基本情報/Basic Information

開講科目名 ／Class	音楽芸術研究Ⅰ／Studies in Music Ⅰ
授業コード ／Class Code	B506143001
開講キャンパス ／Campus	有瀬
開講所属 ／Course	人文学部／Humanities and Sciences
年度 ／Year	2023年度／Academic Year
開講区分 ／Semester	前期／SPRING
曜日・時限 ／Day, Period	月5(前期)／MON5(SPR.)
単位数 ／Credits	2.0
主担当教員 ／Main Instructor	宇野　文夫／UNO FUMIO
科目区分 ／Course Group	【専門教育科目】　〈人間探究科目群〉／*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF PERSONAL DEVELOPMENT AND CULTURE〉
遠隔授業 ／Remote lecture	No

担当教員情報/Instructor Information

教員名 ／Instructor	教員所属名 ／Affiliation
宇野　文夫／UNO FUMIO	人文学科／Humanities

授業の方法 ／Class Format	講義と音楽鑑賞。
授業の目的 ／Class Purpose	＜主題＞ 　古代ギリシャから西欧クラシック音楽（古典主義音楽）に至るまでの、西洋音楽、延いては西洋芸術の通史。古典主義音楽は、現代に至っても多くの音楽の基礎となっており、また音楽を考えるに当たっての基準ともなっている。 ＜目標＞ 　古典主義思想を根底に持つ西洋芸術音楽と、西洋芸術全体に対する基礎的な知識を得る。そして作品を鑑賞することで、その一端に触れる。人文学部人文学科のＤＰに則り、音楽史に関する専門知識を総合的、体系的に身につけ、異なる分野の知識が相互に関連することを理解する。 　本講義は「人間探究科目群」の芸術音楽の講義で、クラシック音楽の起こりからバロック、古典派を経てベートーヴェンまでを扱う。 　担当教員は、中学校教諭（音楽）、音楽専門誌への音楽評論、及び作編曲といった実務経験のある教員である。これらの経験を柔軟に活かし、音楽に対し知識や経験の少ない一般学生に対しては極めて解り易く講じ、既に専門的な知識や経験を有する学生には更に高度な教育が可能である。
到　達　目　標 ／Class Objectives	クラシック音楽の歴史的背景と、古代、中世の音楽から、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの代表的な作品を知る。
授業のキーワード ／Keywords	古代ギリシャ・ローマ、ヨーロッパ中世、ルネサンス、キリスト教、宗教改革、バロック音楽、対位法、古典主義、啓蒙思想、ロマン主義
授業の進め方 ／Method of Instruction	レジュメと板書による講義と、録音音楽、映像の鑑賞。毎回鑑賞感想の提出を求め、適宜フィードバックを行う。 遠隔申請者には第1～第2回はOneDriveにて、その後はdotCampusにて対応する。
履修するにあたって ／Instruction to Students	学生は、1年次配当の以下の授業を予め履修しておくことが望ましい。 共通教育科目「西洋音楽」「日本と世界の民族音楽」「基本音楽理論」「歌唱・合唱実習」。 また（2回生の学生は）、次の授業を同時に履修していることが望ましい。 「芸術文化実践Ⅰ」
授業時間外に必要な学修 ／Expected Work outside of Class	復習と各々での興味に従った発展（音楽鑑賞、読書など）に２時間。
提出課題など ／Quiz,Report,etc	講義内で音楽を鑑賞した際の、感想の記述提出（ほぼ毎回）。適宜提出内容への講評を行う。
成績評価方法・基準 ／Grading Method・Criteria	各回で提出する鑑賞感想文50％、小テスト2回50％。授業後には質問を受け付け、個々の興味の発展に向けて、アドヴァイスを行います。
テキスト ／Required Texts	適宜プリント配布。
参考図書 ／Reference Books

No.	回 ／Time	主題と位置付け ／Subjects and position in the whole class	学習方法と内容 ／Methods and contents	備考 ／Notes
1	第1回	西洋文化史概説	古代ギリシャに発する西洋文明の変遷。古代ギリシャ、ローマ文化とキリスト教との対比、及び、ルネッサンス、古典主義とクラシック音楽の位置、意味。
2	第2回	古代世界と音楽	古代ギリシャ･ローマ文化における音楽。記録のない音楽をどう捉えるのか。西洋音楽と民族音楽の関係。
3	第3回	グレゴリオ聖歌から中世の音楽	西洋における民俗や宗教と音楽との関わり。中世からルネッサンスへの変遷と音楽の変化。世俗音楽と宗教音楽。宗教改革と音楽の関係。ポリフォニーの発達。マショー、オケゲム、パレストリーナ。
4	第4回	バロック音楽	バロックの意味と音楽。世俗音楽の芸術化。神の世界から人間の世界へ。モンテヴェルディ、スカルラッティ父子、パッヒェルベル、ヴィヴァルディ。
5	第5回	ヘンデルの音楽	バロックから古典音楽への道。大衆的音楽としての歌劇やオラトリオ。イギリスでのイタリア･オペラ運動に携わる国際的ドイツ人ヘンデル。「リナルド」、「メサイア」、「ユダス・マカベウス」等。
6	第6回	バッハの音楽と対位法	末期バロックに現れた宗教的作曲家バッハの世界。プロテスタントとしての音楽。「受難曲」、「カンタータ」、「フーガ」等。古典的調性の確立と対位法技法の融合。
7	第7回	バッハ「マタイ受難曲」	西洋音楽史上最高の傑作とも言えるJ・S・バッハ「マタイ受難曲」を抜粋干渉する。
8	第8回	ハイドンと古典音楽の確立ー古典音楽とは何かー	C・P・E・バッハ、ハイドンによるクラシック（古典）音楽の確立。啓蒙思想と古典主義思想。ピアノ・ソナタ、弦楽四重奏、交響曲等。
9	第9回	音楽形式学概論	音楽は、時間の芸術であり、その形式や構成は時間に関する事柄である。その様々な形式を講じ、聴取する。 音楽と形式。ソナタとソナタ形式による音楽。西洋古典主義音楽の特殊性と普遍性。
10	第10回	モーツァルトの多面性	音楽の情緒表現の多様性。ピアノ・ソナタ、「レクイエム」、交響曲第40番等。
11	第11回	モーツァルトの「魔笛」	モーツァルト最後の歌劇「魔笛」の録音・録画を抜粋鑑賞し、その多彩な表現と作曲者の個性を実感する。
12	第12回	古典派の作曲家たち	バッハの子供たちや、シュターミツなど古典派音楽の作品とその特性を聴く。
13	第13回	ベートーヴェンーロマン派音楽のさきがけー	古典派音楽から出でて、ロマン派的表現に至るベートーヴェン。フランス革命と、芸術の個人的表現。ロマン主義とは何か。形式と内容。人間の苦悩、運命、歓喜。