科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
薬理学Ⅰ[再]/Pharmacology Ⅰ |
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授業コード /Class Code |
B410453050 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
薬学部/Pharmaceutical Sciences |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期集中/SPRING INTENSIVE |
曜日・時限 /Day, Period |
他(前期)/OTHERS(SPR.) |
単位数 /Credits |
1.5 |
主担当教員 /Main Instructor |
榎本 理世/ENOMOTO RIYO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 《選択必修科目》/*** MAJORS *** 《SELECTIVELY REQUIRED COURSES》 |
遠隔授業 /Remote lecture |
Yes |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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榎本 理世/ENOMOTO RIYO | 薬学部/Pharmaceutical Sciences |
授業の方法 /Class Format |
講義(1週前の対面講義を利用したオンデマンド) enomoto@pharm.kobegakuin.ac.jp |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業の担当者は薬学部所属であり、この科目は、選択必修科目であり2年次に配当している。 この科目は、学部のDPに示す8項目のうち、2.3.7.8を目指す。 ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針) 化学物質である医薬品は、体外から生体内の標的とする組織(あるいは細胞集団)まで到達し、そこに存在する生体内分子(作用点)と「反応」することによって、細胞機能を変え、その結果として生体機能を変えることができます。このことを「薬の作用」と呼びます。このような薬の作用は、作用部位に到達した薬の量と、それの持つ独自の性質によって、「強さ」と「作用の質」が決定されます。この科目は、薬物の生体内における動きと、それによって作用がどのように引き起こされ、このような作用(薬効)にどのような生体内分子がかかわるのかについて、基本的知識と概念を学習します。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
以下の各SBOsを到達目標とする。 C6 生命現象の基礎 (6)細胞間コミュニケーションと細胞内情報伝達 ②【細胞内情報伝達】 C6-(6)-②-1 細胞膜チャネル内蔵型受容体を介する細胞内情報伝達について説明できる。 C6-(6)-②-2 細胞膜受容体からGタンパク質系を介する細胞内情報伝達について説明できる。 C6-(6)-②-3 細胞膜受容体タンパク質などのリン酸化を介する細胞内情報伝達について説明できる。 C6-(6)-②-4 細胞内情報伝達におけるセカンドメッセンジャーについて説明できる。 C7 人体の成り立ちと生体機能の調節 C7 人体の成り立ちと生体機能の調節 (1)人体の成り立ち ④【神経系】 C7-(1)-④-1中枢神経系について概説できる。 C7-(1)-④-2末梢(体性・自律)神経系について概説できる。 (2)生体機能の調節 ①【神経による調節機構】 C7-(2)-①-1神経細胞の興奮と伝導、シナプス伝達について説明できる。 C7-(2)-①-2 代表的な神経伝達物質を挙げ、生理活性および作用機構について概説明できる。 C7-(2)-①-4 神経による筋収縮の調節機構について説明できる。 E1 薬の作用と体の変化 (1)薬の作用 ①【薬の作用】 E1-(1)-①-1薬物の用量と作用の関係を説明できる。 E1-(1)-①-2 アゴニスト(作用薬、作動薬、刺激薬)とアンタゴニスト(拮抗薬、遮断薬)について説明できる。 E1-(1)-①-3 薬物の作用するしくみについて、受容体、酵素、イオンチャネルおよびトランスポーターを例に挙げて説明できる。 E1-(1)-①-4 代表的な薬物受容体を列挙し、刺激あるいは遮断された場合の生理反応を説明できる。 E1-(1)-①-5 薬物の作用発現に関連する代表的な細胞内情報伝達系を列挙し、活性化されたあるいは抑制された場合の生理反応を説明できる。 E2 薬理・病態・薬物治療 (1)神経系の疾患と薬 ①【自律神経系に作用する薬】 E2-(1)-①-1 交感神経系に作用し、その支配器官の機能を修飾する代表的な薬物を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用を説明できる。 E2-(2)-①-2 副交感神経系に作用し、その支配器官の機能を修飾する代表的な薬物を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用を説明できる。 E2-(2)-①-3 神経節に作用する代表的な薬物を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用を説明できる。 ②【体性神経系に作用する薬・筋の疾患の薬、病態、治療】 E2-(1)-②-2 運動神経系に作用する代表的な薬物を挙げ、薬理作用、機序、主な副作用を説明できる。 |
授業のキーワード /Keywords |
薬の作用、副作用、受容体、細胞内シグナル伝達系、自律神経系、知覚神経系、運動神経系 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業計画に従って12回の対面講義を行ないます。 内容の多少により一部回がずれる可能性があります。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
講義の理解度やわからない点を知るため、毎回、授業の最後の5分程度を授業内容の整理の時間とします。自由記述欄のあるマークカードに記入してもらい、授業の最後に提出してもらいます。別途、課題を提示して提出を求めることもあります。さらに、内容の区切りごとに、dotCampusの機能を使ってオンライン小テストを実施します。 また、授業内容に関する質問、過去の定期試験問題の閲覧や資料の配布などは、dotCampusを活用します。必要に応じて、dotCampusで講義内容を補足する資料を配布します。 オフィスアワー(未定・授業内で案内)や授業終わりの休み時間、dotCampusの機能を使った質疑応答の場などで質問を受け付けます。わからないところやあいまいなところは早めに解消しましょう。dotCampusでは、質問者は教員には見えますが、学生は匿名で質問できます。他の人の質問とその解説も閲覧できますので、活用してください。 メールでの1対1の質疑応答は不可とします。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事後学習として復習すること(目安として1時間。できれば授業当日に、無理でもその週のうちにやりましょう。) |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
毎回の授業内容に関する記述式の課題提出があります。課題提出のかわりにオンライン小テストを実施する週もあります。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
毎週課すオンライン小テストと課題実施の合計が30%、定期試験が70%、合計100%で評価します。 授業で学んだことを他人に説明できるレベルで理解していることを合格の基準とします。 なお、補充試験を実施した場合は、補充試験100%で再評価します。 |
テキスト /Required Texts |
NEW薬理学改訂第7版、自作プリント |
参考図書 /Reference Books |
コンパス薬理学改訂第2版、今日の治療薬 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 薬理学入門 | 薬の作用1を学ぶ 1)薬理学で何を学ぶか。 2)主作用、臨床応用、副作用、用量反応曲線 3)アゴニストおよびアンタゴニス 4)薬物の標的となる受容体の存在場所や機能 E1-(1)-①-1 E1-(1)-①-2 E1-(1)-①-3 |
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2 | 第2回 | 薬の作用1 | 薬の作用2を学ぶ 1)受容体を構造的な分類 2)イオンチャネル内蔵型受容体の構造および機能 E1-(1)-①-4 E1-(1)-①-5 |
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3 | 第3回 | 薬の作用2 | 薬の作用3を学ぶ 1)Gタンパク質共役型受容体の構造および機能 2)各種受容体の活性化に続く細胞内情報伝達系 E1-(1)-①-4 E1-(1)-①-5 C6-(6)-②-1 C6-(6)-②-2 C6-(6)-②-3 C6-(6)-②-4 |
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4 | 第4回 | 神経伝達の基本生理 | 1)中枢神経を構成する細胞(ニューロン・アストロサイト・ミクログリア)の機能※。 2)電気信号発生機構 3)シナプス伝達機構 C7-(1)-④-1 C7-(1)-④-2 |
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5 | 第5回 | 運動神経系に作用する薬 | 1)運動神経系の構成と機能について復習し、さらに理解を深める。 ・運動神経、骨格筋、神経筋接合部、終板、受容体、イオンチャネル、筋小胞体、興奮収縮連関 2)骨格筋収縮に影響を与える薬について学ぶ。 ・末梢性筋弛緩薬、アセチルコリンNM受容体、リアノジン受容体 C7-(1)-④-2 C7-(2)-①-1 C7-(2)-①-2 C7-(2)-①-3 C7-(2)-①-4 E2-(1)-②-2 |
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6 | 第6回 | 末梢神経系の基本生理 | 1)中枢神経系と末梢神経系の関係について復習する。 ・脳、脊髄、自律神経系、運動神経系、知覚神経系 2)自律神経系の構成と機能について復習し、さらに理解を深める。 ・高位中枢、交感神経系、副交感神経系、節前線維、節後線維、自律神経節、効果器、受容体、拮抗的二重支配 C7-(1)-④-1 C7-(1)-④-2 |
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7 | 第7回 | 自律神経系のに作用する薬1 | 1)交感神経系の構成と機能について学ぶ。 ・化学伝達物質(ノルアドレナリン)の生合成、放出、消失機構 ・アドレナリンαおよびβ受容体 ・平滑筋、心筋に対する効果 E2-(1)-①-1 C6-(6)-②-1 C6-(6)-②-2 C6-(6)-②-3 C6-(6)-②-4 |
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8 | 第8回 | 自律神経系に作用する薬2 | 1)アドレナリンαおよびβ受容体に作用する薬について学ぶ①。 ・アドレナリンαおよびβ受容体アゴニスト(作動薬、刺激薬) E2-(1)-①-1 E2-(1)-①-3 C6-(6)-②-1 C6-(6)-②-2 C6-(6)-②-3 C6-(6)-②-4 |
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9 | 第9回 | 自律神経系に作用する薬3 | 1)アドレナリンαおよびβ受容体に作用する薬について学ぶ②。 ・アドレナリンαおよびβ受容体アンタゴニスト(拮抗薬) 2)ノルアドレナリンの放出に影響を与える薬について学ぶ。 ・タキフィラキシー E2-(1)-①-1 E2-(1)-①-3 C6-(6)-②-1 C6-(6)-②-2 C6-(6)-②-3 C6-(6)-②-4 |
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10 | 第10回 | 自律神経系に作用する薬4 | 1)副交感神経系の構成と機能について学ぶ。 ・化学伝達物質(アセチルコリン)の生合成、放出、消失機構 ・アセチルコリンM受容体 ・平滑筋、心筋に対する効果 2)アセチルコリンM受容体に作用する薬ついて学ぶ①。 ・アセチルコリンM受容体アゴニスト E2-(1)-①-2 E2-(1)-①-3 C6-(6)-②-1 C6-(6)-②-2 C6-(6)-②-3 C6-(6)-②-4 |
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11 | 第11回 | 自律神経系に作用する薬5 | 1)アセチルコリンM受容体に作用する薬について学ぶ②。 ・アセチルコリンM受容体アンタゴニスト E2-(1)-①-2 C6-(6)-②-1 C6-(6)-②-2 C6-(6)-②-3 C6-(6)-②-4 |
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12 | 第12回 | 自律神経系に作用する薬6 | 1)アセチルコリンの分解に影響を与える薬について学ぶ。 ・コリンエステラーゼ 2)自律神経節に作用する薬について学ぶ。 ・アセチルコリンNN受容体 E2-(1)-①-2 E2-(1)-①-3 C6-(6)-②-1 C6-(6)-②-2 C6-(6)-②-3 C6-(6)-②-4 |