科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
有機反応論Ⅰ[15~18]/Organic Chemistry Ⅳ |
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授業コード /Class Code |
B410522002 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
薬学部/Pharmaceutical Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
金1(前期)/FRI1(SPR.) |
単位数 /Credits |
1.5 |
主担当教員 /Main Instructor |
袁 德其/YUAN DEQI |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 《選択必修科目》/*** MAJORS *** 《SELECTIVELY REQUIRED COURSES》 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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袁 德其/YUAN DEQI | 薬学部/Pharmaceutical Sciences |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業の担当者は薬学部所属であり、この科目は、専門教育科目であり3年次に配当している。 この科目は、学部のDPに示す8項目のうち、2と3を目指す。 ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針) 安価で容易に入手できる単純な化合物から出発し、出来るだけ短工程でかつ効率よく医薬品などの目的化合物の構造を構築することは有機合成の主な目的の一つです。医薬品、香料、機能性材料など、我々人類にとって有用な有機物質が、時代とともにますます複雑化、精密化し、その数も増加の一途をたどっています。これら有機化合物の合成方法についても、非常に多くの合成反応が知られています。しかし、これら合成反応には共通点が多く、限られた数の種類に分類することができます。本講義では、これらの中から、基本的な炭素骨格構築法、合成戦略の基本的な考え方について解説し、有機反応に対する理解を深めると同時に問題解決力および応用力を身につけることを目的とします。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
以下の各SBOsを到達目標とする。 AD-C3-⑫-1 Diels-Alder 反応について説明できる。 AD-C3-⑫-2 転位反応を用いた代表的な炭素骨格の構築法を列挙し、説明できる。 AD-C3-⑫-3 代表的な炭素-炭素結合生成反応について説明できる。 AD-C3-⑬-1 代表的な位置選択的反応を列挙し、その機構と応用例について説明できる。 AD-C3-⑬-2 代表的な立体選択的反応を列挙し、その機構と応用例について説明できる。 AD-C3-⑬-3 官能基毎に代表的な保護基を列挙し、その応用例を説明できる。 AD-C3-⑬-4 光学活性化合物を得るための代表的な手法を説明できる。 |
授業のキーワード /Keywords |
ペリ環状反応、転位反応、炭素酸、選択的反応、立体異性体、有機合成 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業計画に従って12回の講義を行ないます。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
本講義では、1-2年次で勉強した有機化学の知識を基礎として必要となります。既習した基礎知識については、簡単な繰り返しをせずそのまま応用するので、理解不十分または忘れた場合は、必ず復習してください。 演習や課題解説などをドットキャンパスの機能を利用して実施することがあります。 テストや演習はCBTメディカルにて実施することがありますので、CBTメディカルのIDよパスワードを予め用意してください。 小テストやオンラインテストの成績不振者、講義内容を十分に理解できていない学生向けに、補習を予定しています。 オフィスアワー(質問受付時間):金曜日、13:30-17:00 教員室:MP388 連絡方法:内線83388 直通 974-4917 E-mail: deqiyuan@pharm.kobegakuin.ac.jp |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
講義までの予習(目安として1時間)および講義後の復習(目安として1時間)を欠かず実行してください。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
合計7回分の課題を完成し、指定期限までレポートを提出して下さい。 フィードバックはドットキャンパスにて行います。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
取り組み(講義中の演習、小テストの得点、講義後の課題の完成度など)40%、試験60%、合計100%で評価する。評価基準は「履修の手引き」の記述にあるように、90%以上S、80%以上A、70%以上B、60%以上C、60%未満はDとなる。 |
テキスト /Required Texts |
1) 「ソロモンの新有機化学Ⅱ」第11版 、廣川書店。 2) 池田正澄ほか『ソロモン新有機化学スタディガイド』第11版、廣川書店。 3) オリジナル プリント(冊子配布) |
参考図書 /Reference Books |
1) John McMurry 「有機化学-生体反応へのアプローチ」 東京化学同人 2) 日本薬学会編 「化学系薬学Ⅱ ターゲット分子の合成」 東京化学同人 3) ボルハルト・ショアー「現代有機化学」〈上、下〉 第4版 化学同人 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | Diels-Alder反応 | Diels-Alder反応の反応機構、立体化学、配向性および可逆性。 C3-⑫-1 |
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2 | 第2回 | 転位反応 その1 | 炭素骨格を構築する転位反応の概略と分類。[3,3]シグマトロピー転位反応およびこれらの反応を用いた炭素骨格の構築例。 C3-⑫-2 |
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3 | 第3回 | 転位反応 その2 | カルボカチオン転位反応、電子欠乏ヘテロ原子への転位反応およびそれらの転位反応を用いた医薬品の合成例 C3-⑫-2 |
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4 | 第4回 | 代表的な炭素酸 | 酸性度定数とpKa、典型的な炭素酸の酸性度、エノラートイオンの生成。 C3-⑫-3 |
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5 | 第5回 | 炭素?炭素結合をつくる反応 その1 | アルドール反応、Claisen縮合反応、マロン酸エステル合成、およびアセト酢酸エステル合成。 C3-⑫-3 |
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6 | 第6回 | 炭素?炭素結合をつくる反応 その2 | Michael付加反応、Mannich反応、Grignard反応、Wittig反応を利用した炭素-炭素結合の生成。 C3-⑫-3 |
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7 | 第7回 | 位置選択的反応 その1 | 1.有機合成における位置および立体選択性 2.ベンゼン環における代表的な位置選択的反応を利用した医薬品の合成 C3-⑬-1 |
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8 | 第8回 | 位置選択的反応 その2 | 1.アルケンの求電子的付加反応における位置選択性 2.反応機構の違いによる位置選択性の逆転 3.エポキシドの求核的開環反応における位置選択性 C3-⑬-1 |
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9 | 第9回 | 立体選択的反応 その1 | 1.求核置換反応(SN1、SN2)反応における立体化学 2.脱離反応における立体化学 C3-⑬-2 |
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10 | 第10回 | 立体選択的反応 その2 | 1.付加反応における立体選択性 2.酸化・還元反応における立体化学。 C3-⑬-2 |
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11 | 第11回 | 有機合成における保護基 | 有機合成における保護基の役割と必要性。ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基およびカルボン酸基の代表的な保護と脱保護法。 C3-⑬-3 |
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12 | 第12回 | 光学活性化合物 | 1.不斉と立体異性 2.絶対配置とせん光性 3.光学活性と光学純度 4.光学活性化合物を得る方法 C3-⑬-4 |