科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
衛生薬学Ⅳ[19~]/Hygienic Pharmacy Ⅳ |
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授業コード /Class Code |
B410542003 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
薬学部/Pharmaceutical Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
木2(前期)/THU2(SPR.) |
単位数 /Credits |
1.5 |
主担当教員 /Main Instructor |
糟谷 史代/KASUYA FUMIYO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 《選択必修科目》/*** MAJORS *** 《SELECTIVELY REQUIRED COURSES》 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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糟谷 史代/KASUYA FUMIYO | 薬学部/Pharmaceutical Sciences |
授業の方法 /Class Format |
授業は対面講義とする。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業の担当者は薬学部所属であり、この科目は、選択必修科目であり3年次に配当している。 この科目は、学部のDPに示す 8 項目のうち、2 と 6 を目指す。 ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針) 有害な化学物質から生体への影響を回避できるようになるために、ヒトに対する化学物質の毒性に関する基礎的知識を身につけることを目的とする。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
選択必修科目ー3年次配当科目 以下の各SBOsを到達目標とする。 (1) 化学物質・放射線の生体への影響 D2-(1)-①-1 代表的な有害化学物質の吸収、分布、代謝、排泄の基本的なプロセスについて説明できる。 D2-(1)-①-2 肝臓、腎臓、神経などに特異的に毒性を示す代表的な化学物質を列挙できる。 D2-(1)-①-3 重金属、PCB、ダイオキシンなどの代表的な有害化学物質や農薬の急性毒性、慢性毒性の特徴について説明できる。 D2-(1)-①-4 重金属や活性酸素による障害を防ぐための生体防御因子について具体例を挙げて説明できる。 D2-(1)-①-5 薬物の乱用による健康への影響について説明できる。 D2-(1)-①-6 代表的な中毒原因物質の解毒処置法を説明できる。 D2-(1)-①-7 代表的な中毒原因物質(乱用薬物を含む)の試験法を列挙し、概説できる。 D2-(1)-②-1 個々の化学物質の使用目的に鑑み、適正使用とリスクコミュニケーションについて討議する。 D2-(1)-②-2 化学物質の毒性を評価するための主な試験法を列挙し、概説できる。 D2-(1)-②-3 毒性試験の結果を評価するのに必要な量-反応関係、閾値、無毒性量(NOAEL)などについて概説できる。 D2-(1)-②-4 化学物質の安全摂取量(1日許容摂取量など)について説明できる。 D2-(1)-②-5 有害化学物質による人体影響を防ぐための法的規制(化審法、化管法など)を説明できる。 D2-(1)-③-1 発がん性物質などの代謝的活性化の機構を列挙し、その反応機構を説明できる。 D2-(1)-③-2 遺伝毒性試験(Ames試験など)の原理を説明できる。 D2-(1)-③-3 発がんに至る過程(イニシエーション、プロモーションなど)について概説できる。 D2-(1)-④-1 電離放射線を列挙し、生体への影響を説明できる。 D2-(1)-④-2 代表的な放射性核種(天然、人工)と生体との相互作用を説明できる。 D2-(1)-④-3 電離放射線を防御する方法について概説できる。 D2-(1)-④-4 非電離放射線(紫外線、赤外線など)を列挙し、生体への影響を説明できる。 (2)生体反応の化学による理解 C4-(1)-④-2異物代謝の反応(発がん性物質の代謝的活性化など)を有機化学の観点から説明できる。 (1) 薬物の薬物動態 E4-(1)-④-1 代表的な薬物代謝酵素を列挙し、その代謝反応が起こる組織ならびに細胞内小器官、反応様式について説明できる。 E4-(1)-④-2 薬物代謝の第Ⅰ相反応(酸化・還元・加水分解)、第Ⅱ相反応(抱合)について、例を挙げて説明できる。 E4-(1)-⑤-4 薬物の胆汁中排泄と腸肝循環について説明できる。 化学物質の毒性発現機序を理解すること、生体に重大な障害を及ぼす化学物質に対する対処の方法を身につけることを目指す。 |
授業のキーワード /Keywords |
化学物質、代謝、第一相反応、第二相反応、代謝活性化、解毒、毒性発現機序、中毒、放射線 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業計画に従って行う。適宜、プリントを配布し、講義を進める。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
授業計画に従って12回の講義を行う。 1) オフィスアワー:水曜日(15:00〜18:00)、SP127 教員室 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事前学習として、予習しておくこと(目安として0.5時間)。 事後学習として、講義の理解を確認するため、配布したまとめ問題(記述式)を解いて復習する。(目安として1時間)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業の際に連絡する。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
小テスト(20%)と定期試験(80%)の成績の総合計より評価する。 |
テキスト /Required Texts |
1) 武田健・太田茂編「環境」化学同人 2) プリント |
参考図書 /Reference Books |
1) 日本薬学会編「衛生薬学 健康と環境」東京化学同人 2)日本薬学会編「薬毒物試験法と注解2017」東京化学同人 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 化学物質の体内動態 | 1) 毒性発現の規定因子である吸収、分布、代謝、排泄について説明できる。 2) 化学物質の毒性発現に、体内動態がどのようにかかわっているか説明できる。 D2-(1)-①-1 E4-(1)-④-1 |
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2 | 第2回 | 化学物質の代謝・代謝的活性化(1) | 1) 第 I 相反応による代謝として、シトクロムP450及びその他酵素による酸化、還元反応、エステラーゼ等による加水分解反応について説明できる。 2) 酸化還元反応による代謝的活性化について説明できる。 D2-(1)-①-1 D2-(1)-③-1 E4-(1)-④-2 |
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3 | 第3回 | 化学物質の代謝・代謝的活性化(2) | 1)薬物代謝の第Ⅱ相反応(抱合)について説明できる。 2)薬物の胆汁中排泄と腸肝循環について説明できる。 3) 第 II 相反応によって形成される抱合体を活性本体とする代謝的活性化について説明できる。 D2-(1)-①-1 D2-(1)-③-1 E4-(1)-④-2 E4-(1)-⑤-4 |
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4 | 第4回 | 化学物質による発がん(1) | 1) 一次発がん物質による発がん機構及び二次発がん物質による代謝的活性化を介した発がん機構を説明できる。 D2-(1)-①-1 D2-(1)-③-1 E4-(1)-④-2 E4-(1)-⑤-4 |
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5 | 第5回 | 化学物質による発がん(2) | 1) 発がん発生の過程、イニシエーションとプロモーションなどについて説明できる。 2) 遺伝毒性試験(Ames試験など)の原理を説明できる。 D2-(1)-③-2 D2-(1)-③-3 |
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6 | 第6回 | 化学物質の毒性(1) | 1)肝臓、腎臓、神経などに特異的に毒性を示す代表的な化学物質を列挙できる。 2) ヒトの健康に関わる有害な化学物質である一酸化炭素、青酸、硫化水素、農薬(有機リン系、有機塩素系)等の急性毒性、慢性毒性の特徴を説明できる。 3) それぞれの毒性発現機序を説明できる。 D2-(1)-①-2 D2-(1)-①-3 |
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7 | 第7回 | 化学物質の毒性(2) | 1) ヒトの健康に関わる有害な化学物質である重金属(水銀、ヒ素、クロム、カドミウム、鉛など)、PCB、ダイオキシン等の急性毒性、慢性毒性の特徴について説明できる。 2) それぞれの毒性発現機序を説明できる。 D2-(1)-①-3 |
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8 | 第8回 | 化学物質の毒性(3) | 1)重金属や活性酸素による障害を防ぐための生体防御因子について具体例を挙げて説明できる。 2)代表的な乱用薬物を挙げ、依存性、耐性等の乱用による健康への影響について説明できる。 D2-(1)-①-4 D2-(1)-①-5 |
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9 | 第9回 | 化学物質の毒性(4) | 1)代表的な中毒原因物質の解毒処置法を説明できる。 2)代表的な中毒原因物質(乱用薬物を含む)の試験法を列挙し、概説できる。 D2-(1)-①-6 D2-(1)-①-7 |
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10 | 第10回 | 化学物質の安全性評価と適正使用 (1) | 1) 個々の化学物質の使用目的に鑑み、適正使用とリスクコミュニケーションについて説明できる。 2) 化学物質の毒性評価法として、一般毒性試験、特殊毒性試験、遺伝毒性試験、変異原性試験(Ames 試験)等を挙げて、それらの主な試験法を説明できる。 D2-(1)-②-1 D2-(1)-②-2 |
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11 | 第11回 | 化学物質の安全性評価と適正使用 (2) |
1) 毒性試験の結果を評価するのに必要な量-反応関係、閾値、無毒性量(NOAEL)などについて説明できる。 2) 化学物質の安全摂取量(ADI、VSDなど)について説明できる。 3) 化学物質の規制に関する法律(化審法、化管法)を説明できる。 D2-(1)-②-3 D2-(1)-②-4 D2-(1)-②-5 |
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12 | 第12回 | 放射線の生体への影響 | 1) 電離放射線(α線、β線、γ線、エックス線、中性子線)のそれぞれの特徴と、それらの生体に及ぼす影響について説明できる。 2) 代表的な放射性核種と生体との相互作用及び組織・臓器の感受性を説明できる。 3) 電離放射線の被爆評価法と防御する方法について説明できる。 4) 非電離放射線(電波、可視光線、赤外線、紫外線)のそれぞれの特徴と、 それらの生体に及ぼす影響について説明できる。 D2-(1)-④-1 D2-(1)-④-2 D2-(1)-④-3 D2-(1)-④-4 |