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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/20 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
自然環境論/人間環境研究A/Studies of Natural Environments
授業コード
/Class Code
B508632001
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
人文学部/Humanities and Sciences
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
水4(前期)/WED4(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
飯田 聡子/IDA SATOKO
科目区分
/Course Group
【専門教育科目】 〈環境・人類・地域・歴史科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF ENVIRONMENT, HUMAN, COMMUNITY AND HISTORY〉
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
飯田 聡子/IDA SATOKO 人文学部/Humanities and Sciences
授業の方法
/Class Format
対面授業(講義)を実施する。
授業の目的
/Class Purpose
講義では、生物のもつ基本的属性について理解を深めるとともに、地球上の生物多様性を理解するための概念(進化、分類、種、分子系統樹)とその適用例について学習する。さらに生物と環境との関わりについて理解を深めるために,生態学の概念(生活史,生物間相互作用,生物群集,生態系)とその適用例,および関連する環境問題(生物資源管理,希少種の保全,都市化など)について学ぶ。

学習を通じて地球上の生物多様性や生態系について関心をもち、自分の考えをもつことを目標とする。

人文学部のディプロマ・ポリシーの知識、思考力、判断力と関連する。
到 達 目 標
/Class Objectives
・生物の基本的属性について説明できる
・生物多様性や生態系の概念について説明できる
・生物多様性や生態系の課題に関して興味を持つ
授業のキーワード
/Keywords
生物多様性、進化、生態
授業の進め方
/Method of Instruction
・プロジェクターを用いた表示形式で行う。
・配布資料はdotCampusを通じて配布する。
履修するにあたって
/Instruction to Students
・講義中は,適宜ノートをとり,講義後,その内容を整理し, 学習した内容への理解を深める。
・身の回りの自然や新聞やテレビで取り上げられている環境問題について関心をもって生活する。
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
・講義内容についてのノート整理や、深く知りたいことについて調べる(目安1時間程度)。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
・講義中に課題を課す(小テストorミニレポート)。
・課題へのフィードバックは講義中あるいはdotCampusを通じて行う。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
・受講姿勢 20% 授業中の課題 80%
・実施した課題を3/4以上受験していない場合は、単位認定・評価対象としない。
・病気や事故などによる欠席は考慮する(確認書類提出必須)。
テキスト
/Required Texts
参考図書
/Reference Books
・カラー図解アメリカ版大学生物学の教科書 ; 第4巻 進化生物学  
 D・サダヴァ他著 ; 石崎泰樹, 斎藤成也監訳 講談社 ブルーバックス 2014 \1,650
・カラー図解アメリカ版大学生物学の教科書 ; 第5巻 生態学  
 D・サダヴァ他著 ; 石崎泰樹, 斎藤成也監訳 講談社 ブルーバックス 2014 \1,540
・生態学入門 第2版
 日本生態学会編 : 東京化学同人 , 2012  \3,080
・生態学 基礎から保全へ 鷲谷 いづみ (監修・編著),一ノ瀬友博,海部健三,津田智,他 2016年 培風館  \3,025
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 初期の生命の進化 地球環境変動と初期の生命の進化の関わりを知り、初期の生物史の重要イベントを理解する。併せて生命の起源に関わる主な仮説を学ぶ。
2 第2回 地球上の生物多様性 生物の分類と種概念、現在の地球上の生物多様性を知り、地球上の生物多様性について理解する。また生物多様性の危機についても学ぶ。
3 第3回 生物の共通属性と進化 生物の共通属性を知り、特に分子・細胞レベルの共通点は生物が共通祖先から進化したことを示していることについて理解する。また分子レベル(遺伝子やタンパク質レベル)の共通性をもとに、分子系統解析が行われ、生物史の推定が行われることについて学ぶ。
4 第4回 遺伝情報から探る生物多様化 ① ヒトと類人猿の関係、脊椎動物の系統、哺乳類の系統などのケースについて分子系統解析の解析例を学ぶ。
5 第5回 遺伝情報から探る生物多様化 ② 病原体の起源、古代DNA、ダーウィンフィンチ類の適応放散などのケースについて分子系統解析の解析例を学ぶ。
6 第6回 目の前の進化 比較的最近に起きた進化の現象を知る。またこれらの進化に影響を及ぼす要因、主な進化理論を知り、生物進化のしくみについて学ぶ。
7 第7回 植物の繁殖生態 被子植物の花の起源、有性生殖、送粉、送粉共生(主に花と昆虫の関わり)について知り、植物の繁殖生態について理解する
8 第8回 特別な生殖様式 植物の自殖、動植物の無性生殖について知り、生物界にみられる特別な生殖様式を理解する。また技術の進歩により人工的に作られるようになったクローン動物についても学ぶ。
9 第9回 生態学とは何か 生物とその環境の相互作用に関する学問である生態学について概観し、生態学の研究対象について知る。
10 第10回 生活史戦略 生活史と生活史を理解するための概念(エネルギー配分、トレードオフ)、さらに動物と植物における生活史戦略のモデルを学ぶ。いくつかの生物種を例に具体的な生活史についても学ぶ。
11 第11回 順化と行動 環境変動に対する生物の応答として順化と行動の重要性について学ぶ。順化は動物にもみられるが、植物では順化能力が生存や繁殖にもつ重要性が大きいことも理解する。他方、動物は植物にみられない運動能力により多様な行動をおこすことを知る。
12 第12回 生物間相互作用 競争、捕食、寄生、共生などの生物間相互作用をさまざまな具体例にふれながら学ぶ。また生物間相互作用は変化しやすく、進化の現象につながる場合があることについてを理解する。
13 第13回 生物群集の成り立ち 生物間相互作用には直接効果(直接相互作用;競争、捕食、寄生、共生)だけでなくさまざまな間接効果(間接相互作用;資源消費競争、見かけの競争、間接共生、多栄養段階間の相互作用、ファシリテーション)があることを知る。さらに多種共存の機構や絶滅・侵入が群集に及ぼす効果などを知り、生物群集の成り立ちを学ぶ。
14 第14回 生態系の構造,機能,保全 ① 生態系の構造とそれがどのように明らかにされているかを学ぶ。また窒素と炭素などの物質循環についても知り、富栄養化や地球温暖化との関連を理解する。
15 第15回 生態系の構造,機能,保全 ② 生態系サービス(生態系が人類に提供するさまざまなサービス)について知る。また生態系サービスを評価する試みを学び、生態系サービスの価値について考える。

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