シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/21 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
教育課程論(資格)/Theory of Curriculum
授業コード
/Class Code
B505111003
開講キャンパス
/Campus
有瀬
開講所属
/Course
人文学部/Humanities and Sciences
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
木1(後期)/THU1(AUT.)
単位数
/Credits
2.0
主担当教員
/Main Instructor
水谷 勇/MIZUTANI ISAMU
科目区分
/Course Group
【専門教育科目】 〈人間探究科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF PERSONAL DEVELOPMENT AND CULTURE〉
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
水谷 勇/MIZUTANI ISAMU 人文学科/Humanities
授業の方法
/Class Format
講義(対面で実施)
授業の目的
/Class Purpose
 教育の本質を理解し、教育を生活の中に活かしていく知恵と手法を習得させることを目的としている。より具体的には、教育課程に関する諸概念を理解し、教育課程作成の意義、学習指導要領との関係を正しく理解させる。また、教育課程編成及び評価の手法を理解し習得させる。教育課程への理解を深めることで、一市民として学校教育に対する理解を深め、学校教育の良き支援者へと育てるとともに、学生自身が自己の人生や生活の良く設計者・運営者になる一助となることを目的とする。こうして大学DP全般に関わってその達成の一助となる授業である。
 学校教育の質を決定的に左右するのは、どれだけ生徒の発達や関心、地域の実態に即した教育課程を編成できたのか、それを最適に実施に移すことができたのか、適切な評価が行われているのかである。つまり、教育目標についての適切かつ明確な理解と、生徒の発達段階の正確な理解が必要であるし、子どもたちはどのような事柄に関心を持っているのか、どのようにすれば、子どもたちの興味関心を探り当て、それを引き出すことができるのかについて教師は常に心がけておかなければならない。また、子どもたちの日常生活空間は学校だけでなく、地域社会にもある。学校の所在する、あるいは子どもたちの居住する地域は様々であり、それらの地域の多様な特色を生かした教育が行われてこそ、子どもたちの日常生活に引き付けた、興味関心に即した教育実践が可能となる。たとえ立派な教育課程ができたとしても、その理念を実行する教師の力量が問われざるを得ないし、教師の授業実践の有効性も検証されなければならない。授業と教育課程の相互作用についての評価の重要性が常に求められる根拠はここにある。また、教育課程は日本的な学校教育の特性を多分に反映しているが、国際的に見れば、特異性も理解できよう。教育課程の比較研究も必須である。さらには、学習指導要領の変遷をたどるとともにこの授業では、学校教育活動の中核的な位置にある教育課程について、その概要と今日的課題について明らかにすることを目的とする。また、新学習指導要領で必須となったカリキュラム・マネジメントについて正しく理解し、実践する力を培う。
 この授業は、積極的に参画することで、大学のDP(ディプロマ・ポリシー)すべてに関わってその基礎を形成するものである。
到 達 目 標
/Class Objectives
1.教育課程に関する諸概念を理解し、教育課程作成の意義、学習指導要領との関係を正しく理解する。また、 教育課程編成及び評価の手法を理解し習得する。
2.上記成果を期末試験において答案として書き上げることができる。
3.上記成果を、実際の教育課程を作成し、レポートとして提出することができる。
4.これらの作業を通して教育への深い理解を形成するとともに、文献を読み込み理解する力、自らの経験を省察し、それを文章にまとめて他人に伝える力、自分が書いた文章を読み返して、論理構成や記述を見直し、レポートや答案としてまとめる力をつける。
授業のキーワード
/Keywords
教育課程に関する諸概念
学習指導要領の歴史と現行の特徴
中学、高校の教育課程
教育課程編成及び評価の手法
諸外国の教育課程
授業の進め方
/Method of Instruction
事前に配付した講義資料を受講生が事前学習してきていることを前提に、資料の補足と受講生からの疑問に答える形で授業を進める。これゆえ、、受講生は学習成果(質問・疑問を含む)を毎回小レポートで提出することが求められる。
受講生の質問や疑問に答え、学習成果を踏まえて、補足を加えながら次の課題を提示する形で授業を進める。
履修するにあたって
/Instruction to Students
質問等は、mizutani_human.kobegakuin.ac.jp まで。
「_」を[@」に代えて送信してください。
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
配布された授業資料の熟読・理解や関連図書の読み込みとして、最低でも毎回1~3時間の予復習をして臨んでください。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
毎授業ごとに聴講の証となる学びの記録(出席カードに記入)の提出を求めるほか、授業終了時までにレポートの提出(実際に教育課程を作成してレポートする)を求める。
提出された課題に対しては、原則、次回の授業で、採点・コメントして返却するなど、適宜フィードバックして、双方向コミュニケーションを図ります。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
ミニレポート(15%)、大レポート(45点) 、定期試験(40%)。
毎回の小レポート(1点×15)の提出が3分の2にあたる合計10未満の場合、評価なしになります。
レポートは、講義を踏まえて、各自でどれだけ学習して深めたかを評価の尺度とします。定期試験は、講義内容の総まとめとしての筆記試験です。しっかり、講義資料を読み込むとともに、図書館利用や文献読破による事前・事後の深め学習に精励してください。
教職履修者に対しては大レポートは総合学習の指導案の作成提出(20時間以上分)になります。
テキスト
/Required Texts
現行及び2018年に公表された新学習指導要領(総則及び、自分の取得教科の部分)
メイン:柴田義松編『教育課程論』学文社.
サブ:山崎準二編『教育課程論』学文社
参考図書
/Reference Books
新学習指導要領とその解説文書
詳細については授業中に指示します。
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 本講義のガイダンス 本講義の概要を述べるとともに、教育課程、カリキュラムといった基本用語の解説を行う。
2 第2回 カリキュラムの思想・理論 カリキュラムの基本問題について解説するとともに、その思想・理論の諸系譜を整理・解説する。
3 第3回 カリキュラムの編成原理 カリキュラムの編成原理について説明し、各自がカリキュラムを作成するための実践的なスキームの形成をめざす。レポートとして実際にカリキュラムを作成するという課題(本講義終了時が締め切り)と関連している。
4 第4回 教育目的・目標と学力問題 教育目的・目標の意義と学力問題について、学習指導要領、カリキュラムと教育方法、それぞれの関連について述べる。
5 第5回 学習指導要領とカリキュラム 今日の我が国における教育課程行政とその仕組みについて述べる。学習指導要領とカリキュラムとの関係について概説し、現行学習指導要領の特質を明らかにし、その下での教育課程編成、カリキュラム作りの工夫などを紹介する。
6 第6回 カリキュラムの変遷と改革動向 前時の補足をしつつ、カリキュラムの歴史と改革動向について簡潔に説明し、受講生の基本的な理解と探求のための枠組み作りをめざす。
7 第7回 カリキュラムの開発と評価 カリキュラム開発と評価の原理と様々な手法について解説する。
8 第8回 中間テスト これまでの授業の理解度を確認する。
9 第9回 テスト返し テスト返却・解説を通してこれまでの再学習を行い、弱点を克服し、理解の精度は上げる。このための補足的な講義・解説を行う。
10 第10回 中学・高校教育と教育課程 中学、高等学校教育の特質とその教育課程のそれぞれの特質について述べる。
11 第11回 道徳・特別活動とカリキュラム 教科外教育とカリキュラムについて、とりわけ、道徳、特別活動に焦点を当てて述べる。
12 第12回 総合的な学習、設置趣旨 総合的な学習についてその設置趣旨等を踏まえ、また、先進的事例などを紹介しながら、その基本的理解を図る。
13 第13回 総合的な学習、先進事例、など 前時の続きとして、先進事例を列挙・検討し、総合的な学習の時間の運用について理論的・実践的な理解を深めることをめざす。併せて、レポート課題について詳しく解説し、レポート作成上の注意・解説を行う。
14 第14回 諸外国のカリキュラム 諸外国のカリキュラムについて、先進国とアジアの近隣の国々などを紹介し、我が国の特質とあり方を探る。
15 第15回 21世紀のカリキュラム(カリキュラム研究の課題) 上記講義のまとめを行うとともに、カリキュラム研究の課題を列挙し、今後のさらなる学習に向けた課題と方法論を提示したい。

科目一覧へ戻る