科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
音楽芸術研究Ⅱ/芸術批評/Studies in Music Ⅱ |
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授業コード /Class Code |
B506083001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
月1(後期)/MON1(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
宇野 文夫/UNO FUMIO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈人間探究科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF PERSONAL DEVELOPMENT AND CULTURE〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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宇野 文夫/UNO FUMIO | 人文学科/Humanities |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
<主題> クラシックのロマン派音楽を中心主題に据えた西洋音楽史、延いては西洋芸術史。古典主義とその思想への批判的反応、そこからの逸脱として、ロマン主義芸術は勃興し発展した。その動きは芸術の革新となりやがて破壊となっていく。 <目的> ロマン主義音楽の多彩さを知ると同時に、芸術表現の変化が直前の時代への批判的反応として成されるものであることを認識する。 人文学部人文学科のDPに則り、専門的で総合的且つ体系的な知識を身につけ、対象を分析、考察し、自らの考えを表現できる能力を養う。 担当教員は、中学校教諭(音楽)、音楽専門誌への音楽評論、及び作編曲といった実務経験のある教員である。これらの経験を柔軟に活かし、音楽に対し知識や経験の少ない一般学生に対しては極めて解り易く講じ、既に専門的な知識や経験を有する学生には更に高度な教育が可能である。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
ロマン主義というものを理解し、シューベルト、シューマン、ショパン、ヴァーグナー、ヴェルディ、ブルックナー、ブラームスといった、ロマン主義音楽作曲家の作品、そしてロマン派の終焉、20世紀音楽の先駆けとしてマーラーとドビュッシーの音楽を知る。 |
授業のキーワード /Keywords |
ロマン主義、リート、楽劇、イタリア歌劇、キリスト教、宗教音楽、国民楽派 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
レジュメと板書による講義と、録音音楽、映像の鑑賞。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
共通教育芸術音楽科目、人文学部専門教育科目「芸術文化実践Ⅰ(前期)」、「音楽芸術研究Ⅰ」を履修していることが望ましい。また普段から音楽に親しんでおり、楽譜に少しでも慣れている方が理解し易い。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
予習、復習と関連する音楽の鑑賞。1週間に2時間。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
講義内で、音楽を鑑賞した際の、感想の記述提出(対面時毎回)。講義内での小テスト2回(予定・遠隔時)。それらの講評を適宜行う。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
講義内での感想文50%、講義内での小テスト50%。定期試験は行わない。 感想と小テストに対しては総評などを行う。また要望に応じて常に説明やアドヴァイスを行う。 |
テキスト /Required Texts |
適宜プリントを配付。 |
参考図書 /Reference Books |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 授業概要と基礎知識 | 西洋近代の産物であるクラシック音楽。1800年以降のヨーロッパの情勢。古典主義とロマン主義。ロマン派とは何か。 |
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2 | 第2回 | 歌曲を聴く~シューベルト初期ロマン派の世界 | ドイツ・リートの世界。詩と音楽との関係。シューベルトの幻想、憧れ、絶望、諦念の世界。「冬の旅」、「未完成交響曲」、「死と乙女」。 |
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3 | 第3回 | シューマンの世界。歌曲とピアノ曲。 | シューマンのロマンと狂気。歌曲、ピアノ曲と交響曲。 |
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4 | 第4回 | ショパンのピアノ曲 | ピアノとピアノ音楽表現の確立。サンドとの恋愛と悲運の祖国ポーランドへの愛。「別れの曲」、「革命の練習曲」、「英雄ポロネーズ」、「雨だれ」等。 |
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5 | 第5回 | ヴァーグナーと楽劇1 | 文学、演劇と音楽との融合。近代を飛び越えた古代や中世への憧れと巨大歌劇。「タンホイザー」、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、4部作「ニーベルンクの指輪」、「トリスタンとイゾルデ」、「パルジファル」。 |
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6 | 第6回 | ヴァーグナーと楽劇2 | 最大の歌劇作品、楽劇「ニーベルンクの指輪」四部作。鑑賞と考察。 |
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7 | 第7回 | ヴェルディとイタリア歌劇1 | 歌劇の本場、イタリアでのロマン派歌劇の表現。ロッシーニからヴェルディへ、ヴェルディからプッチーニへ、表現の変遷。「椿姫」、「アイーダ」。 | |
8 | 第8回 | ヴェルディとイタリア歌劇2 | 「アイーダ」に聴く、多彩で起伏ある劇的表現。 | |
9 | 第9回 | ブルックナーの世界1 | 交響曲と宗教音楽。カトリック的狂信と畏怖の心。特異な管弦楽表現による壮大な交響曲。 | |
10 | 第10回 | ブルックナーの世界2 | 特異な管弦楽表現による壮大な交響曲。 | |
11 | 第11回 | ブラームスの世界 | ロマン派時代の古典主義者。プロテスタントとしての宗教音楽。堅固な形式とロマン的内容の融合。 | |
12 | 第12回 | フランス音楽の系譜 | ベルリオーズからフォーレへ。ドイツ中心であったクラシック音楽の表現の、フランス的展開と発展。ビゼー、フランク、サン=サーンス。ドビュッシーの革新。 | |
13 | 第13回 | 国民学派の名曲 | クラシック音楽様式の周辺世界への伝播。民族性と古典主義、ロマン主義の融合により生まれた親しみやすい名曲。ロシアとチャイコフスキー、ボヘミアとドヴォルザーク、オーストリアとJ・シュトラウス、北欧とグリーグ。「悲愴」、「新世界より」、「美しく青きドナウ」等。 | |
14 | 第14回 | 近現代音楽への道~マーラーの音楽 | マーラーは、交響曲作家として著名だが、その初期はロマン主義に発し、ときに耽美的ともいえる作風を示す。更にロマン派音楽を集大成し、無調的な新しい表現である現代音楽への道を開いていった。 | |
15 | 第15回 | 近現代音楽への道~ドビュッシーの音楽 | ドビュッシーは、クラシック音楽ロマン派への反発から、客観的な外界の描写を行う印象主義音楽を打ち出し、象徴主義に関係し新古典主義へと発展させた。それらはフランス流儀の現代音楽の表現への道を開くことになった。 |