科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
医薬品化学Ⅱ[19~]/Medicinal Chemistry II |
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授業コード /Class Code |
B410552003 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
薬学部/Pharmaceutical Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
水2(前期)/WED2(SPR.) |
単位数 /Credits |
1.5 |
主担当教員 /Main Instructor |
国嶋 崇隆/KUNISHIMA MUNETAKA |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 《選択必修科目》/*** MAJORS *** 《SELECTIVELY REQUIRED COURSES》 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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国嶋 崇隆/KUNISHIMA MUNETAKA | 薬学部/Pharmaceutical Sciences |
授業の方法 /Class Format |
「演習」を取り入れた「講義」形式で行います。 主として対面授業で行います。オンデマンド教材を使用した遠隔授業に切り替わるときは、教材の取得方法についてdot.Campusを通じてメールで連絡いたします。 *遠隔授業においては、特別警報または暴風警報が発令されている場合も本授業は実施します。ただし、避難指示、避難勧告が発令されている場合はご自身の安全を最優先にし、自治体の指示に従って行動してください。 **本授業に対する問い合わせ先は遠隔授業情報を参照してください。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業の担当者は薬学部所属であり、この科目は、選択必修科目であり3年次に配当している。 この科目は、学部のDPに示す8項目のうち、2を目指す。 ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針) これまでに学んできた官能基の構造とその性質に関する知識を応用して、医薬品の作用を化学構造と関連づけて理解できる。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
医薬品を、ターゲットとしている生体高分子により分類し、医薬品に含まれる代表的な構造とその性質を関連づけて理解できるようになる。以下の各SBOsを到達目標とする。 A-(1)-③-1)医薬品のリスクを認識し、患者を守る責任と義務を自覚する。(態度) A-(1)-③-6)代表的な薬害の例(サリドマイド、スモン、非加熱血液製剤、ソリブジン等)について、その原因と社会的背景及びその後の対応を説明できる。(知識) C4-(1)-①-1)代表的な生体高分子を構成する小分子(アミノ酸、糖、脂質、ヌクレオチドなど)の構造に基づく化学的性質を説明できる。(知識) C4-(1)-①-2)医薬品の標的となる生体高分子(タンパク質、核酸など)の立体構造とそれを規定する化学結合、相互作用について説明できる。(知識) C4-(2)-②-1)不可逆的酵素阻害薬の作用を酵素の反応機構に基づいて説明できる。(知識) C4-(2)-②-2)基質アナログが競合阻害薬となることを酵素の反応機構に基づいて説明できる。(知識) C4-(2)-②-3)遷移状態アナログが競合阻害薬となることを酵素の反応機構に基づいて説明できる。(知識) C4-(3)-④-1)ヌクレオシドおよび核酸塩基アナログを有する代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。(知識) C4-(3)-④-3)スルホンアミド構造をもつ代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。(知識) C4-(3)-④-4)キノロン骨格をもつ代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。(知識) C4-(3)-④-5)β-ラクタム構造をもつ代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。(知識) C4-(3)-④-6)ペプチドアナログの代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。(知識) C4-(3)-⑥-1)DNAと結合する医薬品(アルキル化剤、シスプラチン類)を列挙し、それらの化学構造と反応機構を説明できる。(知識) C4-(3)-⑥-2)DNAにインターカレートする医薬品を列挙し、それらの構造上の特徴を説明できる。(知識) C4-(3)-⑥-3)DNA鎖を切断する医薬品を列挙し、それらの構造上の特徴を説明できる。(知識) |
授業のキーワード /Keywords |
生体高分子、官能基、相互作用 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業計画に従って講義形式で行い(12回)、理解度を確認するために授業中に演習を行う。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
「医薬品の分子化学Ⅰ」で学んだ知識が必要である。オフィスアワー:月曜日9:00~10:00 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事前学習として講義資料や指定教科書の該当ページを予習しておくこと(目安として1時間) 。 事後学習として講義の内容を見直し,指示された項目を復習すること(目安として1.5時間)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業中に行う演習については提出を求める。 フィードバックはその授業中、もしくは次回授業中に行う。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
定期試験90%、授業に対する取り組み(質問、演習問題の提出)10%の合計に基づいて評価する。 |
テキスト /Required Texts |
「ベーシック創薬化学」赤路健一・林良雄・津田裕子著、化学同人 |
参考図書 /Reference Books |
日本薬学会編 スタンダード薬学シリーズⅡ3「化学系薬学Ⅱ.生体分子・医薬品の化学による理解」東京化学同人 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 医薬品のターゲットとなる生体高分子について | 1)医薬品がターゲットとしている生体高分子の特徴を解説する。 2)イオンチャネルに作用する医薬品(ジヒドロピリジンなど)の特徴を解説する。 C4-(1)-①-1 C4-(1)-①-2 |
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2 | 第2回 | 酵素阻害剤と阻害様式 | 1)カプトプリルを例に挙げ、構造活性相関研究を解説する。 2)得られた基質アナログが競合阻害薬となることを酵素の反応機構に基づいて解説する。 3)ペニシリンを例に挙げ、不可逆的酵素阻害薬の作用を酵素の反応機構に基づいて解説する。 4)抗HIVウィルス薬を例に挙げ、遷移状態アナログが競合阻害剤になることを解説する。 C4-(2)-②-1 C4-(2)-②-2 C4-(2)-②-3 |
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3 | 第3回 | HMG-CoA阻害剤 | 1)代表的HMG-CoA阻害剤を列記し、阻害剤の化学的性質について解説する。 2)脂肪酸、 コレステロールなど)の代謝反応を有機化学の観点から解説する。 C4-(2)-②-2 |
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4 | 第4回 | 代謝拮抗薬(抗ガン剤) | 1)代謝拮抗薬とは何か解説する。 2)ヌクレオシドおよび核酸塩基アナログを有する代表的医薬品(5?フルオロウラシルや6-メルカプトプリン)を挙げ、作用機序を解説する。 3)メトトレキサートを例示し、葉酸代謝拮抗薬の作用機序を解説する。 4)プロドラッグを例示し、有用性を解説する。 C4-(3)-④-1 |
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5 | 第5回 | 代謝拮抗薬(抗ウィルス剤) | 1)アシクロビル、シタラビンを例に挙げ、核酸塩基アナログを有する代表的抗うウィルス薬の作用機序を解説する。 2)ジドブジンを例に挙げ、逆転写酵素阻害薬の構造を考察する。 3)プロドラッグを例示し、有用性を解説する。 C4-(3)-④-1 |
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6 | 第6回 | ステロイド系抗炎症剤と非ステロイド系抗炎症剤(NSADs) | 1)ステロイドアナログの代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質と核内受容体との相互作用について解説する。 2)ステロイド系抗炎症剤の構造活性相関を解説する。 3)フェニル酢酸、フェニルプロピオン酸構造などをもつ代表的NSADsを列挙し、化学構造 に基づく性質について説明できる。 4)作用点をステロイド系抗炎症剤と比較して解説する。 C4-(3)-⑤-3 |
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7 | 第7回 | サルファ剤とβラクタム系抗生物質 | 1)スルホンアミド構造をもつ代表的医薬品を列挙し、抗菌性発現の機序を、葉酸の生合成経路とのかかわと合わせて解説する。 2)β-ラクタム構造をもつ代表的医薬品(ペニシリン)を例示し、作用機序に基づいて選択毒性について解説する。 3)半合成ペニシリンについて解説する。 C4-(3)-④-3 C4-(3)-④-5 |
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8 | 第8回 | キノロン系抗菌薬 | 1)キノロン骨格をもつ代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について解説する。 2)抗菌性を発揮する機序を、サルファ剤、βラクタム系抗生物質と比較して解説する。C4-(3)-④-4 |
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9 | 第9回 | ペプチドアナログ、タンパク質製剤 | 1)ペプチドの化学構造変換による代表的医薬品を列挙し、化学的性質について解説する。 2)タンパク質製剤について例示する。 |
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10 | 第10回 | DNAと結合する医薬品およびDNAに挿入する医薬品 | 1)アルキル化剤、シスプラチン類を列挙し、それらの化学構造と反応機構を解説する。 2)DNA にインターカレートする医薬品(ドキソルビシン、アクチノマイシン等)を列挙し、それらの構造上の特徴を解説する。 C4-(3)-⑥-1 C4-(3)-⑥-2 |
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11 | 第11回 | DNA鎖を切断する医薬品および染色体・DNAの複製に関わるタンパク質を阻害する医薬品 | 1)DNA 鎖を切断する医薬品(ブレオマイシン)を列挙し、それらの構造上の特徴を解説する。 2)細胞周期のM期(タキソイド)、S期(イリノテカン、エトポシド)に作用する医薬品を例に挙げ、解説する。 C4-(3)-⑥-3 |
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12 | 第12回 | 薬害および薬の相互作用について医薬品の化学構造から考察する | 1)サリドマイドやソリブジンで起こった薬害を例に薬害について解説する。 2)医薬品の化学構造を比較することにより、薬害の原因を考察できる。 3)ベンゾジアゼピン骨格およびバルビタール骨格を有する代表的医薬品を列挙し、化学構造がサリドマイドと類似していることに基づく性質について解説する。 A-(1)-③-1 A-(1)-③-6 |