科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
人類社会文化誌Ⅰ/文化人類学方法論/Sociocultural Anthropology Ⅰ |
---|---|
授業コード /Class Code |
B507802001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
月3(前期)/MON3(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
三田 牧/MITA MAKI |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈人と社会と自然科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF ENVIRONMENT, HUMAN, COMMUNITY AND HISTORY〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
三田 牧/MITA MAKI | 人文学科/Humanities |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
---|---|
授業の目的 /Class Purpose |
大航海時代は、ヨーロッパ人が世界を「発見」した出来事として、教わってきたことと思います。しかしヨーロッパに支配された先住民の経験について学ぶ機会は少なかったのではないでしょうか。この授業ではハワイを主な事例としてとりあげ、多角的な視点から植民地経験を考えます。また、植民地支配は近代日本も行ってきたことです。この授業では、日本による支配を受けた沖縄の経験についても多角的に取り上げ、植民地支配とは何か、考えることを目指します。 この授業は人文学部ディプロマポリシーの「多様な他者と共存して、異なった価値観を尊重し、積極的に交流・協働できる。」「人文学の知見にもとづき、知的好奇心をもって、自立的に深く学修できる。」をめざします。なお、この授業は人類学系の授業の中で、基礎から一歩踏み込んだ応用という位置づけであり、また、実践的な研究トレーニングの場でもあります。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
植民地主義について学ぶことで、世界に張り巡らされた権力関係や、それへの抵抗に気づくことができるようになる。 |
授業のキーワード /Keywords |
植民地主義、ハワイ、沖縄、文化復興 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
本授業は、「自分の力で考えること」を重視します。ほぼ毎回のように、授業内容に関連する課題について小レポートを書く時間を設けます。考えることに重きをおきます。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
この授業では、とにかく思考し、書く(あるいは議論する)ことを求めます、授業への主体的参加を要求します。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
世界の植民地経験について自分で研究をすすめてもらいます。この研究は、授業時間外にすすめてもらいます(計5時間程度)。また、授業内で学んだテーマに関し、新聞やネットで知見を広げてください(1日30分、1週間あたり3時間程度)。授業内に紹介した本やDVDをできる範囲で読んで(観て)下さい(計10時間程度)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
学期末に小論文を課します。また、ほぼ毎回、小レポートを課します。期末レポートに関しては、評価基準を提示します。小レポートについては、基本的に総評します。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
評価方法:授業中に課す小レポート(60点)、期末課題(40点) 評価基準: 課題の理解20%、思考の深さ40%、独自性20%、記述の充実度20% |
テキスト /Required Texts |
指定しません |
参考図書 /Reference Books |
池澤夏樹『ハワイイ紀行』新潮社、1996年。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
---|---|---|---|---|
1 | 第1回 | 植民地主義とは何か | 第1回は植民地主義について解説します。ハワイと沖縄、二つの地域に共通した「楽園イメージ」について考えます。 | |
2 | 第2回 | ヨーロッパ人の大航海時代ー「野蛮な」他者 | ヨーロッパ人が世界に進出した時、その前線にいたのは武器を持った征服者とキリスト教の宣教師でした。彼らは先住民を「野蛮人」とみなし、征服者は武力制圧しようとし、宣教師は布教しようとしました。授業ではヨーロッパ人の「野蛮人」認識を、人喰いへのまなざしから探ります。 | |
3 | 第3回 | キャプテン・クックに何が起こったか | イギリス人とハワイ人の出会いについて、学びます。 |
|
4 | 第4回 | ハワイ王朝の終焉 | 西洋との接触後、ハワイの社会は大きく変動していきました。授業ではハワイ王朝に注目し、とくに王朝が崩壊する過程で何が起き、ハワイ人のどのような意思決定があったかを学びます。 |
|
5 | 第5回 | ハワイの神々のたどった道 | 西洋による支配はハワイ文化にどのような影響をおよぼしたか。神話やフラをもとに考えます。 | |
6 | 第6回 | 「楽園幻想」と観光 | ハワイの楽園幻想と観光業の結びつきについて、具体的に考えます。 | |
7 | 第7回 | ハワイをとりもどす | 近年のハワイでは、言語、謡、踊りなど、自文化をとりもどそうとする動きが顕著です。そのような動きから、ハワイ人にとって植民地経験はどのようなものであったかを考えます。 | |
8 | 第8回 | 言葉と文化 | 言葉の持つ意味について、自文化から考えます。 | |
9 | 第9回 | 琉球(レキオス) | 記録に残る琉球と、その植民地経験について考えます。 | |
10 | 第10回 | 方言札と共通語 | 沖縄の言葉が禁じられた経験について考えます。 | |
11 | 第11回 | 海外移民と戦世 | 日本人に組み込まれた沖縄の人たちにとって、海外移民や戦の記憶はいかに語られるか、考えます。 | |
12 | 第12回 | アメリカ世 | アメリカ支配下での経験と抵抗運動について学びます | |
13 | 第13回 | 大和世 | 日本復帰とそれ以降の沖縄の経験について学びます | |
14 | 第14回 | 沖縄ルネサンス | 沖縄における自文化のとりもどしについて考えます。 | |
15 | 第15回 | 歴史を記憶する | 歴史を記憶することが、沖縄やハワイの人にとって持つ意味を考えます。 |