科目一覧へ戻る | 2023/07/31 現在 |
開講科目名 /Class |
証券市場論 [公共](公共)(総合)/Securities Market Theory |
---|---|
授業コード /Class Code |
B301991001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
経済学部/Economics |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
月3(前期),月4(前期)/MON3(SPR.),MON4(SPR.) |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
畠田 敬/hatakeda takashi |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 (各コース科目・専門科目)/*** MAJORS *** (各コース科目・専門科目) |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
畠田 敬/hatakeda takashi | 経済学部/Economics |
授業の方法 /Class Format |
証券市場論は,「講義」および「実習」の形式で授業を行います。 新型コロナウイルス感染症の状況次第では,オンライン授業(遠隔授業)での実施可能性がありますが,ひとまずは対面の授業形態で行います。 「オンライン授業(遠隔授業)」で実施する場合,その詳細は,下記の「遠隔授業情報」で確認してください。 配布資料のDLは,DotCampusのサイトを利用してください。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は、経済学部のDPに示す、経済問題を総合的に分析できる知識と技能を活用し、国内外において、価値観や意見の異なるさまざまな人と議論し、学びを深め、協働して、社会に役立てることができることを目指します。 この科目は、専門基礎分野の科目の1つで、「ミクロ経済学」、「マクロ経済学」、「経済統計学」からの「ファイナンス」分野に関連する応用科目の1つです。「ファイナンス」は、大きく分けると、「金融市場」、「コーポレートファイナンス」の分野に分類されます。「証券市場論」は、前者の「金融市場」について全般的に取り扱います。特に、金融資産への投資問題に焦点を向けることで、リターンとリスクの関係、ポートフォリオ選択、資産の価格づけ、リスクマネジメントを明らかにしていきます。本講義では、先ず、それらの内容についての詳細な解説やデータを用いたPC演習を通じて、「伝統的な証券市場論」の考え方を理解することを目指します。そして、その上で、最近、積極的に議論されている「行動ファイナンス」の考え方を理解し、それを利用して様々な経済現象を説明できるようになることを目指します。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
[1] 投資家の選好を明らかにすることで、証券資産のリターンとリスクの概念を理論的に理解することができる。 [2] ポートフォリオ理論、CAPM、裁定価格理論など証券投資にかかわる基本的かつ重要な項目(伝統的ファイナンス)を理解することができる。 [3] 近年注目されている行動ファイナンスを理解することで、伝統的ファイナンスとの違いを説明することができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
期待効用理論、ポートフォリオ理論、CAPM、APT、最低価格理論、市場の効率性、行動ファイナンス |
授業の進め方 /Method of Instruction |
基本的な道筋は、教科書『 新・証券投資論Ⅰ』 に沿って作成された配布資料を用いて講義を進めるが、受講者が理解度を自分で確認できるように、講義中に練習問題を課す等、講義内の小レポートを実施します。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
企業ファイナンス論,ミクロ経済学の知識,,PCのワード文書作成,エクセル操作についての経験があると望ましい。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
以下の成績評価方法に示すとおり、期末試験(筆記)、課題、出欠レポートを実施する。学修において、以下の心掛けが必要です: (1) 講義で学習した概念について、参考書などを利用して理解を深める。 (2) 授業で学んだ各種計算問題を復習するとともに、その意味を理解する。 学修に必要とされる目安の時間は,おおよそ50時間です。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
詳細な内容は,授業時に説明する。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
1. 課題評価 60点 学習した基本的概念や用語を正しく理解しているかについての確認と応用力を培うために、毎週2時限連続の講義後に課題を課します。 [1] 講義終了後の週の金曜日までに提出すること(期限を超えた提出は認めません)。 [2] 課題は一旦提出すると後で修正できないので提出時には必ず見直すこと。 [3] 盗作等が発覚した場合は、その課題だけではなく,課題評価自体を0点とします。 2. 定期試験40点 定期試験では,この授業を通して学修してきた知識の理解を問い,その解答から判断します。 課題評価,定期試験の合計で、100点を上限で総合的に評価(S、A、B、C、D)を行う。 |
テキスト /Required Texts |
講義は以下にあげる図書『新・証券投資論 I 理論編 』、『行動ファイナンスと投資の心理学』の内容をほぼ網羅するが、内容が学部生にはやや難しいことから、教科書の指定としない。但し、指定図書として、購入することを強く推薦する。 |
参考図書 /Reference Books |
新・証券投資論 I 理論編 / 小林孝雄、芹田敏夫 : 日本経済新聞出版社 ISBN:978-4-532-13372-6 行動経済学入門 / 筒井義郎,佐々木俊一郎,山根承子,グレッグ・マルデワ: 東洋経済新報社 ISBN:978-4-492-31497-5 行動ファイナンスと投資の心理学 / ハーシュ・シェフリン : 東洋経済新報社 ISBN:978-4-492-65348-7 行動ファイナンスの実践 投資家心理が動かす金融市場を読む / ジェームズ・モンティア : ダイヤモンド社、ISBN:978-4-478-21058-1 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 金融資産 | ファイナンスを学習に必要とされる金融資産についての基礎を解説する。 | |
2 | 第2回 | 貨幣の時間的価値 | 貨幣の時間価値,および,割引現在価値(DCF)を解説する。 | |
3 | 第3回 | 債券・株式の評価(1) | 割引現在価値(DCF)を用いて,債券・株式の価格を解説する。 | |
4 | 第4回 | 確率: 確率変数、確率分布 | ファイナンスを学習に必要とされる確率論についての基礎を解説する。 | |
5 | 第5回 | 統計・記述統計(1) | ファイナンスを学習に必要とされる確率論についての基礎を解説する。 | |
6 | 第6回 | 統計・記述統計(2) | ファイナンスを学習に必要とされる確率論についての基礎を解説する。 | |
7 | 第7回 | 投資家の選好(1) | 投資家の効用関数および期待効用理論を解説する。 | |
8 | 第8回 | 統計・記述統計(2) | 投資家のリスク回避、確実性等価を解説する。 | |
9 | 第9回 | 投資家の選好(3) | 平均分散アプローチを解説する。 | |
10 | 第10回 | ポートフォリオ理論(1) | 投資家が資産を分散して保有する意義を解説する。 | |
11 | 第11回 | ポートフォリオ理論(2) | ポートフォリオ理論の基礎を解説する。 | |
12 | 第12回 | ポートフォリオ理論(3) | 効率フロンティア・分離定理を解説する。 | |
13 | 第13回 | 資産価格理論:CAPM(1) | 均衡資産価格理論であるCAPMを解説する。 | |
14 | 第14回 | 資産価格理論:CAPM(2) | CAPMの推定を行う。 | |
15 | 第15回 | 資産価格理論:CAPM(3) | CAPMの限界についての解説を行う。 | |
16 | 第16回 | 資産価格理論:マルチファクターモデル(1) | マルチファクターモデルを解説する。 | |
17 | 第17回 | 資産価格理論:マルチファクターモデル(2) | マルチファクターモデルを解説する。 | |
18 | 第18回 | 債券・株式の評価(2) | CAPM,マルチファクターモデルを用いて,債券・株式の価格を解説する。 | |
19 | 第19回 | 裁定価格理論(1) | 一物一価の法則と金利の期間構造 | |
20 | 第20回 | 裁定価格理論(2) | 金融派生商品の基礎についての解説を行います。 | |
21 | 第21回 | 裁定価格理論(3) | 状態価格およびアローデブリュー証券についての解説を行います。 | |
22 | 第22回 | 裁定価格理論(4) | コールオプション,プットオプションに価格付けについての解説を行います。 | |
23 | 第23回 | 裁定価格理論(5) | 先渡,先物の価格付けについての解説を行います。 | |
24 | 第24回 | 市場の効率性 効率的市場仮説(1) | 効率市場仮説の考え方についての解説を行います。 | |
25 | 第25回 | 市場の効率性 効率的市場仮説(2) | 効率市場仮説が成立しているかについての実証的な検証を行います。 | |
26 | 第26回 | 行動ファイナンス (1) ヒューリステックス | 行動ファイナンスの基礎:ヒューリスティックについての解説を行います。 | |
27 | 第27回 | 行動ファイナンス (2) フレーム依存 | 行動ファイナンスの基礎:フレーム依存についての解説を行います。 | |
28 | 第28回 | 行動ファイナンス (3) メンタルアカウンティング | 行動ファイナンスの基礎:メンタルアカウンティングについての解説を行います。 | |
29 | 第29回 | 行動ファイナンス (4) 市場の非効率性 | 行動ファイナンスと効率市場仮説の関係についての解説を行います。 | |
30 | 第30回 | まとめ | これまでの講義内容を振り返ります。 |