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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/20 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
公共政策研究/Public Policy Research
授業コード
/Class Code
BA01491001
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
現代社会学部/Contemporary Social Studies
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
月4(前期)/MON4(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
寺谷 渉/TERATANI WATARU
科目区分
/Course Group
【専門教育科目】 〈専門分野科目〉/*** MAJORS *** 〈Specialized Subjects〉
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
寺谷 渉/TERATANI WATARU 現代社会学部/Contemporary Social Studies
授業の方法
/Class Format
対面授業(講義)
授業の目的
/Class Purpose
公共政策は「公共的な問題(=政策問題)を解決するための、解決の方向性と具体的手段」などと定義され、日常生活にも関わる幅広いテーマを対象とします。本授業では、ディプロマ・ポリシーに定められている一般教養と専門知識の取得に寄与することを目指すとともに、関連する隣接学問分野への導入・橋渡しの役割も担いつつ、公共政策の特性やその立案・決定・実施・評価の流れについて、理解することを目的とします。授業の担当者は民間企業・市役所での勤務経験のある教員であるため、実例を用いて分かりやすく説明するとともに、受講者の理解度に応じて、授業の一部で映画を副教材として活用するほか、ゲストスピーカーを招いた講演を行います。例えば、なぜ、政府の新型コロナウイルス感染症対策はなぜうまく機能したものとそうでなかったものに分かれたのでしょうか。授業では、不確実性、複雑性、価値観の相克などの観点を踏まえながら、考察を試みます。その他、多様な実例の考察も含め、公共政策の基礎的な考え方を理解することで、公務員や非営利団体(NPO)への就職希望者はもちろん、民間企業への就職希望者に対しても有益な知識の獲得を目指します。
到 達 目 標
/Class Objectives
・公共政策の特性や立案→決定→実施→評価の流れを理解し、自身が興味を持つ社会問題について、見解を提示することができるようになる。
・因果関係の考え方を理解し、関連学問分野を認識しながら、新聞などの報道に対して複眼的な物の見方ができるようになる。
授業のキーワード
/Keywords
公共政策、行政、政治、因果的推論、分野横断
授業の進め方
/Method of Instruction
パワーポイントないしはレジュメの配布により授業を実施します。
履修するにあたって
/Instruction to Students
オフィスアワーの時間は事前に設定しませんが、質問・相談等がある場合は、講義時間の前後や初回に提示する連絡先に問い合わせいただければ、個別に時間を設けて対応します。
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
講義時間外でも、新聞による報道や受講生同士による議論を通じ、興味や理解を深めてください。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
学期末にレポートの提出を求めます。レポートについては教員よりコメントを返します。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
提出されるレポートにおいて公共政策の考え方が習得できたかを評価します(word(電子データ)で800字以上、課題は講義中に提示します)。
テキスト
/Required Texts
関連するテキスト・参考図書については、適宜講義で提示しますが、以下の書籍を講義前後の予習・復習のために推奨します(購入は必須ではありません)。秋吉貴雄・伊藤修一郎・北山俊哉、『公共政策学の基礎〔第3版〕』(有斐閣、2020年)。
参考図書
/Reference Books
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 イントロダクション 「公共政策とは何か」について概説するとともに、第2回以降の授業の全体像を示し、進め方について説明します。
2 第2回 公共政策(学)とは何か 公共政策学は第2次世界大戦以降に興隆した比較的若い学問領域です。その発展の歴史を振り返りながら、公共政策の特性を明らかにするとともに、因果的推論の基本的な考え方について学びます。
3 第3回 アジェンダ設定 公共政策が決定・実施されるためには、まず、公共的な問題(=政策問題)がアジェンダとして取り上げられることか必要です。アジェンダ設定に関する理論と政策問題の構造について学びます。
4 第4回 政策案の策定と手段 ある公共的な問題がアジェンダとして設定されると、次に、その問題に対応する対策として政策案が検討されます。政策立案の手順や難点について、実例を通じて学ぶとともに、多様な政策手段があることの理解を深めます。
5 第5回 政策決定① 政策案が実施されるためには、意思決定者による決定を必要とします。政策が決定される過程について、「利益」の観点からの考察を試みます。
6 第6回 政策決定② 政策決定過程に影響を及ぼすのは「利益」だけではありません。意思決定者の行動に影響を及ぼす「制度」に着目した考え方を学びます。
7 第7回 政策決定③ 「アイディア」が政策決定過程に影響を及ぼすという考え方を学ぶとともに、「利益」「制度」とあわせて、第5回~第7回で紹介した政策決定過程の考え方を整理・小括します。
8 第8回 政策実施① 決定された政策は、その後、実施されることになりますが、必ずしも「政策決定者に決定されたとおりに実施すればうまくいく」というものでありません。実施における課題について学びます。
9 第9回 政策実施② 国において決定された政策の多くは自治体を通じて実施されます。「中央地方関係」と言われる国と自治体の関係について学びます。
10 第10回 政策評価 実施された公共政策については、その良し悪しを評価し、改善につなげていくことが重要です。政策を評価するための多様な手法について学びます。
11 第11回 現代的課題① 公共政策の担い手は、行政だけではなく、中間団体(NPO等)や民間企業にも拡大しています。「ガバメントからガバナンス」へと変化する公共政策をめぐる現代的な課題について、国内政策を中心に検討します。
12 第12回 現代的課題② 第11回に引き続き、国内政策に加え、対外政策(国際関係)をめぐる公共政策の現代的な課題について考察します。
13 第13回 規範的判断 公共政策の立案・決定・実施・評価の各段階は、規範的な判断と密接に関係しています。公共政策が実現すべきとされてきた、公平、効率、安全・安心、自由といった価値をめぐる考え方の理解を通じて、「公共とは何か」について、考えます。
14 第14回 ゲストスピーカーによる講演 第13回までに学んだ公共政策の考え方について、市役所の現場を熟知した幹部職員による講演を通じて、理解を深めます。
15 第15回 総括 第1回~第14回の講義を振り返り、授業全体を総括します。

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