科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
火災研究/Disaster Mitigation |
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授業コード /Class Code |
BA01782001 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
現代社会学部/Contemporary Social Studies |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
水2(後期)/WED2(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
菅原 隆喜/SUGAHARA RYUUKI |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈専門分野科目〉/*** MAJORS *** 〈Specialized Subjects〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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菅原 隆喜/SUGAHARA RYUUKI | 現代社会学部/Contemporary Social Studies |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
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授業の目的 /Class Purpose |
私たちは、いつでも、どこでも、だれでも、災害に遭遇するという時代に生きています。この科目は、現代社会学部社会防災学科のDPに掲げている現在の日本社会で起こり得る火災や地震などの災害の発生に対して、事後の社会的被害を最小化する「減災」を実現するために事前に備えるべきことや遭遇時の対処方法を身に着けることなど、必要な危機管理の知識、知恵を修得すること目的としています。 ① 火災や消防の歴史、燃焼・消火の理論、建築物の防火対策、地震火災等に関し、専門的な知識を修得する。 ② 阪神・淡路大震災時の経験や教訓を学び、自助・共助・公助のあり方を理解する。 ③ 消防業務や危機管理業務を理解し、消防職員や行政職員を志望する場合の参考とする。 なお、この授業の担当者は、神戸市の消防局や危機管理局での実務経験がある教員であり、行政上の防災対策や災害現場での実務、阪神・淡路大震災における消防活動等の経験をもとに、より実践的な観点から授業を進めます。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
①火災理論、消防の歴史、建築物の防火対策、自助・共助・公助のあり方等について説明できる。 ②火災や地震等への対処方法を身につけ、自分や家族、隣人等の命を守ることができる。 ③将来の職場や地域社会の中で、建築物の防火対策や自主防災活動の推進等について、リーダーシップを発揮し、安全・安心な社会づくりに貢献できる。 |
授業のキーワード /Keywords |
消防法、火災、防災と減災、防災対策、阪神淡路大震災、南海トラフ巨大地震、災害時サバイバル、正常性バイアス、惨事ストレス、重大事故インシデント |
授業の進め方 /Method of Instruction |
基本的に講義を中心に進めて行きます。講義内容に関する質問は、講義中に授業後の対面による対応や教育支援システム「manaba」を通じての対応とします。そして、具体的な災害事例をもとに受講生自らが考えながら理解を深めていけるように進めます。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
日頃から災害の発生に関心を持ち、積極的に受講してください。そして、自分自身や家族、友人などの愛する人を災害から守れるようになりましょう。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
各講義の内容に関心を持ち、日頃から新聞・テレビ・ネットで報道される防火、防災に関するニュースを視聴する。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
毎回の授業に出席し、①習得できたこと、②感想、③質疑などをmanabaを通じて提出してください。これをもって出席とみなします。記載内容は抽出して、次の授業でコメントします。なお、出席していない場合はmanabaを通じての提出は認めません。 また、期末に課題レポートを求めます。同じくmanabaを通じて提出してください。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
授業への積極的な参加態度とmanabaでのコメント…50%、期末課題レポート…50% |
テキスト /Required Texts |
特になし。 |
参考図書 /Reference Books |
「これからの防災・減災がわかる本」河田惠昭著(岩波ジュニア新書) 「はじめて学ぶ 建物と火災」社団法人日本火災学会編(共立出版) 「令和4年版消防白書」(消防庁ホームページで閲覧可) 「令和4年版防災白書」(内閣府ホームページで閲覧可) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス |
「減災学」の意義、授業の目的、講義の内容、到達目標、成績評価方法・基準などを理解する。 | |
2 | 第2回 | 火災理論 |
火災という現象を知る上での基礎となる、燃焼の定義、燃焼と消火の理論、火災の定義、建物火災の性状などについて理解する。 | |
3 | 第3回 | 火災統計 |
災害統計の意義、火災統計からみた火災の動向、火災による死傷者の状況、出火原因の推移などについて考察する。 | |
4 | 第4回 | 火災の歴史 |
市街地大火と主なビル火災の歴史、被害拡大の要因と教訓から取り入れられた防火対策の推移と効果について理解する。 | |
5 | 第5回 | 消防行政 |
消防組織法に基づく政府・都道府県・市町村の役割、消防組織の歴史、消防行政の変遷、緊急消防援助隊、国際緊急援助隊について学ぶ。 | |
6 | 第6回 | 消防団 |
消防団の歴史、消防団員の身分と権限、活動内容について理解し、高齢化・担手不足など消防団の課題を考える。 | |
7 | 第7回 | 火災の法的意義 |
火災を発生させるとどのような罪に問われるのか、損害賠償請求はできるのか、などの刑法上や民法上における火災の法的意義や火災後の生活再建制度、火災保険、火災共済について理解する。 | |
8 | 第8回 | 消防法と建築基準法の防火対策 | 消防法や建築基準法はどのような考え方で火災から人を守ろうとしているのかを理解し、防火・避難施設や消防設備等のしくみや使い方を習得する。 | |
9 | 第9回 | 住宅火災 |
遭遇しやすい住宅火災の発生状況を理解し、火災時の対処方法を自らが実践できるようにするとともに、現在の住宅防火対策のあり方を考察する。 | |
10 | 第10回 | 地震火災 |
地震火災の発生メカニズムについて、阪神・淡路大震災を例に理解し、その被害状況を再確認するとともに、地震火災への事前対策と消防広域応援による消防活動の実態について理解する。 | |
11 | 第11回 | 阪神・淡路大震災から学ぶサバイバル術 | 阪神・淡路大震災で、役立った家庭防災、市民の救出救護活動、避難生活の実体験や携帯電話を使った災害時の情報収集ツールの活用方法などをもとに、災害時のサバイバルと自助・共助・公助を考える。 | |
12 | 第12回 | 繰り返される巨大地震 | 中越地震、東日本大震災、熊本地震における地震火災や消防活動などについて理解するとともに、将来必ず発生する南海トラフ地震、首都直下地震の被害想定をもとにできるかぎり被害を減らすための事前対策(減災)を学ぶ。 | |
13 | 第13回 | 重大事故インシデント | 年度替わりの日本国内は事故の発生リスクが全国的に高まる。重大事故は小さな人為的ミスや不正がトリガーとなって発生することが多く、そのインシデントについて考える。 | |
14 | 第14回 | 消防実務 |
日常の消防業務、災害現場での活動、災害予測や避難指示発令などの業務について理解することにより、消防職員や行政職員を志望する場合の参考とする。 | |
15 | 第15回 | 総括 |
全講義の要点を再確認し、火災や自然災害に対する「減災」について更に理解を深める。最後に課題を提示し、レポートにて後日提出する。 |