科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
民法と社会 【⑦~⑨】/Civil Law and Society |
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授業コード /Class Code |
B202961003 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
法学部/Law |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
水1(前期)/WED1(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
増成 牧/MASUNARI MAKI |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈導入専門教育科目〉/*** MAJORS *** 〈SUBJECTS FOR INTRODUCTION〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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増成 牧/MASUNARI MAKI | 法学部/Law |
授業の方法 /Class Format |
対面授業(講義) |
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授業の目的 /Class Purpose |
<主題> この科目は、法学部ディプロマ・ポリシーのうち、「1.知識・理解」および「2.汎用的技能」に対応しており、法的素養を身につけることおよび法的思考に基づいた説得力ある解決指針を示すことができるようになることを目的としています。 私たちが暮らす社会では、自分が必要とする物を、その物を所有している人を見つけて交渉し、売買や賃貸借といった契約を結んで入手し、そうして自らの必要を満たしながら、自分自身の意思で自分自身の生活を築き上げています。すなわち、契約を用いて自らの生活を自らの意思決定で組み立てていく社会ということができます。そのような社会を契約社会と呼んだりします。この契約社会を規律している法律がほかならぬ民法です。すなわち、国家の基本的な在り方を定めているのが憲法だとすれば、民法は社会の基本的な在り方を定める法律なのです。 民法と社会の授業では、私たちが暮らす「社会」とそれを規律している「民法」について学びます。まず、私たちの暮らす社会の基本的な成り立ちについて民法の視点から学びます。また、私たちが暮らす社会には様々な問題が生起していますが、その中から民法と関係するいくつかの問題について学び、そうした問題の解決のために民法がどのように役立つかについて学びます。加えて、皆さんは1年生の後期から、本格的に民法の専門科目を勉強することになりますが、それに備えて、契約に関するルールをはじめとする民法の基本的な事項についても学んでいきます。 本授業は、私たちの暮らす社会をより深く認識し、社会についての興味・関心を広げるとともに、私たちの社会を規律する民法の基本的事項を学ぶのが目的です。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
①私たちが生活する社会がどのような社会であるかを民法の視点から説明することができる。 ②私たちが暮らす社会に生じたいくつかの問題について認識を深め、また、それをどのように解決すべきかについて自分の意見を述べることができる。 ③1年後期以降に受講する民法の専門科目を理解するのに必要な民法の基礎的事項を説明することができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
契約社会を賢く生きるための14章 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
民法は、2017年6月と2018年7月に大きく改正され、2020年4月1日から施行されています(ただし、ごく一部は2022年4月1日から施行)。 「民法と社会」の授業はこの新しい民法を学んでいきます。授業は、神戸学院大学の民法スタッフで協力して作成した『ナビゲート民法 現代社会を賢く生きるための14章』(北大路書房、2019)をテキストとし、このテキストにそって進めていくこととします。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
『デイリー六法』(三省堂)などの六法を持参してください。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
予習として、指定テキストの当該授業で扱う個所を精読する。 1時間30分 復習として、授業でやった内容を確認し、テキストの該当箇所を精読する。1時間30分 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
学期中に、小テストやレポートを課すことがあります。その際には、授業のなかでお知らせします。小テストやレポートを課した場合、授業の中で講評します。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
学期末試験100% |
テキスト /Required Texts |
増成牧・笹川明道編『ナビゲート民法 契約社会を賢く生きるための14章』(北大路書房、2019) |
参考図書 /Reference Books |
必要に応じて授業中に指示します。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 民法と社会はなにを勉強する科目か? 民法とはどのような法律か? |
民法と社会という科目は何を目的とする科目で、どのように授業を進め、また成績評価をするか(授業の目的、進め方、成績評価)についてまず確認します。また、たくさんある法律の中で、民法とはどのような法律であるかを学びます。 | |
2 | 第2回 | 契約とは、法律行為、様々な契約 | 私たちの暮らす社会は契約社会と呼ばれたりします。それはどういう社会か、契約はどのようにして成立するか、どのような契約があるか、さらに法律行為とはなにかについて学びます。 | |
3 | 第3回 | 契約の成立 | 契約はどのようにして成立するか、契約の締結に必要な意思表示とはどのようなものか。意思表示に問題がある場合はどうなるか、について学びます。 | |
4 | 第4回 | 契約の履行(その1) | 契約が有効に成立すると、後はその契約を履行する段階へと移ります。まず、契約が当事者によって任意に履行される場合の諸問題について学びます。 | |
5 | 第5回 | 契約の履行(その2) | 契約が任意に履行されない場合は、債務不履行と呼ばれます。債務不履行のとき債権者はどうすることができるかについて学びます。 | |
6 | 第6回 | 契約の主体(人) | 契約を結ぶ主体は人です。法律上、人には、生まれながらにして人である自然人と、法が特に権利の主体性を認めた法人とがあります。自然人の様々な能力についても学びます。 | |
7 | 第7回 | 代理 | 契約の締結を他人に代わりにやってもらう仕組みである代理について学びます。 | |
8 | 第8回 | 物権 | 民法の二つ権利構成である物権と債権のうち、第7回までは主に債権について学んできましたが、第8回では、物権について学びます。物権にはどのような種類があるかをはじめ物権の基礎的事項を学びます。 | |
9 | 第9回 | 物権変動 | 物権はどのようにして変動(発生したり、移転したり、消滅したり)するかについて学びます。 | |
10 | 第10回 | 債権の実現を確実にする諸制度 | 債権の実現を確実にする仕組みのことを「担保」と呼んだりしますが、抵当権、質権などの物的担保と、保証、連帯保証などの人的担保について学びます。 | |
11 | 第11回 | 不法行為 | 他人から加害を受け、損害を生じた場合のルールについて学びます。 | |
12 | 第12回 | 親族 | 婚姻、離婚、親子をはじめとする親族についてのルールを学びます。 | |
13 | 第13回 | 相続 | 死亡した人が残した財産をだれがどのように承継するかについて学びます。 | |
14 | 第14回 | 条文・判例・体系~民法の学び方 | 条文の大切さ、判例の持つ意味、体系的に民法を勉強することの重要性を学びます。 | |
15 | 第15回 | 専門科目としての民法の勉強へ | 民法が私たちの社会とどのように関係しているかをあらためて確認するとともに、後期以降の専門科目としての民法の勉強についての橋渡しをお話しします。 |