科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
基礎演習B/Basic Seminar B |
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授業コード /Class Code |
B204791013 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
法学部/Law |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
木1(後期)/THU1(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
佐藤 弘直/SATOU HIRONAO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈一般専門教育科目〉/*** MAJORS *** 〈ADVANCED SUBJECTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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佐藤 弘直/SATOU HIRONAO | 法学部/Law |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(演習) |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は、法学部ディプロマ・ポリシーのうち、「1.知識・理解」および「2.汎用的技能」に対応し、法的素養を身につけることおよび法的思考に基づいた説得力ある解決指針を示すことができるようになることを目指して法学部における学修を始めるにあたり、大学生活において必要となる基本的な能力やスキルを養成する学修を行う。 前期に開講された基礎演習Aでの学びに続き、初年次教育における少人数クラスの中で、教員と学生間、学生同士間のコミュニケーションを中心に、自己の考えを他者に伝えることを重視した学修を行う。この積み重ねによって、法学部における学修と大学生活の基礎の形成を目指す。 契約社会において実際に起きた利益衝突について,民法と社会で解説されている判例を裁判手続の再現(模擬裁判)を通して議論する。この議論の前提として,検討する裁判例を探し,当事者間でどのような利益衝突が発生したか,当事者はどのような主張をしたか,その主張を裏付ける証拠はどのようなものが考えられるかなど裁判・審理の中で必要と思われる点を取り上げる。このような行動は,2年次以降で本格化する判例研究への事前準備となる。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
(1) 裁判例を理解するために必要な知識,資料を収集し,分析することができる。 (2) 裁判例について,当事者間での生じた利益の衝突,その原因となった事実を説明できる。 (3) 裁判例について、図を示し,実体法上の根拠を示しつつ論理的に説明できる。 (4) 裁判手続きにおいて,当事者間で生じた利益衝突がどのような実体法上の根拠をもって判断されたかを説明できる。 |
授業のキーワード /Keywords |
実体法,訴訟法,裁判手続,主張,証拠,審理,判決 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
法学部での学修に欠くことのできない過去の裁判例を題材に,裁判例の読み方,基本書を使った自学自習の方法を修得する。 法律的問題点に対する考え方について,学生相互間の質疑応答を中心に行う。前半は裁判例の読み込みと解決のための知識の習得方法を学び,後半は模擬裁判をとおして実際に起きた民事上の利益衝突について,どのような言い分が取り交わされたかを実体験する。 ゼミ当日は,告知された予習内容をグループごとでまとめて報告し,議論する。 復習は,ゼミ当日の議論を各自でまとめ,模擬裁判での発言の準備をしておくこと。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
1年前期で履修した社会と民法のテキスト『ナビゲート民法ー契約社会を賢く生きるための14章』186頁以下で解説されている最判平成11年10月21日(民集53巻7号1190頁)を題材とする。 六法,ノート,教科書,資料などを毎回持参すること 授業の出席回数が授業実施回数の3分の2に満たない場合,単位を認定しない。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
一つの裁判例を用いるが,その回ごとに取り扱う対象が異なるので,裁判例の読み込み,民法Ⅰ(総則)で使用するテキストの読解,関連する文献調査と読解など時間外での準備が必要となる。 グループごとでの発表ではあるが,個々人の時間外学修がグループ毎の成果となり,評価の対象となるので,個々人の自宅学習が必須となる。(目安として2時間) 事後の学修として,各回で取り扱った内容を再確認して確実な理解をノートする。また,不明な点があれば資料を用いて確認し,解消できないときには次回のグループ検討の際に確認すること。(目安として2時間) |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
以下のOneDriveアドレスにあるゼミフォルダへのレポート提出(指示された都度) https://kobegakuin-my.sharepoint.com/:f:/g/personal/lh121308_law_kobegakuin_ac_jp/EhA8wu3gmzlGuKviQSK_eCcBuVjwNXvTGjb1CTiKJjI04w?e=wZ2BhU |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
事前・事後のメモファイルの記述内容40点 グループ内での貢献・取り組み状況30点 ゼミ内での発言・取り組み状況30点 |
テキスト /Required Texts |
増成牧・笹川明道編著『ナビゲート民法ー契約社会を賢く生きるための14章』(前期の社会と民法で用いたもの) |
参考図書 /Reference Books |
必要の都度指示する |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス,グループ分け | 自己紹介,ゼミの進行内容の説明,グループ分け | |
2 | 第2回 | 判例検索 | 模擬裁判対象の判決文の収集(主に図書館) | |
3 | 第3回 | 判例分析1-事実関係 | 登場人物,対象の権利や物,時間的経緯などの打ち合わせ | |
4 | 第4回 | 判例分析2-事実関係の確定 | 事実関係の整理,図式化 | |
5 | 第5回 | 判例分析3-争点整理 | 当事者の主張のうち,言い分の食い違っている点を対照する。 | |
6 | 第6回 | 判例分析4-証拠整理 | 当事者の主張のうち,くい違いが見られる主張を証明する事実を確認する。 | |
7 | 第7回 | 争点分析1-主張整理 | 当事者間の主張のうち,食い違っている言い分を,原告,被告,裁判所に分けて分析する。 | |
8 | 第8回 | 争点分析2-前例整理 | 対象とする裁判例と同様の事例がないかを調査・報告する。 | |
9 | 第9回 | 争点整理3-学説整理 | 裁判例の争点について,学説での意見の対立がないかを,対象となる民法の条文の考え方を前提に調査・報告する。 | |
10 | 第10回 | 模擬裁判準備1-当事者関係 | 裁判手続きの中で,当事者の果たす役割をそれぞれの地位から確認する。 | |
11 | 第11回 | 模擬裁判準備2-主張関係 | 裁判手続きの中で,当事者の言い分はどのような順番で主張されていくかを確認する。 | |
12 | 第12回 | 模擬裁判準備3-反論関係 | 裁判手続きの中で,相手方の言い分に対し,どのような反論を主張しているかを確認する。 | |
13 | 第13回 | 模擬裁判1-弁論手続 | 裁判手続きのうち,当事者が主張しなければならない言い分を,順にしたがって再現してみる。 | |
14 | 第14回 | 模擬裁判2-証拠調べ,判決 | 裁判手続きのうち,当事者が証明しなければならない事実を,順にしたがって再現してみる。 前回の主張,今回の証拠に基づいて,中立的立場の裁判所としての判断を下す。 |
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15 | 第15回 | ふりかえり,総括 | 前半で調査し,確認した部分が,模擬裁判の中で忠実に再現できたかを確認する。そして,,裁判例どおりの判決に至った,至らなかったとしたら何が足りなかったを振り返る。 |