科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
薬理学Ⅲ[19~]/Pharmacology Ⅲ |
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授業コード /Class Code |
B410612003 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
薬学部/Pharmaceutical Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
金2(前期)/FRI2(SPR.) |
単位数 /Credits |
1.5 |
主担当教員 /Main Instructor |
屋山 勝俊/YAYAMA KATSUTOSHI |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 《選択必修科目》/*** MAJORS *** 《SELECTIVELY REQUIRED COURSES》 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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屋山 勝俊/YAYAMA KATSUTOSHI | 薬学部/Pharmaceutical Sciences |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業の担当者は薬学部所属であり、この科目は、選択必修科目であり3年次に配当している。 この科目は、学部のDPに示す8項目のうち、②、③を目指す。 ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針) 本科目では、循環器系に作用する薬の効き方について講述します。21世紀の高齢化社会を迎えた現代の医療上の大きな課題は、癌、循環器系疾患、そして老化関連疾患の三つです。循環器系疾患は老化関連疾患とも重複しますが、むしろ食生活や運動といった生活習慣の変化に起因するところが大きいことが分かってきました。循環器系疾患の治療は薬剤師の関わるべき大きな分野であり、それら治療薬の特徴、作用機序、そして副作用を理解することは、治療薬の臨床使用のEBM(根拠に基づいた医療)を実現する上で大切です。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
以下の各SBOsを到達目標とする。 C7ー(1)ー⑦ー1 心臓について概説できる。 C7ー(1)ー⑦ー2 血管系について概説できる。 C7ー(2)ー③ー1 代表的なオータコイドを挙げ、生理活性および作用機構について概説できる。 C7ー(2)ー⑤ー1 血圧の調節機構について概説できる。 C7ー(2)ー⑨ー1血液凝固・線溶系の機構について概説できる。 E2ー(3)ー①ー1 以下の不整脈および関連疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。不整脈の例示:上室性期外収縮(PAC)、心室性期外収縮(PVC)、心房細動(Af)、発作性上室頻拍(PSVT)、WPW症候群、心室頻拍(VT)、心室細動(Vf)、房室ブロック、QT延長症候群 E2ー(3)ー①ー2 急性および慢性心不全について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 E2ー(3)ー①ー3 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 E2ー(3)ー①ー4 以下の高血圧症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 本態性高血圧症、二次性高血圧症(腎性高血圧症、腎血管性高血圧症を含む) E2ー(3)ー②ー1 止血薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。 E2ー(3)ー②ー2 抗血栓薬、抗凝固薬および血栓溶解薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。 E2ー(3)ー③ー1 利尿薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。 これら疾患に使用される薬物の作用を科学的、論理的に考え、薬物の作用、副作用を理解し、それらを説明できるようになることを目指します。 |
授業のキーワード /Keywords |
薬理、循環器薬理、高血圧、不整脈、心不全、血液凝固 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業計画に従って12回の講義を行ないます。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
本科目を理解する上で、からだの仕組み、生体の機能調節、薬理学総論の内容を理解しておくことことが必要です。 理解できなかったところは、そのままにせずオフィスアワー、メール等を利用し理解していくように努めて下さい。 オフィスアワー:金曜日 17:00?19:00 質問があれば、遠慮なくこの時間に教員室(C号館2階、C/LP218)を訪ねてください。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
理解を深めるために予習(0.5時間)、復習(1時間)をして下さい。理解できなかった部分は、オフィスアワー等を積極的に利用し理解に務めて下さい。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業の際に連絡 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
成績は、授業中に課す課題(10%)、定期試験(90%)で評価します。 なお、補充試験を受験した場合の成績は、補充試験を100%で評価します。 |
テキスト /Required Texts |
自作のプリントで行います。 |
参考図書 /Reference Books |
田中・加藤編 「NEW薬理学 改訂第6版」 南江堂 ¥8,800+税 櫻田編 コンパス薬理学 南江堂 4,600円+税 浦部、島田、川合編 今日の治療薬2023 南江堂 ¥4,800+税 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 循環器系の役割とその疾患(オーバービュー) | 循環器系に作用する薬物を学ぶ前に、循環器系はどのような構成により、どのような機能を果たし、その異常によってどのような疾患が発生するかについて、全体像を説明します。 循環器系疾患の治療薬がどのように位置づけられるかを説明できる。このことを目標とします。 C7ー(1)ー⑦ー1 C7ー(1)ー⑦ー2 |
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2 | 第2回 | オータコイド | 循環器疾患の治療に使われている薬物を理解する上で、オータコイドの生理作用を理解しておくことは必須です。そこで、今回の講義では、オータコイドの生合成経路、受容体、生理作用を理解する。このことを目標とします。 C7ー(2)ー③ー1 . |
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3 | 第3回 | 高血圧症と高血圧治療薬① | 血圧(動脈圧)は、全身に血液を流すための駆動力です。しかし、これが高くなりすぎると、心臓に負担を与え、血管に障害をもたらします。高血圧症とは血圧が高い症状を言いますが、それを正常に下げることによってあらゆる循環器系疾患を予防する、または進行を抑制することができます。血圧の調節機構について、最初に学びます。 ①レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系について説明できる(アドバンス)。 ②作用点別に、高血圧治療薬を分類し、それぞれの作用機序、特徴、副作用について説明できる ③病態生理を説明できる。このことを目標とします。 C7ー(2)ー⑤ー1 E2ー(3)ー①ー4 |
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4 | 第4回 | 高血圧症と高血圧治療薬② | 前回の講義に引き続き高血圧治療薬について学びます。 作用点別に、高血圧治療薬を分類し、それぞれの作用機序、特徴、副作用について説明できる。このことを目標とします。 E2ー(3)ー①ー4 |
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5 | 第5回 | 腎臓に作用する薬物① | 腎臓は尿を生成してこれらの内部環境を調節しており、利尿薬は尿量を高めるように働く薬物をいいます。ここでは、腎機能の基本を学んだうえ 利尿薬について、作用点、作用機序、副作用を説明できる。このことを目標とします。 E2ー(3)ー③ー1 |
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6 | 第6回 | 腎臓に作用する薬物② | 前回の講義に引き続き腎臓に作用する薬物について学びます。そして、循環器疾患における利尿薬の位置づけを説明できる(アドバンス)。 このことを目標とします。 E2ー(3)ー③ー1 |
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7 | 第7回 | 不整脈を改善する薬物 | 心臓は正常な調律(リズム)をもって収縮・拡張を繰り返すことにより、全身循環を維持することができます。そのリズムが何らかの原因で崩れると、ポンプとしての心機能は低下し、全身への血液循環のみならず心臓機能に不可逆的は障害を引き起こします。ここでは、 ①抗不整脈薬の分類、作用機序、そして副作用を説明できる。 ②病態(病態生理)を説明できる。 このことを目標とします。 E2ー(3)ー①ー1 |
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8 | 第8回 | 血液凝固系・線維素溶解系の機能 | 失血は個体に死をもたらす重大事であり、血液凝固系は最も基本的な生体防御系の一つです。しかし、その過剰反応は血栓形成による血管閉塞を起こし、逆に血管内の凝固塊を溶かす線維素溶解系も存在します。ここでは、 ①血液凝固系を抑制する抗凝固薬の作用機序、そして副作用を説明できる。 ②血栓形成を抑制する抗血栓薬、血液凝固塊を溶解して血流を回復させる血栓溶解剤の作用機序、そして副作用を説明できる。 このことを目標とします。 C7ー(2)ー⑨ー1 E2ー(3)ー②ー1 E2ー(3)ー②ー2 |
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9 | 第9回 | 血液凝固系・線維素溶解系に作用する薬物 | 前回の講義に引き続き、血液凝固系を抑制する抗凝固薬、血栓形成を抑制する抗血栓薬、そして血液凝固塊を溶解して血流を回復させる血栓溶解剤に加え、血小板凝集抑制薬ついて学び、 ①血液凝固系を抑制する抗凝固薬の作用機序、そして副作用を説明できる。 ②血栓形成を抑制する抗血栓薬、血液凝固塊を溶解して血流を回復させる血栓溶解剤の作用機序、そして副作用を説明できる。 ③血小板凝集抑制薬の作用機序、そして副作用を説明できる(アドバンス)。 このことを目標とします。 E2ー(3)ー②ー3 |
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10 | 第10回 | 虚血性心疾患を改善する薬物 | 虚血性心疾患とは、心臓の冠状動脈の閉塞により発生する心筋の酸素不足(狭心症)あるいは酸素供給停止(心筋梗塞症)をさします。原因は動脈硬化症を基盤に発生した血栓または冠動脈の痙攣性収縮です。これら病態を簡潔に学び、それらに有効な薬物の分類、作用機序、副作用について学びます。 そして、虚血性心疾患に用いる薬物について作用機序、副作用について説明できる。このことを目標とします。 E2ー(3)ー①ー3 |
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11 | 第11回 | 心不全と心不全治療薬の概念 | 心不全は、不整脈や虚血性心疾患・高血圧など、あらゆる循環器系疾患が完全治癒することなく進行した場合に最終的に行き着く病態です。この概念を学び、心不全治療薬の基本的条件を学びます。そして、 ①心不全に用いる治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)を説明できる。 ②病態(病態生理)を説明できる。 このことを目標とします。 E2ー(3)ー①ー2 |
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12 | 第12回 | 心不全治療薬の作用 | 心不全には、心臓を刺激することにより心拍出量を増加させる“強心薬”と、低下した心機能を保護して延命をもたらす“心保護薬”の2つに分類されます。それぞれの代表薬について作用機序、特色、副作用を学びます。 そして、 ①心不全に用いる治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、作用を説明できる。 このことを目標とします。 E2ー(3)ー①ー2 |