科目一覧へ戻る | 2023/07/31 現在 |
開講科目名 /Class |
演習Ⅰ/Seminar Ⅰ |
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授業コード /Class Code |
B300581006 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
経済学部/Economics |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
火3(後期)/TUE3(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
岡本 弥/OKAMOTO HISASHI |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 (演習科目)/*** MAJORS *** (SEMINARS) |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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岡本 弥/OKAMOTO HISASHI | 経済学部/Economics |
授業の方法 /Class Format |
演習 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は、DP(ディプロマポリシー:学位授与方針)の「3.経済データに関する基礎的知識を修得し、統計的な処理・分析ができる」ことに資するものである。 この科目では、2年先に、大学4年間の学修の集大成である卒業論文にふさわしい実証論文を提出することが可能となるよう、まずはそのための基礎づくりに重点をおく。具体的には初歩的な統計学・計量経済学の講義とExcelを活用したデータ分析を通して、実証分析の進め方と、そのために最低限必要となる基礎的な知識や手法をしっかりと身につけたい。 ちなみに、演習Ⅱ(3年次前期)では、企業を対象としたデータサイエンス演習を行い、続く演習Ⅲ(3年次後期)では、専門的な統計ソフトStataを用いた、この科目(演習Ⅰ)よりも高度なデータ分析演習を行い、4年次までに、「テーマさえ確保できれば卒業論文の作成に着手できる」という状態までもってゆけるようにしたい。 なお、この授業の担当者は、約6年にわたる金融機関での融資渉外業務の経験があり、それを踏まえながら、将来社会人として活動してゆくうえで最低限必要となる分析スキルを実践的に教授する。 最後に、本演習においては、ノートパソコンが必須であることをお伝えしておく。Windows、Macいずれでもかまわないが、ほぼ毎回持参をお願いすることになるだろう。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
以下の2つを到達目標として掲げたい。 ①卒業論文として実証論文を制作する際に、どのような手順で進めてゆけばよいか概ね理解できる。 ②(①を通じて)どのようなテーマ選びをすればよい実証論文を書くことができるのか概ね理解できる。 。 |
授業のキーワード /Keywords |
統計学、PC演習 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
【授業の進め方】 対面授業で講義を中心に進める予定である。統計学および計量経済学に関する知識を講義する。加えて、Excelを用いた基本レベルのデータ分析演習を行う。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
高等学校までほとんど未知であった経済学という学問に期待を抱いて経済学部に入学し、基礎経済学やミクロ・マクロ経済学で勉強に励んでみたものの、「何のために経済学を勉強しているのかよくわからない」と感じている人は少なくないだろう。そんな真面目な人には、論文を書いてみることが解決につながると思う。もちろん論文を書くことは難しいが、着実に手順を踏んでゆけば、最終的には誰でも書けるようになる。そのための努力を続けていると経済学はなかなか魅了的に感じるようになるだろうし、そうなれば、無味乾燥で何の役にも立ちそうにないミクロ経済学なんかも、途端に興味深く感じて、もっと勉強したくなったりする(やや大げさかも…)のは、過去にこの演習に参加した人たちを見れば明らかだ。 履修要件を課すわけではないが、2年生前期配当の「ミクロ経済学」「マクロ経済学」でB以上の人であれば楽しさを実感できるだろう。ただし、過去に、本要件は充足していなかったけれど、その後にしっかり努力して見違えるくらいに成長して、専門家が読んでも面白いと感じる卒業論文を書き上げた人が何人もいるから、迷うことがあれば是非相談に来てほしい。最後に、無意識に「勉強から逃げたい…」と思ってしまう人や、基本的に、ゼミを「勉強する場」ととらえられない人にはご遠慮頂きたい。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
授業の大半を基礎的な統計学・計量経済学の知識や手法の習熟に充てるが、時間的な制約は大きいため、毎回ではないが、必須事項の定着を目的とした宿題を課すことを予定している。その場合、1回あたり1時間程度はかかるであろう。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
宿題については回収した次の演習授業のとき採点済答案を返却し、あわせて配布する模範解答例を参照しながら解説を行うものとする。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
意見の表明や質問などによる授業への貢献:100% 【特に重要な点】 特別な理由がないあるいは連絡もなく3回以上欠席したものについては単位を取得することができない。 |
テキスト /Required Texts |
テキストは使用しない。ただし、以下の参考書は講義をより深く理解するうえで役立つと思われる。 |
参考図書 /Reference Books |
山本拓・竹内明香(2013)『入門計量経済学 Excelによる実証分析へのガイド』新世社 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | オリエンテーション | 授業の目的や具体的な内容の説明 | |
2 | 第2〜3回 | 実証論文作成の作法 | 実証論文の作成プロセスおよびその中でどのような点に気をつければよいか説明する。 | |
3 | 第4回 | 計量経済学①(イントロダクション) | (1) 計量経済学とは (2) 計量経済学の視点から「どんな人が結婚しやすいか?」について考える |
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4 | 第5回 | 計量経済学②(計量経済分析の5つの手順) | (1) 実証分析の対象となる経済理論の選択 (2) 分析対象とする関数の定式化 (3) モデルのパラメーターの推定 (4) 推定したパラメーターの検定 (5) 結果の経済学的解釈 |
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5 | 第6〜7回 | 計量経済学③(データの整理) | (1) データの「位置」を表す代表値:平均・中央値・最頻値 (2) データの「散らばり」を表す代表値:分散・標準偏差 (3) 相関関係 (4) 相関係数とその求め方 (5) 共分散と相関係数との関係 (6) 相関関係と因果関係との違い |
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6 | 第8〜9回 | 計量経済学③(最小二乗法) | (1) 回帰分析とは (2) 回帰直線の当てはまりの基準 (3) 最小二乗法と最小二乗推定量の求め方 (4) 理論値と残差の性質 (5) 決定係数とその性質および解釈 (6) 決定係数の求め方 |
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7 | 第10回 | 計量経済学④(標本調査と統計的推測) | (1) 無作為抽出と統計的推測 (2) 標本分布の性質 (3) 区間推定および信頼区間の考え方 (4) 信頼区間の求め方 |
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8 | 第11回 | 計量経済学⑤(仮説検定:t検定) | (1) 仮説の設定 (2) 有意水準の設定 (3) 臨界値の設定 (4) 棄却域の設定 (5) 推定値のt値の計算 (6) 判定 |
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9 | 第12回 | 計量経済学⑥(最小二乗推定量の性質) | (1) 回帰モデルの5つの仮定 (2) 不偏性と一致性 |
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10 | 第13~15回 | 計量経済学⑦(多重回帰分析) | (1) 多重回帰モデルにおける最小二乗推定量の性質 (2) 多重回帰分析の推定結果の解釈 (3) 決定係数の限界と自由度修正済み決定係数 (4) 説明変数の過不足とその影響 (5) 多重共線性 |