科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
多文化共生/Multiculturalism |
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授業コード /Class Code |
BA00681001 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
現代社会学部/Contemporary Social Studies |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
水3(後期)/WED3(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
李 洪章/LEE HONGJANG |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈専門分野科目〉/*** MAJORS *** 〈Specialized Subjects〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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李 洪章/LEE HONGJANG | 現代社会学科/Contemporary Social Studies |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
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授業の目的 /Class Purpose |
本授業は、現代社会学部のディプロマ・ポリシーに示す、現代社会の多面的・総合的理解を目指すものである。 本授業では、多文化主義論の批判的検討と、日本社会におけるマイノリティ問題に関する学習を通じ、単なるスローガンにとどまらない、具体的かつ実践的な多文化共生のあり方について考察する。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
「差異」の承認を過度に強調するのではなく、マイノリティ=マジョリティ間に実在する不平等関係や非対称的な歴史的関係を注視し、マイノリティの存在を脱政治化することなく共生の具体像を描き出すような視点を身につける。 |
授業のキーワード /Keywords |
多文化共生、人権、差別、定住外国人 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義形式で授業を行う。授業内容と関連するドキュメンタリー映像を視聴してもらう場合もある。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
「正しい人権感覚」に基づいて書かれた「お手本」的なレポートを必ずしも評価するわけではない。与えられたテーマをどれだけ自分自身の立場性に引きつけて考えられているかを重視する。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事前学習:予告した次回講義テーマに関して下調べを行い、疑問点を明確にしておくこと(目安として1時間程度)。 事後学習:講義ノートや配布資料を復習すること(目安として1時間程度)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
・不定期でのショートレポートの提出を求める(計7回程度) (manaba上でコメントすることでフィードバックする) |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
ショートレポート 100% |
テキスト /Required Texts |
なし。資料は授業中に提示する。 |
参考図書 /Reference Books |
塩原良和『共に生きる 多民族・多文化社会における対話』弘文堂 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス | 多文化共生という概念に対するイメージを語り合う。 | |
2 | 第2回 | 多文化共生の困難さ | 世界で起きている多文化共生を阻むような事件や出来事を紹介しながら、その実現の困難さについて具体的に知る。 | |
3 | 第3回 | BLM運動とアメリカ社会 | Black Lives Matter運動の経緯に触れながら、アメリカ社会における人種主義の問題について考える。 | |
4 | 第4回 | マイノリティとクリミナリティ | マイノリティがしばしば犯罪と結び付けて捉えられる要因と問題点について考える。 | |
5 | 第5回 | 日本に暮らす外国人 | 日本にはさまざまなルーツをもつ外国人が暮らしているが、かれ・かのじょらの渡日の背景について概観する。 | |
6 | 第6回 | 在日朝鮮人とは | 在日朝鮮人の形成史と日本への定着過程を知る。 | |
7 | 第7回 | ナショナリティとエスニシティ | 在日朝鮮人にとって、国家や民族がどのような存在なのかについて考える。 | |
8 | 第8回 | ハイブリディティ | 「ハーフ」や日本国籍を取得した外国ルーツの人々のアイデンティティのあり様について考える。 | |
9 | 第9回 | 中国帰国者とは | 戦後の国民国家形成の過程で棄民として扱われることになった中国残留日本人の歴史と現状を知る。 | |
10 | 第10回 | 文化相対主義 | 多文化共生言説がはらむ矛盾のひとつである、文化相対主義の問題について、具体例を交えながら考察する。 | |
11 | 第11回 | 「北朝鮮」をどのように捉えるのか | 日本社会においてしばしば「絶対悪」としてまなざされる「北朝鮮」を、文化相対主義の視点から捉え直すことを試みる。 | |
12 | 第12回 | 東九条とは | 京都・東九条でおこなわれている、多文化共生をコンセプトにした祭り「東九条マダン」の実践に学ぶ前提として、まずは東九条という地域の歴史と現状について知る。 | |
13 | 第13回 | 東九条マダンにおける共生の実践 | ことで、日本で多文化共生を実現していくためのヒントを得る。 | |
14 | 第14回 | 多文化共生を阻む壁 | 多文化共生を阻む「郷に入れば郷に従え」「過去は水に流して」といった言説がはらむ問題について考える。 | |
15 | 第15回 | 「多文化共生」を再定義する | 従来の多文化共生言説がもつ問題点を改めて整理したうえで、グローバル化時代の新たな価値観/コミュニケーション様式としての「多文化共生」の可能性を探る。 |