科目一覧へ戻る | 2024/07/25 現在 |
開講科目名 /Class |
特別支援教育概論/発達障害学 (資格)【心理学部以外】/Introduction to Special Support Education |
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授業コード /Class Code |
BC00722004 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
PSYc603 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
心理学部/Psychology |
年度 /Year |
2024年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
他/OTHERS |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
伊藤 駿/ITOU SYUN |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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伊藤 駿/ITOU SYUN | 人文学部/Humanities and Sciences |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) 授業は冬期集中講義として開講予定です。 授業日程については決定次第お知らせいたします。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は、心理学部のディプロマポリシー(DP)の1、3、4に特に関連し、心理学科専門教育科目専門科目群の中に位置づけられる。その上で、以下の目的を設定する。 ・特別の支援を必要とする児童生徒の障害の特性及び心身の発達を理解する ・特別の支援を必要とする児童生徒の教育課程及び支援の方法を理解する |
到 達 目 標 /Class Objectives |
・特別支援教育の制度や教育課程等を理解し、連続性のある多様な学びに応じた就学のあり方について、自分の言葉で説明することができる。|・特別な支援を必要とする幼児児童生徒の障害特性及び心身の発達を理解し、自分の言葉で説明することができる。|・特別な支援を必要とする幼児児童生徒の教育課程を理解し、障害特性や心身の発達と関連付けて支援方法を考えることができる。|・障害はないが特別な教育的ニーズのある幼児児童生徒について、個々の学習上又は生活上の困難を把握し、適切な支援方法を考えることができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
特別支援教育・発達障害・マイノリティ・インクルーシブ教育 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
教科書および配布資料をもとに授業をすすめる。集中講義であるため、適宜コメントカードを記入し、授業の理解を確認する。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
障害はもちろんのこと様々なマイノリティ性を扱う授業です。コメントカード等を含めて、他者への敬意を強く求めます。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
日々の予習復習を継続するなかで,特別なニーズのある幼児児童生徒への対応を日常生活や社会全体の現象と結び付けながら理解を深める。発表内容調査及びプレゼン作成等で自学習時間は60時間以上行うこと。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
毎回のコメントカード。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
テストにより評価する(100%)。なお出席や授業態度は最低条件である。 |
テキスト /Required Texts |
原田琢也・伊藤駿(2024)『インクルーシブな教育と社会ーはじめて学ぶ人のための15章』ミネルヴァ書房。 |
参考図書 /Reference Books |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | インクルージョンの歩み | 1 インクルーシブ教育と障害者権利条約 2 すべての子どもを対象としたインクルーシブ教育 3 社会的排除への闘いとしての社会的包摂 4 障害児教育における分離・統合問題 5 終わりのないプロセスとしてのインクルージョン |
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2 | 第2回 | インクルーシブな社会と教育の原理 | 1 マイノリティと社会的排除 2 マイノリティの支援とその課題 3 インクルーシブな社会と教育に向けて |
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3 | 第3回 | マジョリティという観点からインクルージョンを考える | 1 排除/包摂は誰の問題なのか 2 事例1:人種差別をなくす実験授業 3 事例2:ギフテッドの子どもたち 4 インクルージョンに向けたプロセスをすすめるために |
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4 | 第4回 | 障害児と教育 | 1 「医療化」する私たちの日常と障害児の排除/包摂 2 近代障害児教育の発展 3 学校教育における障害児者の排除や包摂の仕組み 4 障害者の排除/包摂から考えること |
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5 | 第5回 | 移民背景をもつ子どもと教育 | 1 身近な他者との出会い直し──留学や英語を通じて出会う「外国人」? 2 多民族・多文化化する日本 3 前提とされない「教育を受ける権利」 4 日本の学校に存在する壁 5 「変わらない」を変えるために |
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6 | 第6回 | 家族と教育 | 1 社会変動と家族の多様化 2 家族を取り巻く問題の複雑化 3 貧困層の子どもと学校教育 4 学校教育に求められる包摂的な取り組み |
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7 | 第7回 | 性的マイノリティと教育 | 1 性的マイノリティをめぐる教育の状況 2 性的マイノリティとは誰か 3 トランスジェンダー生徒が経験する困難 4 学校の中の性別分化とトランスジェンダー生徒のジェンダー葛藤 5 学校における性別カテゴリーと性的マイノリティ |
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8 | 第8回 | 不登校と多様な教育機会 | 1 不登校の社会モデル 2 不登校の現在 3 不登校と排除 4 多様な教育機会の確保 5 インクルーシブな教育・社会に向けての課題 |
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9 | 第9回 | アメリカ | 1 公民権運動と教育政策 2 教育政策の変遷とインクルーシブ教育の葛藤 3 インクルーシブ教育の実際 4 アメリカから何を学ぶのか |
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10 | 第10回 | イタリア | 1 イタリアのフルインクルーシブ教育の特徴と歴史的展開 2 通常の学校に障害児を受け容れる仕組み 3 フルインクルーシブ教育を支える学校の仕組み 4 フルインクルーシブ教育を支える仕組み──校外の関係機関との連携 5 ICFの活用から見るイタリアのフルインクルーシブ教育の特徴──日本の教育との比較から 6 イタリアの教育の課題 |
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11 | 第11回 | スコットランド | 1 なぜスコットランドに注目するのか 2 スコットランドの位置付け 3 スコットランドにおけるインクルーシブ教育制度 4 スコットランドの特徴──付加的な支援のニーズ 5 ある学校の事例──差異化の実践 6 スコットランドから何を学ぶのか |
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12 | 第12回 | オーストラリア | 1 オーストラリアにおけるインクルーシブ教育制度と新自由主義 2 クイーンズランド州のインクルーシブ教育政策 3 A小学校のインクルーシブ教育実践 4 B中等学校のインクルーシブ教育実践 5 新自由主義の潮流の中でのインクルーシブ教育の推進 |
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13 | 第13回 | インクルーシブな授業づくり | 1 教師のなり手が不足する時代に 2 インクルーシブな学級づくりにおける授業実践の位置 3 インクルーシブな授業づくりの方法 4 過度に無理のない取り組みを地道に続ける |
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14 | 第14回 | インクルーシブな学校づくり | 1 学校における「排除」の現実を直視する 2 協働して学校文化を変革する──「効果のある学校」の創造 3 「共に育ち共に学ぶ」──大阪の「原学級保障」 4 これからのインクルーシブな学校づくりに向けて |
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15 | 第15回 | インクルーシブなコミュニティと社会 | 1 リスク社会を生きる 2 「多文化共生」と地域 3 居場所づくり 4 社会運動 5 社会の問題としての個人の問題 |