科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
生涯学習論Ⅰ/Lifelong Learning Ⅰ |
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授業コード /Class Code |
B508233001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
金1(前期)/FRI1(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
立田 慶裕/TATSUTA YOSHIHIRO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈人間探究科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF PERSONAL DEVELOPMENT AND CULTURE〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
Yes |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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立田 慶裕/TATSUTA YOSHIHIRO | 人文学科/Humanities |
授業の方法 /Class Format |
講義 遠隔授業(オンデマンド授業) LMSとしては、moodleを使用します。 (学内情報サービス→ 学内システム で利用できます) 講義の記録は one dive 上にアップします。 特別警報(すべての特別警報)または暴風警報発令の場合(大雨、洪水警報等は対象外) の本科目の取扱いについて ⇒授業を実施します。 ただし、避難指示、避難勧告が発令されている場合はご自身の安全を最優先にし、自治 体の指示に従って行動してください。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
本講義では、生涯学習についての基礎的知識を得るとともに、生涯にわたる学習を実践する学習への動機付けを図り、生涯学習者としての生きる力を習得していくことを目的とする。現代においてなぜ生涯学習が必要とされるようになってきたか、生涯学習のための学習環境がどのように整備されつつあるか、学校卒業後にどのような学習が求められるようになるか、といった問題について考え、生涯学習の方法として、可能な方法の紹介を通して実践的なスキルを習得する。さらに、生涯にわたる学習の理論的背景について、意識変容の理論や市民参加、社会関係資本の理論を通じて、深い学びを行っていく。本学のDPにある主体的で相互的な学習の力とともに、生涯学習の知識とスキルの習得と活用を目的とする。本講義は、10年以上の社会教育リーダーの経験と国立教育政策研究所における生涯学習研究の実務経験を有する講師が担当し、その経験を理論と実践の講義に活用する。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
本講義を通じて、生涯学習の基礎的知識を習得し、生涯学習についての基本的な説明ができるようにするとともに、主体的な学習を行うために、自発的な動機付けができるようにする。さらに、講義においては、問題を解決できる能力を習得する。また、生涯にわたる人生への視野を身につけることにより、毎日の学習の重要性を認識し、読書やノートテイキングなどの「学習の習慣づけ」が行えるようにすることを目標とする。 |
授業のキーワード /Keywords |
生涯学習、意識変容、自律的学習、集団学習、人間関係力、道具活用力 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業は、講義を中心としつつ、生涯学習の現場を理解するために、各種の動画教材を活用するとともに、ICT機器を用いたポートフォリオを使用し、学生自身が生涯学習にかかる情報を収集し、整理、活用できるようなナレッジデータベースを作成していく。 本講義では、次のいずれかのレポート作成を目指す。 1.各市町村における生涯学習システムについて みなさんが住む地域の環境、都市計画、教育施設を調べ、生涯学習計画について ネットで調べて、レポートを作成する。 レポートテーマ「〜市町の生涯学習」 A4版レポート3枚程度 2.公民館、図書館、博物館、動物園などの社会教育施設の種類を一つ選び、 その社会教育施設の役割、代表的な施設や興味深い施設のプログラムについてレポートを作成する。 テーマ 「 の特徴と教育・学習プログラム」 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
本講義を履修する学生は、学校教育の勉強というイメージから、学習や教育を判断するのではなく、「学ぶ」ことが自分にとってどのような意味を持つかを常に考えていただきたい。また、単位の修得も重要であるが、それ以上に、大学で学習することの意味をいつも考えていただきたい。学習の基本としての読書も重要なこと、読書以上に多くの人との関係づくりが自分という人間を形成していくこと、社会には多様な学習の方法や学習のスタイルがあり、そして、多くの人々が学習を通じて幸福を実現しようと日々活動していることを考えながら、毎日の学習が長い人生にわたる生涯学習の基礎となっていくことを、本講義から学んでいただきたい。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事前学習として、社会の多様な学習法に目配りし、講義で論じた学習法のうち、自分に適した学習法が何かを毎回考えることを事前学習として行ってください。事後学習は、自分がまとめたレポートを友人の提出したレポートを参考にして、修正し、よりよりレポートの完成を目指してください(コピーして提出するとすぐにばれます)。また、 講義内での課題とするについては、各回で論じた重要な概念については、必ず自分のノートに記述するようにしてください。 事前事後学習ともに、およそ1〜2時間程度の学習を行ってください |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
次のいすれかのレポートを一つ作成して、提出する。レポートの分量は、ワードで作成の上、A4版1200字 3枚以上。 1.「各市町村における生涯学習システムについて」 2.公民館、図書館、博物館、動物園などの社会教育施設の種類を一つ選び、 その社会教育施設の役割、代表的な施設や興味深い施設のプログラムについてレポートを作成する。 テーマ 「 の特徴と教育・学習プログラム」 LMS上で、レポートについての講評を行います。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
レポートにより、学習を評価を行うとともに、各講義での参加状況を見て、総合的な評価を行う。 評価にあたっては、毎回のアンケートへの回答を7割、レポート3割で評価する。 |
テキスト /Required Texts |
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参考図書 /Reference Books |
立田慶裕『生涯学習の新しい動向と課題』放送大学教育振興会、2018 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 生涯学習とは何か | 生涯学習の基本的な定義と考え方を論じ、以下の講義のオリエンテーションとする。 | |
2 | 第2回 | 生涯学習の歴史1 | ユネスコ・OECDを中心に、生涯教育論を提唱したラングランや、ハッチンスの学習社会論、リカレント教育論を論じる。 | |
3 | 第3回 | 生涯学習の歴史2 | 日本の生涯学習の展開について、1980年代からの、 臨教審答申や行政改革、生涯学習振興法、その後の重要な教育改革について論じる。特に、21世紀に入ってからの社会的課題であるSDGsの重要性を学び、多様な学習テーマを提示して、各自が学習テーマを選択する。 | |
4 | 第4回 | 県・市町村の生涯学習支援 | 都道府県や市町村が展開する生涯学習の支援策について、その概要を論じる。また、日本の各自治体では、どのような生涯学習政策が行われているかの学習を、学習テーマ毎に説明し、各自のレポートに反映させる。 | |
5 | 第5回 | 生涯学習と社会教育の施設1 | 生涯学習施設として、社会教育3館と呼ばれる公民館、図書館、博物館についてのその成立から、現状までを論じる。公民館や図書館、博物館ではどのような事業が展開されているかに関する情報を学生自身が調べ、レポートとして提出する。 | |
6 | 第6回 | 生涯学習と社会教育の施設2 | 社会教育3館以外の生涯学習関連施設として、文部科学省所管の施設、他省庁が所管する施設にどのようなものがあるか、また、その教育的役割が何かを論じる。他省庁が所管する施設にどのようなものがあるかについて講義する。 | |
7 | 第7回 | 生涯学習と社会教育の施設3 | 生涯学習施設として、スポーツや社会体育施設の現状と課題について講義する | |
8 | 第8回 | 生涯学習時代の学校 | 小学校、中学校、高校が、地域とどのようなつながりがあるか、学校の教育内容や教科の学習に、生涯学習関連施設や地域の諸団体がどのように関わっているかを論じる。 | |
9 | 第9回 | 大学と生涯学習 | 大学が学生を通じて、どのように地域社会と関わっているか、また社会人を対象とした学習機会をどのように提供しているか、日本の大学だけではなく、世界各国の大学を例にとりながら、大学が果たすべき生涯学習社会における役割を論じる。 | |
10 | 第10回 | 他省庁とNPOの行う生涯学習 | 地域における生涯学習は、文部科学省だけでなく、多くの省庁が関わっている。各省庁が行う生涯学習政策とともに、非営利組織であるNPoも近年、多くの生涯学習活動を行っている。その多様な生涯学習事業や活動に触れていく。 | |
11 | 第11回 | 生涯学習の課題1 SDGs | 近年、世界中で、地球温暖化の危機に対応した持続可能な社会作りが目指されている。生涯学習活動において、実際にはどのようなSDGs活動が行われているか、またその課題は何かを探っていく。 | |
12 | 第12回 | 生涯学習の課題2 変化する仕事の学習 | 大学を卒業後、私たちは職場における活動に参加していく。その職場における仕事のための学習機会は、あらゆる場で提供されているが、勤務した企業の規模や職種によって、学習の機会や内容、方法は大きく変化する。仕事と生涯学習についてどのような現状と課題があるかを探っていく。 | |
13 | 第13回 | 生涯学習の課題3 テクノロジーの進歩 | 21世紀に入って急速に進歩しているネットテクノロジーは、生涯学習の世界にも大きな影響を及ぼしている。この講義では、遠隔教育の発展、教育コンテンツの問題、多様なネットワークの発展、学習テクノロジーの進歩、リテラシーの高度化などの話題をとりあげる。 | |
14 | 第14回 | 生涯学習の課題4 人生100年時代 | 生涯学習は、人生全般にわたる学習ですが、特に、近年は、長寿社会といわれるように高齢化が進んできている。そのような社会変化の中で、学習への要求がどのように年代によって変わっていくか、また幸福に生きるためにはどうすればいいか、そして、生涯にわたっての設計をどのように進めていけばよいか、について考察していきます。 | |
15 | 第15回 | まとめ | 第1回〜第14回にわたる講義をまとめ、今後の生涯学習の課題をまとめます。 |