科目一覧へ戻る | 2024/09/06 現在 |
開講科目名 /Class |
日本語研究Ⅲ/Japanese Language Research Ⅲ |
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授業コード /Class Code |
BB01471001 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
GCJh008 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
グローバル・コミュニケーション学部/Global Communication |
年度 /Year |
2024年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
火2(前期)/TUE2(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
福原 香織/FUKUHARA KAORI |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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福原 香織/FUKUHARA KAORI | グローバル・コミュニケーション学部/Global Communication |
授業の方法 /Class Format |
教室における対面授業です。講義資料、スライドを使いながら講義をします。 講義資料は、授業当日に教室で配布します。事前のOneDriveへのアップロードはありません。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業は、⽇本語コース講義科⽬の⼀つです。 ・本学部DPにある「言語の基礎にある多様な社会、文化、歴史、政治、経済などについて幅広い知識や教養を身に付けることができる」ことを目指します。 ・日本語を母語とする人では気が付かない「日本語らしさ」とは何か、何がそのファクターとなっているのかを考え、説明できるようになることを目的とします。 ・なお、担当講師は貿易関連企業で5年以上、日本語教師として20年以上の実務経験があり、日本語を母語としない人に対する日本語の説明の仕方、日本語的な考え方などについても、実践的観点から考察できるよう解説します。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
①日本語の特徴を、「視点」というキーワードを使って理解し、説明することができる。 ②日本語と他の言語との表現方法の違いに気づき、その背景にある文化的違いについて考察できる。 ③日本語を通じてみえてくる日本人の発想方法、日本文化の影響について考え、自分なりの意見を持つことができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
日本語文法、日本人の発想、視点 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
・日本語文法の基本事項、および日本語の特徴といえる様々な事項について講義します ・皆さんの意見や質問などを受け付けながら進めます。グループワークも適宜、行う予定です。 ・皆さん自身が、自分なりに理解できた・できなかったことを授業内で発言し、「示す」ことがこの授業の評価の焦点となります。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
日ごろから、自分や周囲の人々が使っている日本語、テレビやインターネットなどで触れる日本語について、意識的に観察するようにしてください。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
専門的な用語が頻出しますので、必ず一時間程度の復習を行ってください。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業後、必要に応じて内容を確認する簡単なクイズを課します。提出後、次の授業でフィードバックをします。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
・授業参加態度(出席、授業に関する質問・意見等の発言)30% ・提出課題 15% ・学期末確認テスト(講義内容を確認する簡単なテスト)20% ・学期末小論文 35% |
テキスト /Required Texts |
無し。プリントを配布します。 |
参考図書 /Reference Books |
『日本語文法の発想』森田良行、2002年,ひつじ書房 その他、たくさんあるので授業中に紹介します。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 1回目 | 日本語文法の発想 概要 | 日本語とはどのような言語なのか、15回にわたり考察していくための頭出しをする。例)道に迷ったら英語では "Where are we now?" と言うが、日本語では動作主体には触れず「ここ、どこ?」という。このような表現例を通じて日本語の発想法について考える。 | |
2 | 第2回 | 日本語の音声 | 音声に関する基本事項について解説する。そのうえで日本語の音声・アクセントや拍の働きを説明し、日本語の音声の特徴を捉える。 | |
3 | 第3回 | 表現目的と表現形式 | 日本語文法を理解するために欠かせない「視点」という概念について説明。そして、対相手意識があるかないか、をテーマに感動詞と終助詞について解説する。 | |
4 | 第4回 | 語性の変化 | 名詞は物事の把握の仕方を反映している。日本語はある語を性質でヒト・モノ・トコロ・トキ・コトなどに分けることがよくある。「お茶を飲む」(モノ)、「お茶を習う」(コト)などを例に考察する。 | |
5 | 第5回 | 「~ていく」と「~てくる」 | 「寒気がしてきた」「慣れていく」など、日本語にはモノの移動が無いのに「いく・くる」がよく使われる。その背景にある発想法について考える。 | |
6 | 第6回 | 「する」と「なる」 | 同じ現象でも、日本語は自動詞・他動詞を使い分けて表現する。その背景にある発想法について考える。 | |
7 | 第7回 | 助詞、格助詞 | 基本的文法事項として、日本語の助詞について説明する。なかでも重要な働きをする格助詞について解説する。 | |
8 | 第8回 | 「は」と「が」① | 「父は厳しいから友達がいない」「父が厳しいから友達がいない」の違いは何か?まず、「は」と「が」の機能の違いを理解する。 | |
9 | 第9回 | 「は」と「が」② | 第8回で学んだことを踏まえて、「は」と「が」の使い分けにみられる日本語の発想について考察する。 | |
10 | 第10回 | 態(ヴォイス) | 受身文「雨に降られた」、使役文「仕事を終わらせる」を使うのはなぜか。受身・使役の文法的原則を概観し、その背景にある発想と効果について考える。 | |
11 | 第11回 | モダリティ | 「~だろう」「~かもしれない」など数多くあるモダリティについて説明し、背景にある話者の意識や使い分けについて考察する。 | |
12 | 第12回 | 敬語① | 日本語の敬語体系について説明する。 敬語の1回目は「尊敬語」の分類と使い方、働きについて解説する。 |
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13 | 第13回 | 敬語② | 敬語の2回目は、「謙譲語 」の分類と使い方、働きについて解説する | |
14 | 第14回 | 敬語③ | 第12回、13回で学んだ内容を総括する。練習問題を解きながら解説する。 | |
15 | 第15回 | まとめ | これまでの講義内容を総括し、「日本語らしさ」について考える。 |