科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
刑法総論Ⅱ/Criminal Law : General PartⅡ |
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授業コード /Class Code |
B203121001 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
法学部/Law |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
水2(後期)/WED2(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
大山 弘/OYAMA HIROSHI |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈一般専門教育科目〉/*** MAJORS *** 〈ADVANCED SUBJECTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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大山 弘/OYAMA HIROSHI | 法学部/Law |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
本講義は法職コース基幹科目に属し、内容としては、刑法典の総則部分の条文解釈と適用(判例・学説)を解説する。講義分野は、刑法の基本諸原理、及び犯罪論のうち、応用分野である未遂論と共犯論を取り扱う。なお、犯罪論のうち、構成要件該当性、違法性、有責性の各基礎理論分野については、刑法総論Ⅰ(大山担当)で取り扱う。これにより、学部DPで示されている「法的思考に基づいた説得力ある解釈指針を示すこと」ができるように、刑法の基本知識と解釈力を修得することを目的とする。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1.講義で扱った主要条文の意義・要件・効果を理解し説明することができる。 2.講義で扱った主要判例の要旨を事実関係に基づいて説明することができる。 3.主要判例をベースとした典型的な事例問題について適用条文を示してその論点を説明することができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
刑法理論体系、未遂の処罰根拠論、共犯の処罰根拠論、罪数論 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
テキストに準拠しながら講義形式で行う。適宜、簡単な講義レジュメを配布する。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
「刑法と社会」「刑法概論」及び「刑法総論Ⅰ」の科目を履修済みであることが望ましい。これらの科目で修得した基本知識を前提として未遂論と共犯論を展開するため、部分的にはややレベルの高い講義内容となる。したがって、講義中はノートをしっかりとること。六法とテキストは必ず持参すること。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
予習としては、毎回授業テーマを確認してテキストの該当箇所を精読すること(目安60分)。復習としては、授業中の疑問や不明な点を必ず「疑問ノート」に記しておくこと(目安60分)。そして後日、担当者に質問し解決しておくこと。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
数回、講義中に、ショートレポートの作成と提出を求める。提出されたショートレポートについては、いくつかのサンプルを示して評価ポイントを解説する。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
定期試験(80%)とショートレポート(20%)により総合的に評価する。いずれも記述式で行い、授業中に取り扱った事項の基本的な知識と応用力および文章表現力を問うものであり、これらが到達目標に達したと評価された者を合格とする。なお、定期試験が実施できないときは、課題レポートに代替する。 |
テキスト /Required Texts |
只木誠『コンパクト刑法総論 第2版』新世社(発売・サイエンス社)2022年 |
参考図書 /Reference Books |
島伸一編『たのしい刑法Ⅰ・第2版改訂』弘文堂2018年 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 刑法の基本理論 | 基本諸原理と犯罪論構造を確認する。 | |
2 | 第2回 | 作為義務の根拠論 | 不作為の意義、作為義務の内容を確認する。 | |
3 | 第3回 | 因果関係と介在事情 | 介在事情をめぐる判断基準につき学説と判例の変遷を確認する。 | |
4 | 第4回 | 錯誤 | 事実の錯誤と違法性の錯誤の複合類型を解説し、判断基準をめぐる学説を確認する。 | |
5 | 第5回 | 未遂論(1) | 未遂犯処罰の理論的根拠と実行の着手概念をめぐる判例・学説を解説する。 | |
6 | 第6回 | 未遂論(2) | 不能犯の意義と判断基準をめぐる学説・判例を解説する。 | |
7 | 第7回 | 未遂論(3) | 中止未遂の意義と判断基準をめぐる学説・判例を解説する。 | |
8 | 第8回 | 正犯概念と共犯概念 | 正犯と共犯の区別基準、正犯基準をめぐる学説・判例を解説する。 | |
9 | 第9回 | 間接正犯 | 間接正犯の意義・類型・要件をめぐる学説と判例を解説する。 | |
10 | 第10回 | 共犯の処罰根拠・従属性 | 責任共犯論、不法共犯論、因果共犯論の諸相につき具体例を用いて解説する。 | |
11 | 第11回 | 共同正犯 | 実行共同正犯の意義と類型につき具体例を用いて解説する。 | |
12 | 第12回 | 共謀共同正犯 | 共謀共同正犯の理論的根拠、成立要件を判例分析により考究する。 | |
13 | 第13回 | 教唆犯と従犯 | 61条~63条の意義・要件・効果につき学説・判例を解説する。 | |
14 | 第14回 | 共犯と身分 | 65条の意義・要件・効果につき学説・判例を解説する。 | |
15 | 第15回 | 共犯と錯誤、承継と離脱 | 共犯関係における錯誤、承継、離脱の各形態の理論的構造と法的処理を解説する。 |