科目一覧へ戻る | 2023/07/21 現在 |
開講科目名 /Class |
義肢装具学実習 【理/20~】/Practice in Prosthetics and Orthotics |
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授業コード /Class Code |
B703991001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
総合リハビリテーション学部/Rehabilitation |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
月4(後期),月5(後期)/MON4(AUT.),MON5(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
小嶋 功/OJIMA ISAO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 《専門分野》/*** MAJORS *** 《SPECIALIZED FIELDS》 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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小嶋 功/OJIMA ISAO | 理学療法学科/Physical Therapy |
柿花 宏信/KAKIHANA HIRONOBU | 理学療法学科/Physical Therapy |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(実習) <新型コロナ感染症拡大の際の対応> 受講に際して、下記について理解しておくこと。 (1) 新型コロナウイルス感染症拡大防止のための登学又は出勤の基準について (熟読しておくこと) (2) 新型コロナウイルス感染症対策の徹底について(熟読しておくこと) (3) 本学の教職員、学生に感染者が生じた場合の措置について(熟読しておくこと) https://www.kobegakuin.ac.jp/news/a18ab2ca6b6e228acd29.html (4) 神戸学院大学 体温・風邪症状チェック表(授業開始時に提出すること) https://www.kobegakuin.ac.jp/files/source/%E7%A5%9E%E6%88%B8%E5%AD%A6%E9%99%A2%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E4%BD%93%E6%B8%A9%E3%83%BB%E9%A2%A8%E9%82%AA%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E8%A1%A8.pdf (5) 授業開始前の検温実施 (6) 不織布マスクの着用(布・ウレタンマスクは不可) (7) 必要に応じてフェースシールドの着用 (8) 教室への入退出時の手指消毒の徹底 (9) 2教室での分散授業 (10) 特別警報(すべての特別警報)または暴風警報(暴風雪警報含む)発令および公共交通機 関運休の場合の授業・試験の取り扱い https://www.kobegakuin.ac.jp/students/toriatsukai.html |
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授業の目的 /Class Purpose |
・この科目は、学部DP2及びDP3に掲げるリハビリテーションに関する知識を修得することを目指している。 「補装具(義肢、装具、車いす、歩行補助具等)」に関する広範な知識を修得するとともに、臨床現場や地域社会において、理学療法を必要とする人・生活上の困難を抱えた人に対応できる様々な技能・態度を主体的に学習し身につける。 ・「義肢装具学実習」を履修することで、保健・医療・福祉の現場および地域社会における諸課題を義肢装具の観点から解決できるようになる。 ・チーム医療や総合的福祉、地域社会開発の担い手となるよう、身体・精神、社会生活を包括的に理解し、身体機能を補完するための義肢装具について具体的に実践する能力を養えるよう、集学的な知識・技能・態度を修得する。 ・高機能化する「義肢装具」に関して、知識や技能を生涯にわたって学び続け、社会に役立てる。 ・この科目は、学外見学実習ならびに授業課題に対して他職種連携の視点から、企業の義肢装具士を講師に招いて校正されている、「実践的教育から構成される授業科目」である。 ・この科目の担当者は、大学病院、一般病院、総合リハビリテーションセンター(急性期・回復期、生活期、訪問リハビリテーションに携わった臨床経験15年と30年の実務経験のある教員である。より実践的な臨床視点に基づいた事項について学ぶことができる。 ・2年後期の「義肢装具学」の学修を終えて、補装具の種類・分類・適応から、適応と使用方法に関して説明できるようになることを目的とする。 ・補装具を使用した体験学習を通じてさらに臨床的課題について理解を進めるとともに、国家資格を取得するための知識・技能を身につける。 ・本授業は、企業見学、義肢装具士を招いた講義、実習等の主として実践的教育から構成される授業である。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
・補装具を必要とする対象者の障害特性に応じて、補装具の種類、分類、適応、使用・調整方法について説明することができる。 ・体験学習(含、模擬義足歩行)を通じて、補装具が対象者にとってどのような適合状態を予測することができ、その経験と学修内容にもとづいて説明することができる。 ・学外見学実習ならびに授業課題に対して他職種連携の視点から、企業の義肢装具士を講師に招いて構成されている。 ・「実践的教育から構成される授業科目である」ことから、「基礎知識の再確認」、「学外・専門講師による授業構成に基づいた技能習得」、「学外見学における医療職種としての態度・習慣」を身につけることができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
学外見学実習、義肢、装具、車いす、歩行補助具、採型(寸)、模擬義足装着体験、歩行評価 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義を交えた実技実習(アクティブラーニング) ①下記の授業の到達目標を達成するために、ビデオおよび実技体験を主体にすすめる。 ・補装具を必要とする対象者の障害特性に応じて、補装具の種類、分類、適応、使用・調整方法について 説明することができる。 ・体験学習(含、模擬義足歩行)を通じて、補装具が対象者にとってどのような適合状態を予測することができ、その経験と学修内容にもとづいて説明することができる。 ②義足については、「なぜ義足で歩けるのか?」を主題に模擬義足体験を実施する。体験のみならず、理学療法評価学で履修した内容のうち、“歩行評価指標”を使用して模擬義足歩行能力を評価するので、グループまたは個人間で計測目的、項目列挙、計測方法について事前に学習(討論)するように努めること。 ③各主題に対して、グループまたは個人間において疾患別の歩行・ADLについて事前学習(討論)することに努めること。 ④主題に対する、論述課題をテーマとして内容を予め提示するので、重要なキーワードに対する事前学習に努めることこと ・歩行補助具の種類と使用方法に関する基本事項を理解し、病態に即した指導方法について修得すること。 ・義足使用者の歩行分析:積極的に動作分析の討論に参加すること。 ・模擬義足装着・歩行体験:模擬義足体験をするので、汚れても良い服装で参加すること。模擬義足のサイズによって、体験できない場合がある。 ・車いすの採寸、適合調整方法に関する実技が修得できる。 ・毎回の講義時に、出席カードを提出すること。カードに記載された質問について、次の授業時に、回答及び解説を行う。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
2年前期「義肢装具学」の復習 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
各回の実習で実施される関連科目・講義について予習を行うこと(60分程度)。 ・各主題について、2年次「義肢装具学」の復習をしてから、実習に臨むこと。 ・異常歩行を観察する際に必要な14個の項目について、立脚相・遊脚相の分類作業を概ね30分程度かけて事前理解しておくこと。 ・異常歩行の観察時は、義足使用者の主観的意見も参考にすること。 ・異常歩行の原因について、授業前後にテキストを見直すこと。 ・歩行評価課題については、各グループで基本的な測定方法および正確に計測するように心がけること。 ・歩行評価課題用の提出レポートについては、計測・計算間違いがないかどうか再確認すること。 ・論述課題については、予めテーマを示すので模範解答を作成して試験に臨むこと。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
・模擬義足による歩行評価課題 ・動作分析(運動学的・運動力学的分析、背運動生理学的分析)課題 ・義肢装具学実習サマリーである論述課題レポート |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
下記、4つの課題から総合的に評価する。 ① 模擬義足、正常歩行計測課題レポート(30%) ② 歩行のバイオメカニクスン関する演習課題(10%) ③ 呼気ガス分析に基づく演習課題(10%) ④ 義肢装具学実習サマリーである論述課題レポート(50%) ・模擬義足による歩行評価課題レポートについては、適切な評価がおこなえているか、適時質問すること。質問内容に対して随時フィードバックする。 ・歩行計測課題については、適切なデータ解析がおこなえているか、適時質問すること。質問内容に対して随時フィードバックする。 ・論述課題(90分)は、バイオメカニクスの視点から論述すること。各キーワードの内容を理解すること。質問内容に対して随時フィードバックする。 ・毎回の講義時に、出席カードを提出すること。カードに記載された質問について、次の授業時に、回答及び解説を行う。 ・模擬義足歩行計測課題、正常歩行計測課題に重点を置き、実習中に各課題のフィードバックをおこなう。 ・論述設題テーマ: 「義足でなぜ歩けるのか? について、義足歩行のバイオメカニクスに関連付けて、「ソケットの適合」、「アライメント」、「床反力」、「関節モーメント」、「膝・足継手機能」等の影響因子を具体的にあげて説明し、さらに理学療法(士)の適切な評価・介入方法について論述しなさい。」 ・論述課題(時間制限 90分)は、バイオメカニクスの視点から論述すること。各キーワードの内容を理解すること。質問内容に対して随時フィードバックする。 |
テキスト /Required Texts |
2年前期「義肢装具学」で使用したテキストを使用する。 各主題に応じた資料を配布する。 1)装具:石川 朗、編:『15レクチャーシリーズ 理学療法テキスト 装具学(第2版)中山書店、2020年 2,592円(税込) 2)義肢:石川 朗、編:『15レクチャーシリーズ 理学療法テキスト 義肢学(第2版)中山書店、2011年 2,592円(税込) |
参考図書 /Reference Books |
1)澤村誠志,著: 切断と義肢(第2版),医歯薬出版、2016年, 7,776円 2)日本整形外科学会 / 日本リハビリテーション医学会、監修:義肢装具のチェックポイント (第9版)、医学書院、2021年 8,208円(税込) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1,2回 | ①授業オリエンテーション ②歩行補助具 (杖、松葉杖、歩行車) 脳卒中片麻痺患者、脊髄損傷患者における松葉杖の使用 |
授業オリエンテーション ①義肢装具の製作に関するビデオ教材を視聴。 ②義肢装具士の役割を知り、義肢装具の製作過程を理解する。 ③模擬義足歩行、6分間歩行(stepLab) 計測課題の準備 ④車いす:採寸と調整 |
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2 | 第3,4回 | 義肢装具製作企業見学(学外) | ①義肢装具制作企業を訪れて、義肢装具士の役割を知り、制作過程の実際についての見学体験を通じて理解する。 ②見学日の都合により授業日を変更する場合は、事前に通知する。 | |
3 | 第5,6回 | 下肢装具の製作・適合理 論、採型実習(講義と実習) |
①臨床現場で処方されている短下肢装具の種類・適応について考える。 ②短下肢装具の採型(寸)体験実習を通じて、短下肢装具の製作・適合理論を理解する。 ③ペアで下腿のギプス採型体験を通じてプラスチック製短下肢装具の制作過程の一部を理解する。 | |
4 | 第7,8回 | ①義足の製作・適合理論、断端管理 ②異常歩行 ③コンピュータ制御膝について(Micro Processor Knee) ④理学療法評価と運動療法の実際 |
①義足ソケットの採型体験実習を通じて、義足の製作・適合理論を理解する。 ②目で見る歩行分析(下肢切断者モデル)を実施し、ダイナミック・アライメントの異常から起こる異常歩行を分析し、原因を考えて問題解決方法(アライメント修正)について討論する。 ③マイクロプロセッサー膝継手(MPK:Microproseccor Prosthetic knee)の原理と調整方法について理解する。 ④理学療法評価の実際について理解する。 ・下肢切断者の理学療法評価と運動療法について理解する。 ・一般的に用いられる評価指標と下肢切断者の特異的評価指標について考察する。 ・評価指標のエビデンスに基づく運動療法について考える。 ・術後の断端管理方法の一つである弾性包帯巻き。 |
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5 | 第9,10回 | 模擬義足歩行体験の準備 ①歩行計測課題の準備 ②模擬義足の準備 | ①ベンチアライメント、スタティックアライメント、ダイナミックアライメント設定の目的を理解して、実際に学生が模擬義足を装着する際のアライメント設定を実施する。 ②正常歩行と模擬義足歩行体験による歩行評価計測課題内容について理解し、準備と計測を実施する。 |
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6 | 第11,12回 | 正常歩行測定 ①歩行計測課題の準備 ②模擬義足の準備 |
グループごとに歩行計測課題に沿って、正常歩行の計測を実施する。 グループごとに模擬義足歩行を体験するとともに、歩行評価課題を実施する。 |
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7 | 第13,14回 | 模擬義足歩行体験_1 / 歩行評価 | グループごとに模擬義足歩行を体験するとともに、歩行評価課題を実施する。 | |
8 | 第15,16回 | 模擬義足歩行体験_2/ 歩行評価 | グループごとに模擬義足歩行を体験するとともに、歩行評価課題を実施する。 | |
9 | 第17,18回 | 模擬義足歩行体験_3/ 歩行評価 | グループごとに模擬義足歩行を体験するとともに、歩行評価課題を実施する。 | |
10 | 第19,20回 | 模擬義足歩行体験_4/ 歩行評価 |
グループごとに模擬義足歩行を体験するとともに、歩行評価課題を実施する。 | |
11 | 第21,22回 | 模擬義足歩行体験_5/ 歩行評価(予備日) |
グループごとに模擬義足歩行を体験するとともに、歩行評価課題を実施する。 | |
12 | 第23,24回 | 動作分析_1 (計測・解析見学) | 3次元動作解析装置 ①運動学的解析(時間・距離因子、関節角度、関節トルク、重心変位:Mac3D使用) ②運動力学的解析(床反力)※床反力ベクトルの理解 |
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13 | 第25,26回 | 動作分析課題_2(計測・解析見学) | 生理学的解析(CPX、AT、最大酸素摂取量):模擬義足歩行のエネルギ消費測定 | |
14 | 第27,28回 | ①車いす:採寸と調整 ②Seating | ①体に合った車いすの採寸実習。モジュラー型車いす、クッションの調整方法等を理解する。 | |
15 | 第29,30回 | <論述課題> 義肢装具学実習サマリー | 論述課題:「なぜ義足であるけるのか?」について、2年前期「義肢装具学」ならびに本実習の学修を通してさらに理解を深める。 |