科目一覧へ戻る | 2023/07/31 現在 |
開講科目名 /Class |
ビジネスマクロ分析 [企業]/Microeconomics for Business |
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授業コード /Class Code |
B301831001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
経済学部/Economics |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
火3(前期),火4(前期)/TUE3(SPR.),TUE4(SPR.) |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
竹治 康公/TAKEJI YASUMASA |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 (各コース科目・専門科目)/*** MAJORS *** (各コース科目・専門科目) |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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竹治 康公/TAKEJI YASUMASA | 経済学部/Economics |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
マクロ経済学の基礎概念を企業行動などとの関連で十分に理解し、ビジネスの現場で活用できるスキルを身につけることを目的とする。 DP(学位授与方針)の「経済問題を総合的に分析できる知識と技能を習得し、自主的な意思決定に活用できると共により良い社会構築に貢献できる」ことを目的とする。 なお、本講義は上場企業の社外取締役としての15年の実務経験のある教員の講義であり、マクロ経済の諸概念(GDP、経常収支、金融政策等)の理解が企業経営にとって必須であることを具体事例の学習によって理解できるようにする実践教育から構成される授業科目である。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
ビジネスの世界における付加価値の重要性、輸出型から現地生産型への企業行動の変化、財政・金融政策の企業行動への影響などを十分に理解し、将来、ビジネスの世界で経営層に入ったときに活用可能な思考能力の基礎を獲得することを目標とする。 |
授業のキーワード /Keywords |
付加価値、GDPとGNI、国際収支、利子率と利回り、中央銀行と通貨発行 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
2時限連続講義において2/3から3/4の時間を講義に充て、残りの時間でその回の講義をノートにまとめる。 また講義に先立って、予習課題についてのレポート提出を課す。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
1. 2年次配当「マクロ経済学」について理解できていることを前提に授業を進めるので、2年次で「マクロ経済学」の単位を取得しなかった履修者は授業開始までに、「マクロ経済学」の単位取得レベルかそれ以上のレベルを理解できるようにしておくこと。 2. デヴィッド・モス (著)、 久保 恵美子 (翻訳)『世界のエリートが学ぶマクロ経済入門 —ハーバード・ビジネス・スクール教授の実践講座』、日本経済新聞出版社、2016 が非常によいマクロの解説書なので、テキストとして使う予定であったが、在庫が不足しており、また重版予定もないということであるが、Kindle版があるので紙の書籍が手に入らない場合はKindle版を入手しておくこと。 3. マクロ経済学のテキストや問題集は大変種類が多いので、図書館、書店などで自分に合うものを選んでおくとよい。こうした選書作業も大学における学習の一環として積極的に取り組むべきである。 4. レポートの提出等、dotCampusを活用するので、dotCampusの利用方法に習熟しておくこと。 5. 本講義は2年次にマクロ経済学を履修し、理解していることを前提として講義を進めるので、本講義を十分に理解するためには上記科目の理解が必須である。前年度に上記2科目を履修していない場合は講義開始までに当該講義内容相当の学習をしておくこと。 6. コロナウイルス対応のため現時点で確定できない変更等が発生する可能性があるのでシラバスは随時確認しておくこと 7. なお、参考書のうちデービッド・アトキンソンの『新生産性立国論』と『日本企業の勝算』は授業で参照することが多いので、入手しておくことが望ましい。また、『高校生からわかるマクロ・ミクロ経済学』は書き方にやや難はあるが、この科目を履修するにあたって、これまでのマクロ経済学の学習が不十分である場合には用意しておくとよい。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
授業に先立って授業内容の下調べをすることは必須であり、そのための予習課題を課すのですべて期限内に提出すること |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
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成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
1. 試験50%(8週目と15週目に実施)、課題レポート50%(次項の予習レポートとは別) 2. 毎週予習レポートを課す。未提出1回につき10点減点する。 |
テキスト /Required Texts |
デヴィッド・モス著、久保恵美子訳『世界のエリートが学ぶマクロ経済入門』、日本経済新聞社 デービッド・アトキンソン著、『国運の分岐点』、講談社+α新書 |
参考図書 /Reference Books |
菅原晃著、『高校生からわかる マクロ・ミクロ経済学』、河出書房新社 デービッド・アトキンソン著、『新・生産性立国論』、東洋経済新報社 デービッド・アトキンソン著、『日本企業の勝算』、東洋経済新報社 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1-2回 | ビジネスの世界におけるマクロ経済学の活用 | ビジネスの世界においてマクロ経済学の知識がどのように役立つかという課題についての概要を理解する。また、この講義はビジネスの世界に出る人材の育成を目標にするので、レポート等はその内容(品質)だけでなく提出期限(納期)の厳守が必須であることを理解する。 | |
2 | 第3-4回 | 付加価値と企業利益 | GDPの実態としての付加価値について、利益との違いをよく理解し、企業にとっての最重要課題は付加価値を生み出すことであることを理解する。 | |
3 | 第5-6回 | 1人当たりGDPと中小企業問題 その1 | 国民一人当たりGDPと労働者一人当たりGDPについて理解を深め、それらの指標が低迷する日本経済の現状を理解する。 | |
4 | 第7-8回 | 1人当たりGDPと中小企業問題 その2 | 前回の講義内容を使って、日本の一人当たりGDPの低迷の原因が中小企業にあるという説の妥当性について理解を深める。 | |
5 | 第9-10回 | 人口減少と働き方改革 | 日本の一人当たりGDPの低迷を解決する方法についての考え方を理解し、そのために必要となる働き方改革についても理解を深める。 | |
6 | 第11-12回 | GDPとGNI その1 | まず名目GDPと名目GNIの違いを理解する。特に、国際収支について、GDPの場合は貿易・サービス収支であるのに対し、GNIの場合、貿易・サービス収支に第一次所得収支を加えた経常収支になることを理解する。さらに、交易条件まで考慮した場合のGNIについての解説を通して、貿易収支、経常収支等の指標についての理解を深める | |
7 | 第13-14回 | GDPとGNI その2 | 前回の講義内容に基づいて、最近20年ぐらいで、日本企業の行動パターンが国内生産⇒輸出から現地生産に変化しつつあることを理解する。 | |
8 | 第15-16回 | 中間試験 | 前回までの授業内容に関する試験を行う。 試験終了後、解説を行う。 |
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9 | 第17-18回 | 財政破綻と企業行動 その1 | 対GDP比率最大である日本政府の債務の現状と財政破綻の可能性について理解する。 | |
10 | 第19-20回 | 財政破綻と企業行動 その2 | 前回の講義内容を踏まえて、今後の日本企業がとるべき対応について理解する。 | |
11 | 第21-22回 | 経常収支が意味するもの | 貿易立国から投資立国へという近年の日本の変化を理解するとともに、経常収支黒字である現状が日本経済にとって是か非かについて理解する。 | |
12 | 第23-24回 | GDPの三面等価と財政赤字 | 日本政府の財政赤字の原因としての企業の消極的な投資姿勢について学び、日本企業の現状を改善するために必要なことについて理解する。 | |
13 | 第25-26回 | 日本銀行の通貨発行 | 日本銀行の通貨発行のメカニズムと現状ついて理解することを通して、日本政府の財政破綻問題を理解するための基礎を理解する | |
14 | 第27-28回 | 信用創造と政府の負債 | 前回の講義内容を前提として、政府の債務問題と日本経済の今後について理解する。 | |
15 | 第29-30回 | 期末試験 | 前回までの授業内容に関する試験を行う。 試験終了後、解説を行う。 |