科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
地域社会概論Ⅰ/地域社会の歴史/現代社会の基礎Ⅰ |
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授業コード /Class Code |
B508264001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
月4(前期)/MON4(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
矢嶋 巌/YAJIMA IWAO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈人と社会と自然科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF ENVIRONMENT, HUMAN, COMMUNITY AND HISTORY〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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矢嶋 巌/YAJIMA IWAO | 人文学科/Humanities |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
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授業の目的 /Class Purpose |
われわれが普段目にする社会の自然や人々の暮らしの風景は、その地域の歴史的経過を経て成り立っているものです。地域の自然環境や歴史的変化を踏まえて、さまざまな人間活動を把握することで、目にする風景や人々の営みが持つ意味、あるいは地域の実像により一層迫ることができることでしょう。地理学などの野外研究分野では、現地へ足を運び、見て、聞いて、感じて、考える研究手法であるフィールドワークを重んじます。その場所を訪れること自体は、まるで旅のようでもありますが、旅先の自然の景観や人々の営みの姿について理解し、自分の住んでいる地域や以前の旅先で目にした風景と比べて、違うな、似ているなと感じ、その理由について考えてみる点において、一歩先へと踏み込もうとしているといえます。 この授業では、日本や世界における自然環境と人間生活における相違性や共通性について考える地理学の視点に基づき、授業で取り上げる地域を、みなさんがフィールドワークで見て、聞いて、感じるように、風景や人々の営みが持つ意味について考えていく力をつけることを目的とします。 以上を通じて、以上を通して、人文学部ディプロマポリシーにある、複数の分野の基礎知識を教養として身につけるとともに、獲得した知識と体験と技能を活用して、自らが設定した課題や問題点を論理的な分析と考察をとおして解決・解明へと導く力を修得します。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
・地域における自然環境と人々の関係性、社会の成り立ちについて、総合的に理解する視点を得る。 ・現在の姿に至るまでの地域歴史的変遷を理解し、現代社会について考えていくための基礎力を得る。 ・身近な近隣の地域を歩き回ることを楽しめる視野を持つ。 |
授業のキーワード /Keywords |
地域 社会 自然環境 人間生活 フィールドワーク |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義形式で進める。適宜ビデオ映像の視聴を行なう。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
関係科目である地域社会概論Ⅱ(2020年度以前入学生は都市村落研究)、地誌学、人文地理学、自然地理学、地域形成論も履修することが望ましい。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
シラバスを参考にして、講義前に関係する事項について1時間程度の予習を、また、講義後には授業内容について1時間程度の復習をすることを心がけて下さい。また、日頃から意識して街並みを見たり、旅をしたり、テレビの旅番組や地域を取り上げた新聞記事などを見ることを心がけて下さい。その際、その場所の自然環境や歴史、人々の暮らし、社会を意識してみましょう。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
講義中に、講義内容に関する小レポートを時々実施します。なお、受講者の理解を深めるために、いくつかを選んで、次回の授業で匿名にて論評します。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
定期試験70%、授業ごとに実施する小レポート30%の割合で評価します。 |
テキスト /Required Texts |
指定しません。 |
参考図書 /Reference Books |
遠藤英樹(2021)『アフターコロナの観光学ーCOVID19以後の「新しい観光様式」―』新曜社 岡本健(2018)『巡礼ビジネス―ポップカルチャーが観光資産になる時代―』KADOKAWA 佐藤 滋・城下町都市研究体(2015)『図説 城下町都市』鹿島出版会 高坂晶子(2020)『オーバーツーリズム―観光に消費されないまちのつくり方―』学芸出版社 経済産業省商務情報政策局監修(2022)『デジタルコンテンツ白書2022』デジタルコンテンツ協会 須藤廣・遠藤 英樹(2018)『観光社会学 2.0 拡がりゆくツーリズム研究』 福村出版 神田孝治・森本 泉・山本理佳編(2022)『現代観光地理学への誘い—観光地を読み解く視座と実践―』ナカニシヤ出版 安福恵美子・天野景太(2020)『都市・地域観光の新たな展開』古今書院 矢野恒太記念会編集発行(2020)『数字で見る日本の百年―改訂第七版―』 矢野恒太記念会編集発行(2022)『日本国勢図会2022/23』 山口 覚・水田憲志・金子直樹・吉田雄介・中窪啓介・矢嶋 巌(2019)『図説京阪神の地理―地図から学ぶ―』ミネルヴァ書房 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス | 本授業の目的と方法、授業の進め方について説明します。 | |
2 | 第2回 | 京町家の価値と行方 その1 | 平安時代の平安京に起きた都市構造の変容について、自然環境との関係性から考えます。 | |
3 | 第3回 | 京町家の価値と行方 その2 | 京の景色を彩る町家の歴史について説明します。 | |
4 | 第4回 | 京町家の価値と行方 その3 | 京の景色を彩る町家の将来について考えます。 | |
5 | 第5回 | 近代都市明石の発展 その1 | 兵庫県明石市の母体となった明石城下町の自然環境を踏まえたのち、明石城の成立と明石城下町の構造について、痕跡をたどりながら俯瞰します。 | |
6 | 第6回 | 近代都市明石の発展 その2 | 市制町村制施行によって誕生した明石町が目指した市制施行と困難な道のりを、明石に残る痕跡を探りつつ明らかにします。 | |
7 | 第7回 | 近代都市明石の発展 その3 | 現在の明石市において重要な存在である兵庫県立明石公園の成立過程から、近代都市としての一側面を理解します。 | |
8 | 第8回 | 近代都市明石の発展 その4 | 第二次世界大戦後、合併により神戸に飲み込まれようとしていた明石市が、いかにして合併を切り抜けて、都市としての生き残ることができたのか学びます。 | |
9 | 第9回 | コンテンツ観光地域をFWする その1 | アニメなどのコンテンツ作品を対象とする観光はコンテンツツーリズムと呼ばれます。これまでの日本におけるコンテンツツーリズムの流れと、コンテンツツーリズムの持続可能性について、アニメを活かした地域づくりで日本有数の観光地域に発展した境港の取り組みを通じて考えます。 | |
10 | 第10回 | コンテンツ観光地域をFWする その2 | 境港がアニメを活かして日本有数の観光地域に発展するまでの困難な道のりについて迫ります。 | |
11 | 第11回 | コンテンツ観光地域をFWする その3 | 境港の歴史を振り返り、鳥取県境港市はアニメを活かした地域づくりを行なうこととなった背景について、境港の歴史と地域性から迫ります。 | |
12 | 第12回 | ハワイをFWする その1 | 毎年多くの観光客が日本からも訪れ、トップクラスの海外ウェディング先にもなっている太平洋のハワイ諸島について理解するシリーズ。ハワイの自然環境と先住民族について、フィールドワークで得た映像やビデオ映像を使用して説明します。 | |
13 | 第13回 | ハワイをFWする その2 | 現在はアメリカ合衆国の一州であるハワイには、かつてハワイ王国とよばれる近代国家が成立していました。あまり知られていないハワイの政治と経済の歴史に、フィールドワークで得た映像やビデオ映像を使用して迫ります。 | |
14 | 第14回 | ハワイをFWする その3 | ハワイが現在のような観光地域になった背景には、その自然環境と歴史があります。その1・2を踏まえ、観光地域ハワイの成立について理解します。 | |
15 | 第15回 | FW力の可能性 | 授業を振り返り、地域の風景や人々の営みを、現場で、見て、聞いて、感じたることが持つ意味について考え、地域の自然環境と人々の暮らしの歴史を理解する意味について問い直しましょう。 |