シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/20 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
作品批評Ⅰ/作品論ⅠA/Literary Criticsm Ⅰ
授業コード
/Class Code
B506273001
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
人文学部/Humanities and Sciences
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
前期/SPRING
曜日・時限
/Day, Period
水3(前期)/WED3(SPR.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
白方 佳果/SHIRAKATA YOSHIKA
科目区分
/Course Group
【専門教育科目】 〈言語・文学科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF LANGUAGE AND LITERATURE〉
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
白方 佳果/SHIRAKATA YOSHIKA 人文学科/Humanities
授業の方法
/Class Format
講義
授業の目的
/Class Purpose
 本科目は、人文学部のディプロマポリシーのうち「複数の分野の基礎知識を教養として身につけている」「獲得した知識と体験と技能を活用して、自らが設定した課題や問題点を論理的な分析と考察をとおして解決・解明へと導くことができる」「多様な他者と共存して、異なった価値観を尊重し、積極的に交流・協働できる」「将来にわたって知的好奇心を失わず、自立的に深く学修できる」ことを目指して実施されます。また本科目は、教職・教科(国語/科目区分・国文学)の選択科目です。
 本科目では夏目漱石の作品、とくに後半は『それから』を取り上げます。『それから』は、夏目漱石のみならず、日本近代文学の代表作の一つです。本作は現在でも広く読まれていますが、発表から百年を経ており、現在の読者には意味や背景を理解しづらい表現があります。授業では、本作との時間的な隔たりの大きさを意識し、当時の社会・文化状況をふまえて、本文を丁寧に読み解いてゆきます。そのうえで、文学研究で用いられる方法や考え方に基づき、文学作品を解釈できるようになることを目指します。
到 達 目 標
/Class Objectives
(1)夏目漱石、日本近代文学への関心を深める。
(2)夏目漱石とその作品、また関連する文学者や作品、時代背景等について理解を深め、他者に説明できるようになる。
(3)作品を精読し、内容を的確に読み解くことができる。
(4)文学研究・鑑賞の基礎的な方法・考え方を理解し、それらを用いて文学作品を的確に解釈・考察することができる。
(5)自らの考えや解釈、理解を的確に表現できる。
授業のキーワード
/Keywords
文学 読解 日本文学 日本近代文学 日本近現代文学
授業の進め方
/Method of Instruction
・講義形式を中心として授業を進めますが、受講者の意見や感想を求める場合があります。
・受講者数や新型コロナ感染症の状況にも拠りますが、グループワークを実施する予定です。
・授業の性質上、授業の進め方や授業計画(進度、内容等)に変更を加える場合があります。
履修するにあたって
/Instruction to Students
・配布された作品本文は、指定された回までに読み終えておくこと。とくにテキストとして指定した夏目漱石『それから』(新潮文庫)については、早めに購入し、第7回授業までに全文を読み終えておくこと。
・予習状況、理解度などを確認する提出物を課します。提出物の内容は、フィードバックに利用することがあります。
・文学作品を読むことや作品の考察・感想を述べること、グループワークに抵抗がある人の受講はおすすめしません。
・私語などで他の受講生に迷惑がかかる場合は、退室を指示します。
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
・各回120分~180分程度の事前・事後学習が必要です。
・事前学習として、事前に配付した資料や授業で取り上げる作品を読み込み、自分なりに理解したうえで授業に臨んでください。
・事後学習として、授業内容を再確認してください。
・課題にきちんと取り組み、期限までに提出して下さい。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
ミニッツペーパー、ワークシート、授業内課題(小テストの形式を取る場合があります)を課します。ほか、小レポート(複数回)、期末レポートを課します。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
・提出物(ミニッツペーパー、ワークシート、授業内課題)…50%
・レポート(小レポート、期末レポート)…50%

(1)提出物。授業の中でフィードバックを行う。評価基準は①「到達目標」を達成できているかどうか、②適切に予習を行うなど、授業に対して真摯に取り組んでいるか、の2点です。
(2)レポート。評価基準は①「到達目標」を達成できているかどうか、②授業内容を理解できているか、の2点です。
テキスト
/Required Texts
夏目漱石『それから』(新潮文庫〔な-1-5〕、新潮社、1985年、ISBN:978-4-10-101005-2、506円〔税込〕、https://www.shinchosha.co.jp/book/101005/)
ほか、授業で配布します。
参考図書
/Reference Books
授業中に紹介します。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ガイダンス 授業の進め方、受講上の注意点などについて解説する。また夏目漱石について概説をおこなう。
2 第2回 夏目漱石の作品 夏目漱石の作品について解説する。
3 第3回 夏目漱石と明石 夏目漱石の明石における講演について解説する。 ※夏目漱石『夢十夜』本文配布
4 第4回 夏目漱石『夢十夜』① 夏目漱石『夢十夜』を鑑賞・解説する。 ※受講人数・新型コロナ感染症の状況等に拠るが、グループワークを実施する予定
5 第5回 夏目漱石『夢十夜』② 前回に引き続き、漱石『夢十夜』を鑑賞・解説する。 ※内田百閒『冥途』本文配布予定
6 第6回 夏目漱石『夢十夜』③ 漱石『夢十夜』と、内田百閒『冥途』について解説する。
7 第7回 『それから』1~2章  以降、夏目漱石『それから』を取り上げる。「代助」の人物造形に着目して、1~2章を解説する。
8 第8回 『それから』3~4章 代助の「家」の問題や「三千代」の人物造形に注目し、3~4章を解説する。
9 第9回 『それから』5~6章 漱石の文明批評を紹介しつつ、5~6章を解説する。 
10 第10回 『それから』7~11章 同時代の話題に注目し、7~11章を解説する。
11 第11回 『それから』12~14章 12~14章を精読し、代助と三千代の関係の変化を読み解く。また漱石作品における「三角関係」の問題について解説する。
12 第12回 『それから』15~17章 15~17章をふまえて、小説の結末について考える。
13 第13回 映画『それから』1 映画『それから』(松田芳光監督、1985年、東映)を視聴する。
14 第14回 映画『それから』2 映画『それから』の映像に現れた原作の「解釈」について考える。また映画『それから』をふまえて、「アダプテーション」について考える。 ※受講人数・新型コロナ感染症の状況等に拠るが、グループワークを実施する予定
15 第15回 『それから』総括 授業内容を振り返り、『それから』を例に文学作品の「解釈」などの問題について考える。

科目一覧へ戻る