科目一覧へ戻る | 2023/07/21 現在 |
開講科目名 /Class |
理学療法概論/Introduction to Physical Therapy |
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授業コード /Class Code |
B700862001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
総合リハビリテーション学部/Rehabilitation |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
金3(前期)/FRI3(SPR.) |
単位数 /Credits |
1.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
小嶋 功/OJIMA ISAO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 《専門分野》/*** MAJORS *** 《SPECIALIZED FIELDS》 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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小嶋 功/OJIMA ISAO | 理学療法学科/Physical Therapy |
授業の方法 /Class Format |
対面授業 <新型コロナ感染症対策時> 受講に際して、下記について理解しておくこと。 (1) 新型コロナウイルス感染症拡大防止のための登学又は出勤の基準について (熟読しておくこと) (2) 新型コロナウイルス感染症対策の徹底について(熟読しておくこと) (3) 本学の教職員、学生に感染者が生じた場合の措置について(熟読しておくこと) https://www.kobegakuin.ac.jp/news/a18ab2ca6b6e228acd29.html (4) 神戸学院大学 体温・風邪症状チェック表 https://www.kobegakuin.ac.jp/files/source/%E7%A5%9E%E6%88%B8%E5%AD%A6%E9%99%A2%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E4%BD%93%E6%B8%A9%E3%83%BB%E9%A2%A8%E9%82%AA%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E8%A1%A8.pdf (5) 授業開始前の検温実施 (6) 不織布マスクの着用(布・ウレタンマスクは不可) (7) 教室への入退出時の手指消毒の徹底 (8) 特別警報(すべての特別警報)または暴風警報(暴風雪警報含む)発令および公共交通機 関運休の場合の授業・試験の取り扱い https://www.kobegakuin.ac.jp/students/toriatsukai.html |
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授業の目的 /Class Purpose |
・理学療法学を学ぶ目的は、①理学療法士として臨床に従事すること、②理学療法士としての資格や能力を応用すること、③理学療法学を社会へ還元すること、である。 ・理学療法は、米国系ではphysical therapy、英・豪国系ではphysiotherapyと表記される。 physicalは、physicsの形容詞で、ラテン語のphysicalisを語源とする“医術、医療、薬(の調合)”とともに、“自然科学、身体”の意味が含まれる。physicianは、医師または内科医を指し、physicsは物理学を意味する。physioは、ギリシャ語のphusisを語源として、“天然、自然、人間の中に備わる自然の力としての体力”などの意味がある。 ・理学療法とは、「自然界のエネルギーを活用した働きかけとして、物理的刺激や一定の方法に基づいた運動によって、癒しを促進する治療・介入方法」である。 ・理学療法は、心身機能の損傷・不全状態によって引き起こされる様々な障害に対する治療技術である。 この科目では、社会からみた理学療法の役割と展望について理解するために、理学療法の定義、歴史ならびに理学療法を取り巻く法令、対象・治療手段、教育・研究、関連領域、地域包括ケア等について理解し、理学療法の発展に寄与できるようになる。 ・この講義科目は、学部DP1(主体的に学習に取り組む態度)、DP3(思考・判断・表現)、DP4(思考・判断・表現)を達成することを目指している。 ・理学療法士としての求められる資質として、保険、医療、福祉の領域において理学療法(学)の「知識」、「技術」、「態度」が対象者にとって、重要な要素となることを理解し、実践できるようになる。 ・講義科目担当者は、一般病院、総合リハビリテーションセンターにおいて、急性期・回復期、生活期、訪問リハビリテーションに携わった臨床経験28年と教育・研究活動に14年携わってきた実務経験のある教員である。より実践的な臨床視点に基づいた事項について学ぶことができる。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1. 理学療法を取り巻く法令制度と歴史について説明することができる。 2. 理学療法士の職業倫理、素養・適性・資質について理解し応えることができる。 3. 運動療法、物理療法、徒手療法、疾患別理学療法およびリハビリテーションについて説明することができる。 4. 理学療法の実践的基盤について理解し説明することができる。 5. 理学療法学の学問体系化と研究法について理解し説明することができる。 6. 理学療法の対象と治療手段について理解し説明することができる。 7. 理学療法士の職域について理解し説明することができる。 8. 理学療法部門の管理について理解し説明することができる。 9. 地域包括ケアの展開について理解し説明することができる。 10. 理学療法士の生涯学習について理解し説明することができる。 11. 各主題に対して小グループによる学生討論に参加し、理学療法士にとって必要な資質・素養、対象者の生活支援のあり方について考察することができる。 以上の到達(行動)目標は、成績評定により到達度を確認し、学習者にフィードバックされる。 |
授業のキーワード /Keywords |
理学療法の歴史、職業倫理、理学療法士・作業療法士法、理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則、学問体系と研究、地域包括ケア |
授業の進め方 /Method of Instruction |
主題に沿った講義中心の授業。 主題に対する小グループによる学生間の討論を取り入れて、理学療法士にとって必要な資質・素養、対象者の生活支援のあり方について考察する。 毎回配布する出席カードは、主題に対する授業の感想や意見を記入し、それをもとに次回授業で再説明や討論材料やフィードバックに活用する。 ・授業中の質疑に答えるとともに、出席カードの記載事項については次回講義で説明する。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
国民の保健・医療・福祉領域の要請に応えうる理学療法士を目指す学習者にあっては、社会から見た理学療法(士)に求められている様々な事象について、予めメディアや刊行物等を参考に具体例を取り上げて欲しい。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
各回の講義で実施される内容について、予習と復習行うこと(各60分程度)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
・ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)による教材配布は、teams、OneDriveを使用する。 ・課題レポート(成績評価10%に相当)のテーマは、「国民が求める理学療法(士)とは」とし、指定された方法で提出してください。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
定期試験 90%(90問の選択問題形式) 課題レポート 10%「国民が求める理学療法(士)とは」 (1600字以内) ・試験採点後、成績点数ならびに理解しづらかった点についての問い合わせに応じるとともにフィードバックする。 |
テキスト /Required Texts |
奈良勲、他編: 理学療法概論(第7版)、医歯薬出版、2019年3月、5,940円(税込) ISBN: 978-4-260-01336-9 スライド・参考資料配布 |
参考図書 /Reference Books |
奈良勲、監、内山靖、編: 標準理学療法学 専門分野 理学療法学概説、 医学書院、2014年12月、5,940円(税込)、ISBN: 978-4-260-01336-9 上杉雅之、監修: PT入門、イラストでわかる理学療法概論 医歯薬出版、2020年3月、 奈良勲、著: 理学療法の本質を問う、医学書院、2002年7月、定価 2,090円 (税込)、 ISBN: 978-4-260-24410-7 電子版 ISBN: 978-4-260-84410-9、電子版発売日:2016年6月6日、電子版販売価格:2,090円(税込) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | オリエンテーション 理学療法士としての職業倫理 |
全授業構成の概要説明(授業目的、到達目標、授業の進め方、成績評価)について理解する。 まず職業倫理について解説することで、あるべき理学療法士像についてイメージを深めて欲しい。 |
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2 | 第2回 | 理学療法の歴史 | 理学療法の歴史について日本と欧米との比較をし、運動療法、物理療法、徒手療法、疾患別理学療法の概念について理解する。 | |
3 | 第3回 | 理学療法士を取り巻く法令制度 | 理学療法士を取り巻く各種法令制度について知る。 理学療法士・作業療法士法については、本質となる法令であることから十分に理解する。 医療・介護・福祉関連法令については、リハビリテーションサービスを提供する上での根拠となることから、基本的知識として捉えておかなければならない。さらに、疾病構造ならびに国民が求める医療・介護の変化に伴う法的課題等について考察する。 |
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4 | 第4回 | 理学療法学の基盤 | 理学療法を実施する上での基盤となっている、国際疾病分類や国際生活機能分類について理解する。 理学療法を支える基盤モデルや根拠に基づいた理学療法を実施するための基本事項について理解する。 |
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5 | 第5回 | 理学療法の対象と治療手段1 | 理学療法の対象と治療手段(1、2)について概説する。学年進行に伴って、専門理学療法で学修する身体機能運動、各種運動療法、運動学習の基本的事項について理解する。 | |
6 | 第6回 | 理学療法の対象と治療手段2 | 様々な機能障害によってもたらされる”活動制限”というものについて、具体的になイメージが持てないことから、障害や活動制限といった事例について理解を深める。それによって、どのような対象者と向き合うのかについても理解を進める。 | |
7 | 第7回 | 理学療法学のエビデンス | エビデンスとは、診療上の重要度の高い医療行為について、エビデンスのシステマティックレビューとその総体評価、益と害のバランスなどを考量して、患者と医療者の意思決定を支援するために最適と考えられる推奨を提示する文書のことである。効果的な理学療法を実施するためには、科学的根拠に基づく標準的医療を提供するための知見を持たなければならない。 ”疾患別リハビリテーションの目的”とは何かについて各種ガイドラインに沿って概説する。 |
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8 | 第8回 | 理学療法学教育 | 理学療法教育に関して、卒前・卒後教育に続いて生涯教育にいたる専門職教育の実態と今後の在り方について理解する。 | |
9 | 第9回 | 理学療法学研究と生涯学習 | 理学療法学研究と生涯学習について概説する。 研究法については、学年進行に合わせた専門分野で教授されるので、学問的体系の大枠についての説明に留め、研究の必要性について理解する。 |
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10 | 第10回 | 理学療法部門における管理と他職種連携 | 理学療法部門における管理と他職種連携について理解する。 組織管理と自己管理、リスクマネジメントについて理解する。 |
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11 | 第11回 | 理学療法士の組織と活動 | 理学療法士の組織と活動、役割、職域について理解する。 日本理学療法士協会、日本理学療法士学会、世界理学療法連盟と一体となった組織で、具体的にどのような活動がおこなわれているかについて理解する。 |
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12 | 第12回 | 地域理学療法学 | 地域理学療法学(地域包括ケア)の背景や目的、地域包括ケアを基軸とした社会保険制度、社会福祉を展望することについて、理学療法士として如何に関わってゆくかについて理解する。 | |
13 | 第13回 | 地域包括ケアシステム | 地域理学療法とは何か、具体例をあげながら地域で高齢者や障害者自身が安心して暮らし続けるための社会づくりについて、討論を交えて考察する。 | |
14 | 第14回 | 理学学療法の職域開拓 | 理学療法の職域開拓について理解する。 精神・産業領域、災害時、女性保健等の理学療法の在り方について理解する。 |
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15 | 第15回 | 国際的視野にたった理学療法 | 国際的な視野で理学療法を捉える必要性について理解する。 国際関連学会や国際交流の具体例をあげて、学際的・集学的な理学療法の戦略について理解する。 |