科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
翻訳の方法Ⅰ/Methods in Translation Ⅰ |
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授業コード /Class Code |
BB00981001 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
グローバル・コミュニケーション学部/Global Communication |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
金2(後期)/FRI2(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
大濱 慶子/OOHAMA KEIKO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈コース科目群〉/*** MAJORS *** 〈Course-Specific Classes〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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大濱 慶子/OOHAMA KEIKO | グローバル・コミュニケーション学部/Global Communication |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は学部のDPに掲げる、高度な外国語の運用力習得をめざす実践中国語の授業です。 社会に出て中国語を活かして仕事をする上で、翻訳はどの分野、どの業界においても必要不可欠な技能といえます。この授業は将来翻訳者を志す人のみならず、受講生の将来の幅広いキャリアを想定し、翻訳の基礎的事柄について幅広く講義し、様々なジャンルの短文の翻訳に段階を追ってチャレンジすることで、受講生の興味を養い、スキルアップをめざします。 適宜、通訳の知識についても触れます。基礎知識に裏付けられた翻訳の技術を身につけることは、将来専門能力、実務能力、即戦力の発揮にもつながることでしょう。 なお、この科目の担当者は、翻訳研究機関で十年以上にわたり日中翻訳業務に従事してきた実務経験のある教員である。現場での豊富な経験に基づき解説し、異文化をつなぐ翻訳者の役割や仕事のイメージをつかんでもらいます。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1)翻訳の基礎的な事柄(翻訳・通訳の歴史、文化、役割、倫理、翻訳の仕事、作業のプロセス、種類、翻訳と通訳と違い)について説明することができる。 2)メディア、産業、行政、影像、文学、コミュニティー翻訳の特徴や違いについて理解し、それぞれの特徴に応じて訳し分けることができる。 3)様々な種類の辞書やデータベース、インタ-ネットなどのツールを活用して訳出することができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
翻訳の基礎的事柄 将来のキャリア 日中翻訳のスキル |
授業の進め方 /Method of Instruction |
情報処理実習室で授業を行い、中国語入力ソフトやインターネットを適宜使用します。 前半は講義や発表、討論が主となりますが、後半は実際にさまざまなジャンルの翻訳に挑戦する実践的なワークが主となります。 ロールモデルとなるような翻訳、通訳の実務家の方にお話しいただく機会も設けたいと思います。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
将来の進路や、社会に出た際のキャリアと結びつけながら各授業の主題に関する学習に主体的に取り組み、さまざまな現場で役立つ実践的なスキルを磨いてください。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
シラバスの授業計画の各回に翻訳課題と実践練習の課題を課す箇所を明示します。 この授業では翻訳のワークや提出物が課されます。1時間程度はしっかり準備して授業に臨んでください。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
実践練習の課題を提出してもらいます。 提出課題は添削して返却し、講評を行います。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
授業の取組状況(30点)、前半の課題、発表(20点)と後半の翻訳実践練習の提出(50点)によって評価します。 |
テキスト /Required Texts |
授業時に配布します。 |
参考図書 /Reference Books |
鵜飼玖美子編著『よくわかる翻訳・通訳学』ミネルヴァ書店、2013年 辻由美『翻訳史のプロムナード』みすず書房、1993年 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス 翻訳とは? |
翻訳を学ぶにあたって 異文化コミュニケーション、日中翻訳の事情、翻訳と通訳(逐次、同時通訳)の違いなど基礎知識について概説する |
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2 | 第2回 | 翻訳・通訳の歴史 | 古代から現代までの世界や日本、中国の翻訳・通訳史を概観し、翻訳者や通訳者が果たした役割や意義について考える。 | |
3 | 第3回 | グローバリゼーションと翻訳 | グローバリゼーションと多言語翻訳の発展状況について理解する。その際、国内の少数言語、国外の多様な言語にアクセスする中国のメディア、多言語翻訳事情を取り上げて分析する。日中検索エンジンの種類、使い方、翻訳のリサーチ方法を学ぶ。 | |
4 | 第4回 | 翻訳の文化(1) | 近代明治・大正期につくられた訳語、その和製漢語の中国への大量逆輸入、現代の翻訳テキスト・訳語、例えば村上春樹の小説、ハリー・ポッター、ディズニー映画の翻訳版など、翻訳が果たす役割について幅広く探究し、21世紀グローバル化社会に求められる翻訳像について皆で考える。 | |
5 | 第5回 | 翻訳の文化(2) | 受講者がこれまでに影響を受けた翻訳作品を一つ選び、翻訳の背景、翻訳者、訳語、影響力などについて幅広く探究し、21世紀多言語多文化共生社会に求められる翻訳像や諸問題について掘り下げて探究する。 | |
6 | 第6回 | 仮想翻訳家になろう(1) | 仮想翻訳者になり、日本の読者に紹介してみたいと思う外国語の作品を一つ選び、原作者、原書の背景の情報収集、既訳の有無などの下調べし、自身が使う翻訳のツール、翻訳の文体、特徴などを考えてみる。 | |
7 | 第7回 | 仮想翻訳家になろう(2) | 仮想翻訳者として選んだ作品、調べたこと、独自の翻訳の特徴についての考えを各自発表。 | |
8 | 第8回 | 社会における翻訳・通訳の仕事 | 現役の翻訳実務家のお話を聞き、翻訳のキャリアや現場についての理解を深め、将来に生かす。 | |
9 | 第9回 | 翻訳の役割、ジャンルとテクノロジー | 翻訳・通訳の役割、倫理、心構え、翻訳・通訳を取り巻く環境、翻訳者・通訳者の養成、将来のキャリア、作業のプロセス、共同翻訳・編集の運営、組織化などについて理解する。 翻訳の種類(メディア、産業、行政、法務、特許、医学、映像、文学、観光)及び翻訳のテクノロジー(翻訳支援ツール、データベース、コーパス、機械翻訳)、情報ソースの有効的な検索、活用の仕方など学ぶ。 |
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10 | 第10回 | 文学・演劇翻訳 | 文学翻訳(小説、戯曲、ファンタジー、ミステリー、児童文学)というジャンルや文学翻訳者の仕事について理解する。 実践練習:文学、演劇の中日翻訳 |
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11 | 第11回 | メディア翻訳 | ジャーナリズムとニュース翻訳(ネットを含む)の実情、動向について解説する。 実践練習:ニュース原稿をもしくはコラムの中日翻訳 |
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12 | 第12回 | 産業翻訳 | ニーズの多い産業翻訳、翻訳会社の役割や業務について理解する。 実践練習:ビジネスレター、観光案内やパンフレットの中日翻訳 |
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13 | 第13回 | 映像翻訳 | 影像翻訳、字幕制作、吹き替え、歌詞の翻訳、それにともなう翻訳の制約や工夫などについて学ぶ。 実践練習:映画、流行歌の中日翻訳。 |
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14 | 第14回 | 行政翻訳 | 中政府の翻訳・通訳の事情や行政関連の日中翻訳、訳語の変遷などについて、解説する。 実践練習:行政用語やキーワードの中日翻訳 |
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15 | 第15回 | 総括 | 授業の振り返りと総評を行う。「翻訳の方法Ⅱ」の説明を行う。 |