科目一覧へ戻る | 2023/07/21 現在 |
開講科目名 /Class |
医療心理学(健康・医療心理学)/Medical Psychology |
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授業コード /Class Code |
BC00591001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
心理学部/Psychology |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
火2(後期)/TUE2(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
平野 智子/HIRANO TOMOKO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈専門科目群〉/*** MAJORS *** 〈SPECIALIZED SUBJECTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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平野 智子/HIRANO TOMOKO | 心理学部/Psychology |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業は、心理学部の学生を対象に開講される公認心理師科目であり、将来、医療分野で活動するために必要な知識や技能について概括的に学ぶ。また、心理学部のDP1、3、4を獲得することを目的とする。 1.ストレスと心身の疾病との関係について、基本的な説明ができる(知識)。2.医療現場における心理社会的課題及び必要な支援について、基本的な説明ができる(知識)。3.保健活動が行われている現場における心理社会的課題及び必要な支援について、基本的な説明ができる(知識)。4.災害時等に必要な心理に関する支援について、基本的な説明ができる(知識)。5.医療分野の公認心理師が関わる基本的な事項に関心を持ち、その課題と支援について心理学的観点から考えることができる(態度・習慣)。精神障害について、基礎的な知識のみならず、診断法や治療法、最近の研究の動向などについて理解を深める。また実際の臨床心理学的な援助に役立つような知識を獲得することを目標とする。 なお、この授業の担当者は、心理職として12年間、医療・産業・教育領域における臨床業務に携わり、心理的支援の実務経験のある教員である。より実践的な観点から講義を行う。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
公認心理師として医療分野におけるさまざまな心理社会的な課題及び必要な支援について理解し、説明できることを目標とする。 |
授業のキーワード /Keywords |
精神疾患、心身症、ストレスモデル、DSM-5、遺伝性疾患、難病、AIDS(後天性免疫不全症候群)、がん、発達障害、うつ病、依存症、ひきこもり、トラウマ(心的外傷) |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業は配布資料等を用いて講義形式で行い、適宜、講義の理解度確認のための確認テストおよびレポート課題を課す。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
この授業は公認心理師資格に対応する科目であり、将来、心理専門職である公認心理師を目指す学生は必ず履修すること。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事前学習として、関連する医療心理学分野について参考図書を読んで予習する(目安として1時間)。事後学習として、授業で解説した内容や小テストを復習して理解を深める(目安として1時間)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
適宜、講義のポイントとなる知識の理解度確認のための小テストおよび小レポート課題を課す。小テストの正答やレポート課題のポイントならびに学生からの質問へのフィードバックは次回以降の授業時に行う。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
全授業の3分の2以上の出席、ならびに求められた課題のうち、3分の2以上を提出した受講生を単位・評価の対象とする。小テストや小レポート等50%、定期試験50%にて成績評価を行う。 |
テキスト /Required Texts |
なし |
参考図書 /Reference Books |
宮脇 稔, 大野 太郎ほか 「公認心理師カリキュラム準拠 健康・医療心理学」 医歯薬出版株式会社。 必要に応じて、授業時に提示する。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 医学、心理学におけるストレスモデル① | 心身のストレス反応を、医学的および心理学的な観点から統合的に学ぶ。ストレス反応と疾病の関係を理解し、心身を媒介する脳の働き、また心理的介入の役割について理解する。 | |
2 | 第2回 | 医学、心理学におけるストレスモデル② | 心身のストレス反応を、医学的および心理学的な観点から統合的に学ぶ。前回の内容を踏まえて、ストレス・コーピングや認知行動療法その他の心理的介入について理解する。また、身体疾患の中で心理社会的要因が発症や経過に密接に関与している心身症についても理解する。 | |
3 | 第3回 | 精神疾患への支援① | 精神疾患の診断基準と臨床心理学的アセスメントについて学ぶ。DSM(アメリカ精神医学会の診断と統計マニュアル)、生物‐心理‐社会モデル、ケース・フォーミュレーションについて理解する。 | |
4 | 第4回 | 精神疾患への支援② | 現代精神医療の動向とチーム医療、多職種連携について学ぶ。現代の日本の精神医療における課題と支援、そして、その中での公認心理師の役割について理解する。 | |
5 | 第5回 | さまざまな保健活動 | 保健活動に関わる課題と支援について学ぶ。3次の疾病予防とリハビリテーション、再発予防、さまざまな領域の保健活動、職場のメンタルヘルスなどについて理解する。 | |
6 | 第6回 | 遺伝性疾患、難病、AIDS(後天性免疫不全症候群)への支援 | 遺伝性疾患への支援、出生前検査と遺伝カウンセリング、さまざまな難病への支援、HIV陽性者へのカウンセリング、生殖医療に関わる課題と支援などについて学ぶ。 | |
7 | 第7回 | がん(悪性腫瘍)への支援 | がんへの支援と緩和医療における課題と支援について学ぶ。その中で、チーム医療とリエゾン精神医学、日本の告知の問題とQOL(生活の質)についても理解する。 | |
8 | 第8回 | 発達障害への支援 | 発達障害に関わる課題と支援について学ぶ。発達相談と児童虐待、発達障害に対する精神医学的、心理学的理解と支援法、ライフサイクルと特別支援教育、大人の発達障害などについて知る。 | |
9 | 第9回 | うつ病への支援 | うつ病に関わる課題と支援について学ぶ。うつ病(気分障害)の精神医学的、臨床心理学的理解、うつ病に対する薬物療法と心理的介入、認知行動療法、復職支援、自殺対策などについて知る。 | |
10 | 第10回 | 依存症への支援 | 依存症に関わる課題と支援について学ぶ。依存症の精神医学的、臨床心理学的理解、薬物・アルコール・ギャンブルなどのさまざまな種類の依存、心理社会的な支援について理解する。 | |
11 | 第11回 | ひきこもりへの支援 | ひきこもりに関わる課題と支援について学ぶ。日本の不登校およびひきこもりの問題に対する精神医学的、心理学的理解および教育的、社会的な対応・対策について理解する。 | |
12 | 第12回 | 認知症・高齢者への支援 | 認知症と高齢者に関わる課題と支援について学ぶ。高齢者および認知症に対する心理学的、精神医学的理解、また日本の社会的な対応について知る。高次脳機能障害についても理解する。 | |
13 | 第13回 | 災害時の心のケア | 災害時の心のケアについて学ぶ。心理的応急措置(サイコロジカル・ファーストエイド)、災害派遣医療チーム(DPAT)、また二次受傷と支援者のケアなどについて理解する。 | |
14 | 第14回 | トラウマ(心的外傷)への支援 | トラウマに関わる支援について学ぶ。精神医学的、臨床心理学的なトラウマの考え方について知る。PTSD(心的外傷後ストレス障害)、児童虐待・逆境環境、トラウマ対応について理解する。 | |
15 | 第15回 | 本講義のふりかえり、まとめ | 医療心理学において重要な事項を総復習し、必要な知識を確認する。 |