科目一覧へ戻る | 2024/07/25 現在 |
開講科目名 /Class |
人文の知専門講義Ⅲ/Advanced Lecture on Knowledge of Humanities Ⅲ |
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授業コード /Class Code |
B509331001 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
HASb315 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2024年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
月5(前期)/MON5(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
松村 淳/MATSUMURA JUN |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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松村 淳/MATSUMURA JUN | 人文学科/Humanities |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
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授業の目的 /Class Purpose |
本講義は、住宅についての文化的・社会的な側面の役割や価値についての理解を深め、主体的に住むために必要な知識(住宅リテラシー)を身に付けることを目的としている。 人文学部のディプロマ・ポリシーの1に該当する。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
下記の5つを到達目標とする (1)古代から近代までの住宅の変遷について基本的な知識を身に付ける。 (2)戦後日本の住宅政策についての知識を身に付ける。 (3)戦後日本の住宅様式の変遷について理解すること。 (4)現代日本における様々な居住形態について理解する。 (5)現代日本における多様な住宅への働きかけについて理解する。 |
授業のキーワード /Keywords |
住宅、住宅政策、多様な居住形態 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義形式で進めていきます。ディスカッションを交えながら双方向の授業も取り入れます。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
建築学科や家政科の学生を除いて、住宅を学校の科目として学修する機会は、日本においては極めて限られていると思います。しかし、住宅は私たちが最も長い時間を過ごす場所でもありますし、(購入するならば)人生で最も高い買い物とも言われます。 本講義では、そのような重要だけどあまり学術的な関心が向けられてこなかった住宅について、その文化的・社会的な側面に焦点を当てた議論を展開していきます。 本講義の受講に当たっては、理系的・工学的な知識はもちろん、住宅に対する予備知識も必要ありません。なんとなく興味がある、何か気になる、という好奇心を持っている方はぜひ受講してください。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
各回授業の事前・事後に2時間程度とします。事前の時間外学習は授業で紹介する文献を読んだり、ウェブサイトの記事を読んだりしておくこと。 授業後は、授業内容を振り返るとともに、関⼼を持った内容に関しては積極的に書籍や論文などに⽬を通し、理解を深めるようにしてください。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
毎回の授業後に考えたことや疑問に感じた点を書いて提出してもらいます。 次回授業で提出されたコメントの講評などのフィードバックを行います。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
毎回のコメントシート30%、期末テスト70% コメントシートの評価基準は、当日の授業の内容を踏まえた感想や疑問点が書かれていることです。 期末テストの評価基準は到達目標の1〜5です。 |
テキスト /Required Texts |
教員のオリジナルの教材を用います。 |
参考図書 /Reference Books |
授業中に適宜指示します。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス | 授業の進め方や成績評価の方法などについて解説する。 | |
2 | 第2回 | 住宅の歴史的変遷を考える | 住処(すみか)としての住宅からスタートし、古代、中世、近世から現代にいたるまでの住宅の歴史的変遷を考える。 | |
3 | 第3回 | 土地に根ざした住宅について考える | 全国各地の住宅を検討し、そこの風土や土地の産業に合わせて発展してきた住宅の形態や間取りについて解説する。 | |
4 | 第4回 | nLDKという形式を考える | 現代都市住宅の典型的な間取りであるnLDK(リビング・ダイニング・キッチンに個室が付く間取り)の起源とその広がり、課題について検討する。 | |
5 | 第5回 | 住宅政策を考える | 戦争で焦土となった戦後日本は、効率的に住宅を建設していくことが大きな目標となった。住宅政策はその要である。本講義では、戦後日本の住宅政策を紐解きながら、時代とともに変遷していく住宅政策から住宅のあり方を考察する。 | |
6 | 第6回 | 住宅の商品化を考える | 建てるものから買うものへ、という住宅の商品化について、住宅メーカーの勃興も踏まえながら解説していく。 | |
7 | 第7回 | マンションを考える | 住宅の商品化の最も洗練された形としてのマンションに注目し、その販売戦略などについて考察する。 | |
8 | 第8回 | 郊外とニュータウン | 人口増加時代に開発された郊外住宅地の概要と現在における様相について確保し、その課題について検討する。 | |
9 | 第9回 | 居住の様々なかたち①シェアハウス | 年、シェアハウスという居住形態が市民権を得てきている。その実態についてデータや実例を示しながら解説する。 | |
10 | 第10回 | 居住の様々なかなち②コーポラティブハウス | 集合住宅と戸建住宅のメリットを併せ持つとされるコレクティブハウスであるが、居住形態のバリエーションとして位置づけると興味深い。 コレクティブハウスの実例を挙げながら、その理想と現実、現状について解説する。 |
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11 | 第11回 | 住宅を自力で建設する | 住宅が商品としての様相を強めていく現代社会において、住宅を建てるということにどのような意味があるのか。自力で住宅を建てる実践や、DIYの実例を挙げながら現代社会において住宅を建てることの意味を解説する。 | |
12 | 第12回 | 団地をアップデートする | 1950年代〜70年代の人口増の時代に多く建設された団地は、現在住人の高齢化と設備の老朽化によって存亡の危機にある。しかし、立地の利便性や眺望の良さなどが評価され、リノベーションし、積極的に住み継いでいこうという動きも見られる。本講義では実例を多数挙げながら、団地を住み継いでいく動きについて解説する。 | |
13 | 第13回 | 古民家に命を吹き込む | 近年ブームとなっているリノベーションについて考える。空き家となった家をリノベーションし、住み継いでいく営みについて実例を多数挙げながら解説する。 | |
14 | 第14回 | 住宅を弔う | 空き家の数が800万戸を超え、その有効活用の必要性が叫ばれている。しかし、必ずしも有効活用できるとは限らない。そうした中、維持が不可能になった住宅を「弔う」営みが各地で見られるようになっている。本講義では住宅を「弔う」営みを実例を挙げながら解説していく。 | |
15 | 第15回 | まとめと振り返り | ここまでの授業を振り返り、まとめと重要事項の確認を行う。 |