします。 | |
5 | 第5回 | 組織の社会科学的視点からの理解③ | 組織に関する基本的な理解を深めるため、組織の文化や風土について説明します。 | |
6 | 第6回 | 組織の精神分析的視点からの理解① | 組織に生じる問題を理解するための精神分析の知識について、フロイトの構造論や無意識について説明します。 | |
7 | 第7回 | 組織の精神分析的視点からの理解② | 組織に生じる問題を理解するための精神分析の知識について、防衛機制を中心に説明します。 | |
8 | 第8回 | 組織の社会科学的側面からのアセスメント① | 組織のアセスメントツールであるBARTについて、特に、boundaryとauthorityについて説明していきます。 | |
9 | 第9回 | 組織の社会科学的側面からのアセスメント② | 組織のアセスメントツールであるBARTについて、特に、rollとtaskについて説明していきます。 | |
10 | 第10回 | フォーカシングを用いた組織の理解① | 組織で生じていることを理解する手法としてフォーカシングの基礎を説明します。 | |
11 | 第11回 | フォーカシングを用いた組織の理解② | フォーカシングの成り立ちや、フォーカシングを行うために必要な注意事項について説明します。 | |
12 | 第12回 | フォーカシングを用いた組織の理解③ | 組織を見る上で大切な視点である「距離を取ってみる」ことに通づるクリアリング・ア・スペースについて説明します。 | |
13 | 第13回 | フォーカシングを用いた組織の理解④ | 今まで学んだフォーカシングの知識や体験を用いて、組織とそこに属している自分自身についての理解を深めるワークを行います。 | |
14 | 第14回 | フォーカシングを用いた組織の理解⑤ | 今まで学んだフォーカシングの知識や体験を用いて、組織とそこに属している自分自身についての理解を深めるワークを行います。 | |
15 | 第15回 | まとめ | これまで学んできた内容を振り返る課題を行っていただきます。 |