科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
ファッションの文化/Culture of Fashion and Costume |
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授業コード /Class Code |
B504841001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
人文学部/Humanities and Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
木1(前期)/THU1(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
齋藤 朋子/SAITOU TOMOKO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈環境・人類・地域・歴史科目群〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS OF ENVIRONMENT, HUMAN, COMMUNITY AND HISTORY〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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齋藤 朋子/SAITOU TOMOKO | 人文学部/Humanities and Sciences |
授業の方法 /Class Format |
「対面授業(講義)」 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は、人文学部DPに掲げる、文化に関する専門知識を修得すること、他者の意見を理解し、自らの考えを的確に表現できる力を養うことを目指す。 現代において、服飾は、衣・食・住の生活文化の中で、「流行」が顕著に捉えられ、関心の高い分野と言えよう。この「装いの文化」は、世界の各地域で、身体を保護することに始まり、素材の獲得と染織技術の習得により、機能と美を求めて発展し、人の交流と文物の交易によって伝播し、異文化間で影響を及ぼしあった。日本の服飾文化を中心に、その歴史や形成要因についての知識を習得し、脆弱ながらも今日まで継承された染織品の価値、文様の流行の背景や日本人の生活の中の美意識について理解できるようになることを目的とする。 博物館学芸員の実務経験のある教員が、館所蔵の作品や実見した作品等を紹介し、解説する。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1.染めや織りの素材や技術について説明できる。 2.日本文化が中国文化の影響を受け、それを基に、わが国独自の文化を展開してきたことについて例を挙げて説明できる。 3.日本の服飾文化の海外への影響について関心を持ち、意見を述べることができる。 4.他者の話の要点をまとめ、自身の観点を示して、口頭や文章で表現することができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
服飾文化、染織史、文様史 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
基本的に講義中心で授業を進めるが、グループワークでの受講生同士の意見交換を予定している。また適宜「授業後ミニレポート」について口頭でコメントする時間、質疑応答の時間を設ける。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
この授業では、服飾や染織品が中心となるが、文様の流行の背景や日本人の生活の中の美意識について理解するには、広く工芸分野の作品に興味を持つこと、展覧会で実作品をみることも必要である。展覧会情報は授業でも紹介する。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事前に、dotCampusにて配布する授業資料を読んでから授業に臨むこと。(30分程度) 授業後は、各回の要点を整理し、染織の素材・技術等の用語や基礎知識について復習しておくこと。(40分程度)なお「授業後ミニレポート」のうち、出席カードではなく、dotCampusでの提出をもとめた回はこれに取り組むこと。(40分程度) |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
各回「授業後ミニレポート」を課す。出席カードで当日提出の場合と、dotCampusで次回授業前日提出の場合がある。共に、疑問点や理解度を確認して、授業時に全員に向けて口頭のコメントにてフィードバックを行う。 グループワークに先立ち、意見交換の準備課題の提出を求め、当日のミニレポートをグループワーク成果課題とする。なお、質疑応答は授業中に行う。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
学期末レポート試験 40% <課題の理解、授業内容の理解と活用、自身の視点・考察、書くことへの努力(文章構成・表記の正しさ)を評価する。> 授業後ミニレポート課題 35% <当日提出:授業及び課題の理解・短い制限時間内で記述する努力> <dot Campus提出:授業及び課題の理解・設定された記述量・正しい表記で書く努力> 授業中の活動 25% グループワーク活動(準備課題・成果課題)、積極的な取組み、 |
テキスト /Required Texts |
第1回の授業資料は当日に配布する。 履修登録完了までの資料提示については初回授業で指示する。 履修登録完了後は各回、dotCampusにて授業資料を配布する。授業までに各自がダウンロードをして準備すること。 |
参考図書 /Reference Books |
講義において、適宜紹介する。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス はじめに | 授業の進め方(提出課題、グループワーク等)について説明 / ファッションと展覧 会 / 「装い」の歴史と文化を考える手がかり (目標4) *初回の授業資料は当日配布とする。 |
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2 | 第2回 | 祈りと装い・仏教伝来と荘厳 | 装いの変化(原始時代~飛鳥時代) / 中国における刺繍工芸の発展 / 仏教伝来と繍仏 / 日本における上代の刺繍 / 仏教荘厳具としての染織品 (目標1,2,4) | |
3 | 第3回 | シルクロード—絹織物と織物技術の伝播(1) | 描かれた女性たちとシルクロードのファッション / 技術と文様の変遷① 中国の絹織物の伝播 (目標1,2,4) | |
4 | 第4回 | シルクロード—絹織物と織物技術の伝播(2) | 上代裂にみる染めと織の技法 / 技術と文様の変遷② 法隆寺・正倉院伝来の染織品の文様~唐風から和風へ / 舞楽の装束 (目標1,2,4) | |
5 | 第5回 | 公家の服飾 | 装いの変化〜奈良時代から平安時代へ〜 / 公家の装束 ~ 自然環境、社会変化の影響 / 有職文様 / 宮廷装束 (目標1,2,4) | |
6 | 第6回 | 賞玩された舶載裂 | 舶載裂の歴史 / 舶載裂の種類~交易がもたらした新たな技法 / 舶載裂の用途~伝承された特別な装い / 名物裂 / 裂手鑑 (目標1,2,4) | |
7 | 第7回 | 桃山時代の意匠 | 装いの変遷〜平安・鎌倉・室町時代〜小袖の定着 / 絵画にみる中世から近世へ / 桃山時代の意匠 / 桃山期の染織 ①唐織 ② 繍箔 ③辻が花染 / 辻が花染から次へ (目標1,2,4) | |
8 | 第8回 | 戦国武将の装い | 戦国武将のファッション / 日本の甲冑の歴史 / 変わり兜の意匠 / 陣羽織・胴服の意匠 (目標1,2,4) |
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9 | 第9回 | 近世の小袖意匠(1) | 小袖意匠の変遷<江戸前期> ① 慶長小袖 ② 女院御所の小袖 ③ 寛文小袖 ④ 元禄小袖 (目標1,4) | |
10 | 第10回 | 近世の小袖意匠(2) | 小袖意匠の変遷<江戸中期〜後期> ① 友禅染 ② 光琳文様 / 出版メディアの発達とモードの流行 (目標1,4) | |
11 | 第11回 | 江戸文化「いき」の美意識と型染めの技 | 日本の型染の種類 / 型染めの歴史 / 型紙染めの発展 / 小紋の流行 / 江戸風の美意識 / 浮世絵にみる庶民の装い / 伊勢型紙 (目標1,4) | |
12 | 第12回 | 更紗 | 更紗とは / 文様染めの方法 / インド更紗ー技法 / インド国内向け / エジプト出土例 / 各国向け更紗 / 日本に舶載された更紗ー古渡り更紗 / 近世初期風俗画にみるインド更紗の小袖 / 日本での受容 / 各地でつくられた更紗 (目標1,4) | |
13 | 第13回 | 日本の服飾文化の海外への影響 | 万国博覧会 / ジャポニスム / 江戸の小袖 / キモノによる西欧のモードへの影響 / 型紙の欧米の芸術・工芸デザインへの影響 (目標3,4) | |
14 | 第14回 | グループワーク | あらかじめ、dotCampusで提出を求めた各自の準備課題をもとに、グループでの意見交換と全体での報告を行う(目標4) | |
15 | 第15回 | 展覧会に学ぶ ―「装いの文化」の新たな見方― | 近代の文化としてのファッションをテーマとした展覧会 / ファッションの芸術性・民族性、他の芸術領域や産業との関係 / まとめ (目標3,4) |