科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
人類学特別講義Ⅱ/Special Lectures in Anthropology Ⅱ |
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授業コード /Class Code |
B508781001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
月1(後期)/MON1(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
林 耕次/HAYASHI KOJI |
科目区分 /Course Group |
【資格に関する科目】 《博物館学芸員課程に関する科目》/*** COURSES FOR CERTIFICATION *** 《COURSE IN MUSEOLOGY》 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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林 耕次/HAYASHI KOJI | 人文学部/Humanities and Sciences |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
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授業の目的 /Class Purpose |
人類の歴史について、地球環境学と人類学、地域研究の視点から、現代のグローバルな問題を含めて扱います。人類の進化に伴い、人間の営みが自然環境、地域環境、人びとの文化にどのような影響を与えているのか、これまで人類が歩んできた記録と昨今の事例を通じて理解します。 この授業では、人文学部ディプロマ・ポリシーにおける、以下の修得を目指します。 1. 複数の分野の基礎知識を教養として身につけている。 2.人間の行動や文化に関する専門知識と技能を総合的、体系的に身につけている。 4.獲得した知識と体験と技能を活用して、自らが設定した課題や問題点を論理的な分析と考察をとおして解決・解明へと導くことができる。 7.多様な他者と共存して、異なった価値観を尊重し、積極的に交流・協働できる。 8.人文学の知見にもとづき、知的好奇心をもって、自立的に深く学修できる。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
人類の生活圏、特に本講義では衣食住・公衆衛生・動物との関わりから想起される、身のまわりにある日常的な環境や文化に目を向けるちからを養い、さらに、地球環境と人類の関係に根ざした現代のグローバルな課題と合わせて問題意識を高めることをねらいとします。 |
授業のキーワード /Keywords |
地球環境、生活圏、人類学、地域研究、グローバリゼーション |
授業の進め方 /Method of Instruction |
毎回、講義終了前にミニレポートの提出を課すことで、学生の理解度を知り、翌週の講義冒頭にフィードバックします。中間、および最終時に小テスト(小レポートの提出)を行い、学生の学習意欲向上を図ります。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
講義に関連する配布物・資料には、十分に目を通すこと。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
講義内容に関連した文献、映像、展示等について頻繁に紹介する。関心のあるものには、積極的に触れてほしい。(週に2時間程度) |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
各講義で提出する小レポートと合わせて、任意でのレポートは随時受け付けます。 小レポートの内容は、翌週の講義冒頭、あるいは講義中にフィードバックを行うほか、講義資料の共有と合わせて要点をまとめたものを後日配布予定である。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
毎回の講義で提出される小レポートの内容(50点)、および2回(第8回と第15回に実施予定)の小テストの結果(20点+30点)で成績を評価します。また、任意によるレポートの提出も内容次第で加点の対象とします。 |
テキスト /Required Texts |
講義の際に、適宜関連資料を紹介・配付する。 |
参考図書 /Reference Books |
深山直子・丸山淳子・木村真希子編『先住民からみる現代世界 わたしたちの〈あたりまえ〉に挑む』昭和堂(2018) 池谷和信編『狩猟採集民からみた地球環境史 自然・隣人・文明との共生』東京大学出版会(2017) 本多俊和(スチュアート ヘンリ)・大村敬一『グローバリゼーションの人類学ー争いと和解の諸相ー』放送大学教育振興会(2011) 岸上伸啓編『開発と先住民』明石書店(2009) 中川 裕『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』集英社新書(2019) NHKスペシャル取材班『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』角川文庫(2014) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 1 | ガイダンス | 本科目の内容、講義の進め方、成績評価等について説明し、本科目のバックグラウンドである人類学や地球環境学の概要についても説明する。 | |
2 | 2 | 人新世(Anthropocene)とは | 46億年前におよぶ地球の歴史を概観し、人類の誕生と進化、新しい地質年代を示す「人新世」について理解する。 | |
3 | 3 | なぜ人間になれたのか(1):出アフリカ | アフリカで誕生した人類の進化と特徴について学び、その後のグレートジャーニーによる人類拡散について考える。 | |
4 | 4 | なぜ人間になれたのか(2):農牧革命と定住 | 約13,000年前の農牧革命によるヒトの定住化と、それに伴う人間社会への影響について考える。 | |
5 | 5 | なぜ人間になれたのか(3):都市と貨幣の誕生 | 紀元前4,000に最初の都市が誕生したが、その後の貨幣の出現は平等な人間社会を変質させ、格差の拡大を招いた。都市化と貨幣の浸透、その功罪について探る。 | |
6 | 6 | 狩猟採集民と先住民 | ヒトの原初的な生業形態である狩猟採集活動を営む民族は、現代でも世界各地に存在する。そうした人びとを含む、大航海時代以降に定義づけられるようになった「先住民(Indigenous peoples)」についても概説する。 | |
7 | 7 | 先住民の歴史と現代的課題 | 大航海時代を経て、「先住民」の人びとや社会にはどのような影響があったのか。負の側面を含む歴史的な経緯と、現代的課題について考える。 | |
8 | 8 | これまでのまとめと「中間小テスト」の実施 | これまでの講義内容を振り返るとともに、受講者の理解度を計る論述式の小テストを実施する。 | |
9 | 9 | 先住民からみた地球環境(1):森林開発とグロバリぜーション | 南米やアフリカの熱帯地域における森林開発とグローバリゼーションが、先住民を含む地域住民にどのようなインパクトを及ぼしているのかを考える。 | |
10 | 10 | 先住民からみた地球環境(2):伝統文化と文明 | 伝統文化と文明の齟齬(くいちがい)、あるいは共存についての可能性について、いくつかの事例を紹介しながら考える。 | |
11 | 11 | アフリカ狩猟採集民の社会と文化(1):森と生きる人びと | アフリカ熱帯の狩猟採集民について、社会構造や文化について学ぶ。定住集落と森のキャンプ生活における生業や食の違い、自然保護などの外的要因について考える。 | |
12 | 12 | アフリカ狩猟採集民の社会と文化(2):教育と衛生 | アフリカ熱帯の狩猟採集民について、教育や衛生に関する近年の動向について紹介し、政策や外部社会との繋がりについて考える。 | |
13 | 13 | アフリカ狩猟採集民の社会と文化(3) | アフリカ南部の狩猟採集民について、近年の定住化政策による影響を受けつつも、先住民としての権利を国際社会に発信する意義について考える。 | |
14 | 14 | アイヌと表象 | 北海道、樺太などの先住民であるアイヌに関しては、本州の大和民族(和人)との交流や争いの歴史を伴うが、それらがどのように表象されてきたのかを紹介しながら考える。 | |
15 | 15 | まとめと「期末小テスト」の実施 | これまでの講義内容を振りつつ、論述式の小テストを実施する。 |