科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
ファシリテーター・トレーニング 【D】/Facilitator Training |
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授業コード /Class Code |
BA00231004 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
現代社会学部/Contemporary Social Studies |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
木3(後期)/THU3(AUT.) |
単位数 /Credits |
1.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
浅見 雅之/asami masayuki |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈学部共通科目〉/*** MAJORS *** 〈Basic Subjects〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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浅見 雅之/asami masayuki | 現代社会学部/Contemporary Social Studies |
授業の方法 /Class Format |
対面授業 (講義・演習・実習) |
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授業の目的 /Class Purpose |
私たちは生きていく上で「人間関係に悩まされる」ことがある。そして、私たちはさまざまな単位の集団(家族、友人、学校、サークル、職場、地域など)の中に生きているため、それぞれの集団における人間関係に悩まされることになる。 さまざまな単位の集団の中で過ごす私たちは、決して他人と無関係ではいられない。ところが多くの人達が集まる場所では常に様々な問題が発生する。その問題は、時に誰かの損得勘定であったり、プライドであったり、好き嫌いなどに起因していることが多い。集団に参加するメンバーの人間的な弱さや辛い悲しみや、怒りなどの幾つもの要素が複雑に絡みあって現れることもある。 このように、集団の中で、他者と過不足なくコミュニケーションを交わし、良好な人間関係を維持していくことは決して容易ではない。 こうした場面で求められるのは、集団の会議や話し合いの中で、多様な人々の意見や個性を尊重しながら、集団全体としてよりよい問題解決の方法を見出せるようサポートする力であり、この授業ではそうした能力を「ファシリテーション能力」と定義する。「ファシリテーション能力」とは、多くの人々の様々な意見に共感できる能力であるとも言われ、多彩な人々の個性を尊重しながら、集団としての力を引き出していくような能力であると考えることもできる。 この授業は、この、集団の中でファシリテーション能力を発揮できる「ファシリテーターとなる」ための知識と技術を、講義と演習・実習を通じて身につけることを目標としている。 この科目は現代社会学科と社会防災学科のディプロマシー2(思考力・判断力・表現力等の能力)とディプロマシー3(主体性を持って多様な人びとと共同して学ぶ態度)に関連する。 授業の担当者は、主に地域住民による意思決定のためのワークショップのファシリテーターとして、自治会の会合・まちづくり協議会の会合の現場において、業務として会議・話し合いの支援を15年以上行ってきた実務経験を持ち、10年以上にわたり大学・市役所・市民講座・市議会議員会合などでファシリテーションを教えてきた実績を持つ教員である。ファシリテートの方法論、会議・話し合いの進め方の方法論、グループ討議の方法論についてより実効的な解説を、実際の事例や演習を交え、実務的な視点から行うものである。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
①ファシリテーションの理論を理解し、説明できること ②ファシリテーターの役割を理解し、説明できる。 ③ワークショップ・話し合い・会議の場を企画・運営できる。 ④ファシリテーターの技法を使いこなすことができる。 ⑤多様な価値観を受け入れ、自身や集団の判断に取り入れることができる。 ⑥冷静に判断し、集団の能力が発揮できるよう発言・行動できる。 |
授業のキーワード /Keywords |
話し合い・会議・ワークショップ・場のデザイン・市民参画・参画と協働・地域づくり・まちづくり・災害復興まちづくり・集団の意思決定・集団の能力向上・思索・判断・他者理解・傾聴 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
・知識や技術を理解し、それを演習で実践してみることを繰り返します。 ・実習では、学生同士のグループワークを行います。 ・授業の最後にmanabaを利用した小レポート等により学びや気づきを共有します。 ・授業中にスマートフォン・タブレット・PCなどを用いたオンラインによる意見交換をすることがあります。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
・全授業を受講することを前提として進めます。 ・演習・実習では主体的に参画することを望みます。 ・学生の理解度や、その他の状況により、授業内容を変更する場合があります。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
・授業で得た知識や技術を、日常の対人関係の中で実践し身につけることを勧めます。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
・授業内で指示をします。 ・授業の最後の、学びや気づきを共有すための小レポートの提出(manabaを用います)はその授業の出席に必須とします。 ・授業の最後に課題レポートを課します。最終課題レポートは受講の必須課題とします。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
①授業に取り組む姿勢を評価<60%> (授業への積極的な参画 40% |演習・実習への取り組み 20%) ②最終の課題レポート<40%> などをもとに、総合的に評価します。 |
テキスト /Required Texts |
・基本的には毎回の授業でプリントとして配布します。 ・また、ワークシート、資料など、一部はmanabaで配信することがあります。 |
参考図書 /Reference Books |
ソーシャル・ファシリテーション: 「ともに社会をつくる関係」を育む技法(徳田太郎・鈴木まり子著|北樹出版|2021年) ファシリテーション・ベーシックス: 組織のパワーを引き出す技法(堀公俊著|日本経済新聞出版|2016年) 世界で一番やさしい会議の教科書(榊巻亮著|日経BP社|2015年) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | オリエンテーション 〜この授業で学ぶこと〜 |
【講義・演習】 授業概要の説明(授業の目的とゴール、授業の進め方、評価方法など) ワークショップがもたらすものを確かめる実験・コミュニケーションとグランドルールについて ・授業の考え方、ねらい、進め方,評価について |
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2 | 第2回 | ワークショップって参加したことありますか? 〜ワークショップについて知る〜 |
【講義・演習】 ワークショップとは何か、これまでの会議とは何が違うのかについて、実際にワークショップの手法を用いながら学びます |
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3 | 第3回 | ワークショップって役に立つと思いますか? 〜ワークショップについて理解を深める〜 |
【講義・演習】 実際にワークショップのプログラムに参加し、ワークショップのデザインがねらう「プログラム終了後の参加者の状態」を体験し、ワークショップのデザインの大切さを学びます |
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4 | 第4回 | ファシリテーションって聞いたことありますか? 〜ファシリテーションについて知る〜 |
【講義・演習】 ファシリテーションがどういった概念なのかを解説し、ファシリテーションを学ぶ意義を学び、演習により実践します。 |
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5 | 第5回 | グループディスカッションは苦手ですか? 〜グループディスカッションに強くなる〜 |
【講義】 就職活動のインターンでよく課される「グループディスカッション」で、企業は学生の何を見ようとしているのかを明らかにし、課題の乗り越え方を学びます。これらを通じて「ファシリテーション」とは何かについて考え・理解を深めることが目標です。 |
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6 | 第6回 | 話し合いの場をデザインするってどういうこと? 〜場のデザインの重要性について理解を深める〜 |
【講義・演習】 会議や話し合いの場のデザインに気をつかうと、会議の進み方が変わり、よりよい結論が得られる会議になることを演習を通じて学びます。 |
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7 | 第7回 | みんなの意見を引き出すにはどうしたらいい? 〜意見の出ることが大切であることを理解する〜 |
【講義・演習】 意見の出る会議・話し合いこそが、新しい価値を生むことを理解し、ファシリテーションが果たす役割が重要であることを学びます。 |
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8 | 第8回 | ブレインストーミングってやったことある? | 【講義・演習】 「アイデアを出す」力を「才能」ではなく「技術」として捉え、これが技術である以上、練習等によってその力を身につけることが可能であることを演習を通じて学びます。 |
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9 | 第9回 | ファシリテーション実習① グループ課題の出題 | 【講義・実習】 5〜7人のグループを作ります。チーム内で各メンバーの能力を最大限に発揮できるようになるためのチームビルデングの考え方を学び、その後グループに課題を出します。グループごとに課題に取り組みます。 |
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10 | 第10回 | ファシリテーション実習② グループ討議 | 【講義・実習】 グループ課題への取り組みを行います。 |
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11 | 第11回 | みんなの意見が対立した時どうしたらいいと思う? 〜意見の対立から新しい価値を見出す方法を学ぶ〜 |
【講義・演習】 グループ課題から離れ、集団の中で意見が対立した場合にどんな行動を取ればいいかについて学び、意見の対立が集団の判断にどんな良い影響を与えうるかについて考えます。 |
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12 | 第12回 | ファシリテーション実習③ プレゼン準備 | 【講義・実習】 グループ課題にチームとしての結論を出し、チームごとにそれをどのようにプレゼンテーションするかを考えます。 |
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13 | 第13回 | ファシリテーション実習④ プレゼンテーション | 【講義・実習】 チームの結論を、全体に対してプレゼンテーションします。 |
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14 | 第14回 | ソーシャルファシリテーションってどういうこと? 〜会議以外でのファシリテーションの可能性を知る〜 |
【講義】 ソーシャルファシリテーションという概念について学び、ワークショップや会議のみでなく社会においてファシリテーションを活用する意味と、その方法について学びます。 |
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15 | 第15回 | 授業のまとめ・ふりかえり | 【講義】 ファシリテーションに関するまとめと、最終のレポート課題を出題します。 |