科目一覧へ戻る | 2024/07/25 現在 |
開講科目名 /Class |
健康・医療心理学Ⅱ(医療)/医療心理学(健康・医療心理学)/Medical Psychology |
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授業コード /Class Code |
BC00592001 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
PSYb505 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
心理学部/Psychology |
年度 /Year |
2024年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
木3(前期)/THU3(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
平野 智子/HIRANO TOMOKO |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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平野 智子/HIRANO TOMOKO | 心理学部/Psychology |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業は、心理学部の学生を対象に開講される公認心理師科目であり、将来、医療分野で活動するために必要な知識や技能について概括的に学ぶ。そして、心理学部DPの1、3、4を獲得することを目的とする。 また後述1〜5に示す、実際の臨床心理学的な援助に役立つような知識・態度・習慣を獲得することを目標とする。1.ストレスと心身の疾病との関係について、基本的な説明ができる(知識)、2.医療現場における心理社会的課題及び必要な支援について、基本的な説明ができる(知識)、3.保健活動が行われている現場における心理社会的課題及び必要な支援について、基本的な説明ができる(知識)、4.災害時等に必要な心理に関する支援について、基本的な説明ができる(知識)、5.医療分野の公認心理師が関わる基本的な事項に関心を持ち、その課題と支援について心理学的観点から考えることができる(態度・習慣)。精神障害について、基礎的な知識のみならず、診断法や治療法、最近の研究の動向などについて理解を深める。 なお、この授業の担当者は、心理職として13年間、医療・産業・教育領域における臨床業務に携わり、心理的支援の実務経験のある教員である。より実践的な観点から講義を行う。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
公認心理師として医療分野におけるさまざまな心理社会的な課題及び必要な支援について理解し、説明できることを目標とする。 |
授業のキーワード /Keywords |
精神疾患、心身症、ストレスモデル、DSM-5、遺伝性疾患、難病、AIDS(後天性免疫不全症候群)、がん、発達障害、うつ病、依存症、ひきこもり、トラウマ(心的外傷) |
授業の進め方 /Method of Instruction |
本授業は配布資料等を用いて講義形式で行い、適宜、講義の理解度確認のための確認テスト(リアクションペーパー含む)およびレポート課題を課す。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
本授業は公認心理師資格に対応する科目であり、将来、心理専門職である公認心理師を目指す学生は必ず履修すること。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
事前学習として、関連する医療心理学分野について参考図書等を用い予習する(目安として1時間)。事後学習として、授業で解説された内容および確認テスト内容(リアクションペーパー含む)を復習し理解を深める。それらに関連する事項を自ら探究的に学習する(目安として1時間)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業のポイントとなる知識の理解度確認のため、適宜、確認テスト(リアクションペーパー含む)およびレポート課題を課す。確認テストの正答やレポート課題のポイントならびに受講生からの質問・感想へのフィードバックは次回以降の授業時に行う。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
確認テスト(リアクションペーパー含む)とレポート等50%、定期試験50%にて成績評価を行う。全授業の3分の2以上の出席、ならびに課せられた課題の3分の2以上を提出した受講生のみを単位・評価の対象とする。 |
テキスト /Required Texts |
なし。 授業時に資料を配布する。 |
参考図書 /Reference Books |
宮脇稔・大野太郎・藤本豊・松野俊夫(編)「公認心理師カリキュラム準拠 健康・医療心理学」医歯薬出版株式会社 その他参考図書は必要に応じて授業時に提示する。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 医学、心理学におけるストレスモデル① | 心身のストレス反応を、医学的および心理学的な観点から統合的に学ぶ。ストレス反応と疾病の関係、代表的なストレスモデル等を理解し、心理的介入の役割について理解する。 | |
2 | 第2回 | 医学、心理学におけるストレスモデル② | 心身のストレス反応を、医学的および心理学的な観点から統合的に学ぶ。前回の内容を踏まえて、ストレス・コーピングや認知行動療法その他の心理的介入について理解する。また、身体疾患の中で心理社会的要因が発症や経過に密接に関与している心身症についても理解する。 | |
3 | 第3回 | 精神疾患とその支援① | 精神疾患の診断基準と臨床心理学的アセスメントについて学ぶ。DSM(アメリカ精神医学会の診断と統計マニュアル)、生物‐心理‐社会モデル、ケース・フォーミュレーションについて理解する。 | |
4 | 第4回 | 精神疾患とその支援② | 現代精神医療の動向とチーム医療、多職種連携について学ぶ。現代の日本の精神医療における課題と支援、そして、その中での公認心理師の役割について理解する。 | |
5 | 第5回 | さまざまな保健活動 | 保健活動に関する課題と支援について学ぶ。3次の疾病予防とリハビリテーション、再発予防、さまざまな領域における保健活動、職場のメンタルヘルス等について理解する。 | |
6 | 第6回 | 遺伝性疾患、難病、AIDS(後天性免疫不全症候群)とその支援 | 遺伝性疾患、さまざまな難病、HIV陽性・AIDS(後天性免疫不全症候群)とその支援について学ぶ。出生前検査、遺伝カウンセリング、指定難病、生殖医療に関わる課題と支援等について理解する。 | |
7 | 第7回 | がん(悪性腫瘍)、緩和ケアとその支援 | がん患者への支援と緩和医療における課題と支援について学ぶ。精神腫瘍学、チーム医療とリエゾン精神医学、日本の告知の問題とQOL(生活の質)、アドバンスド・ケア・プランニング等について理解する。 | |
8 | 第8回 | 発達障害とその支援 | 発達障害に関する課題と支援について学ぶ。発達相談、児童虐待、発達障害に対する精神医学的・心理学的理解と支援法、ライフサイクル、特別支援教育、大人の発達障害等について理解する。 | |
9 | 第9回 | うつ病とその支援 | うつ病に関する課題と支援について学ぶ。うつ病(気分障害)の精神医学的・臨床心理学的理解、うつ病に対する薬物療法と心理的介入、認知行動療法、復職支援、自殺対策等について理解する。 | |
10 | 第10回 | 依存症とその支援 | 依存症に関する課題と支援について学ぶ。依存症の精神医学的・臨床心理学的理解とともに、薬物・アルコール・ギャンブル等さまざまな依存とその心理社会的な支援等について理解する。 | |
11 | 第11回 | ひきこもりとその支援 | ひきこもりに関する課題と支援について学ぶ。日本の不登校およびひきこもりの問題に対する精神医学的・心理学的理解および教育的、社会的な対応・対策等について理解する。 | |
12 | 第12回 | 高齢者・認知症とその支援 | 高齢者と認知症に関わする課題と支援について学ぶ。高齢者・代表的な認知症に対する精神医学的・心理学的理解および日本の社会的な対応、成年後見制度等について理解する。 | |
13 | 第13回 | トラウマ(心的外傷)とその支援 | トラウマに関する支援について学ぶ。トラウマに対する精神医学的・臨床心理学的理解、およびPTSD(心的外傷後ストレス障害)、児童虐待・逆境環境、トラウマ対応等について理解する。 | |
14 | 第14回 | 災害時の心のケア | 災害時の心のケアについて学ぶ。心理的応急措置(サイコロジカル・ファーストエイド)、災害派遣精神医療チーム(DPAT)、また二次受傷と支援者のケア等について理解する。 | |
15 | 第15回 | 本講義のふりかえり、まとめ | 医療心理学において重要な事項を総復習し、必要な知識を確認する。 |