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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/20 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
国際関係史/History of International Relations
授業コード
/Class Code
B201401001
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
法学部/Law
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
通年/FULL-YEAR
曜日・時限
/Day, Period
水1/WED1
単位数
/Credits
4.0
主担当教員
/Main Instructor
岩田 将幸/IWATA MASAYUKI
科目区分
/Course Group
【専門教育科目】 〈一般専門教育科目〉/*** MAJORS *** 〈ADVANCED SUBJECTS〉
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
岩田 将幸/IWATA MASAYUKI 法学部/Law
授業の方法
/Class Format
「講義」形式(通年科目)

時事ニュースを紹介し、学習した後、下記の内容に沿って講義を進行していく。

講義資料は事前にアップするので、必ず所定の箇所でダウンロードし、印刷して講義に臨むこと。

【連絡先】:岩田メール miwat@law.kobegakuin.ac.jp
授業の目的
/Class Purpose
「近代国家」の成り立ち、そして近代以降の国家間の戦争と平和の歴史を学修する。 

前期は、近代国家がいかなる属性を備えているのかという点に着目し、国家の役割や機能の変遷について考察する。 
後期は、近代以降の国家間の戦争と平和の歴史について考察する。近代以降、戦争や平和の考え方にどのような変化があったのか。平和を実現する方法にどのような変化があったのかを考察していく。 
国家の役割や機能に関しても、国家による平和や安全の実現の方法に関しても、決して一定ではない。それらは、歴史的な教訓が生んだ産物であり、かつ、常に歴史の中で流動し続けている。その点は、いまも変わらない。本講義では、それらが、いかに変遷して今日に至っているのかを主に考察していく。そして、決して不変ではない「いま」に関する疑問も、歴史の延長線上で、かつ歴史が示す教訓の中で、考えていくことにしたい。 

ディプロマポリシーとの関係では、国際化社会に向けた国際的素養、今日の国際社会のあり方の理解、そして国際情勢に関する感度を高めることができる。
到 達 目 標
/Class Objectives
受講学生は、以下のことができるようなることを目指す。
国際化社会に向けた基礎教養を身につけることができる。
今日世界で起きている事件や出来事に関して必要な情報感度を有することができる。
また、そうした事件や出来事に対する背景を多角的な視点から分析できるようになる。
世の中の多様性を理解し、自分や自分のごく周辺のみに囚われない想像力や世界観を持てるようになる。
不変ではない「いま」に関する疑問に対して、歴史の延長線上かつ歴史が示す教訓の中で、考えていく知識と思考力を身につけることができる。
授業のキーワード
/Keywords
国際関係 近現代の歴史 ヨーロッパ政治 近代国家 戦争と平和
授業の進め方
/Method of Instruction
時事ニュースあるいは講義内容に関連するニュースを講義の最初に紹介する。その後、配布したレジュメに基づき、詳細な内容を説明する。
履修するにあたって
/Instruction to Students
私語は厳禁とする。
遅刻は厳しく対処する(10分以上の遅刻に際しては、例外的事情を除き、授業中の課題の提出を認めない)。
授業中の携帯メールの使用に対しても、厳正に対処する。
以上の受講態度に関して、指示に従わない場合は、以降の受講を認めない、成績評価を行わない等の措置をとることもある。

講義では、平常点を評価するために、コメントの提出を求める(あるいは小テストを実施することがある)。できる限り多くの回数(できれば毎回)を予定している。講義の理解度を試し、常日頃の努力を評価することがその主たる目的であるが、問題意識や思考力・表現力を高める訓練にもなるので、積極的に取り組むことが期待される。積極的に取り組んだ学生には、プラス評価を行い、そうでない学生には、逆にマイナス評価を行う予定である。ネット記事を写す等の行為は認められず、一切評価の対象としない。なお、代筆が発覚した場合、一切の理由にかかわらず、平常点全体をゼロとする。

通年科目であるが、前期・後期とも定期試験を実施する。平常点の評価も一貫して行うので、その点をよく理解して受講することが望まれる。 
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
基本的な地理の知識や世界史(近代史)の知識があることが前提となる。

そのためには、事前学習として、講義の対象となる部分をテキストや参考書・指定図書を予め読んでおくこと。(目安として1時間程度)
事後学習として、講義を行った部分のレジュメを参照にしつつ、テキストや参考書・指定図書の内容を理解し頭に入れておくこと。(目安として1時間程度)

そのほか、世界でいま起きている時事のニュースの基本的な情報に関しても、新聞やHPなどで押さえておくことが求められる。日常的に、新聞や新聞のHPをチェックして、今日の世界で起きている出来事やニュースを押さえておくこと。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
講義中に、その日の講義内容に関するコメントの提出(小テストの実施を含める)を求める。
コメントに関しては、どのようなコメントが評価されるのかという点に関して(論理性、正しい言葉使い、多角的な視座、自らの見解や批判の提示)、逐次、フィードバックが行われる。学生はそうしたフィードバックに基づいて、考え、書く力を養い、毎回の講義ごとに、上述の点に関して改善していくことが求められる。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
平常点(毎回の講義でのコメントの提出を中心とする)と期末レポート課題(前期・後期の二度実施する)による。平常点とレポート課題の割合に関しては、学生の受講状況・態度や講義の進行具合により判断するが、基本的には、平常点を6割、期末レポート課題を4割とする(オンラインの受講状況を参照の下、日ごろの努力をより評価するため、若干の変更の可能性ある)。

最初の講義で、評価基準については詳しく説明するので、出席すること。

また、前期・後期にわたる通年講義であり、二度の期末レポート課題を課す予定であるので、その点に注意しておくこと。 

上の「履修するにあたって」をよく参照してから、履修の判断を行うことを勧める。
テキスト
/Required Texts
基本的に指定しない。しかし、下の指定図書、参考書のうち数冊は読んでおくことを勧める。
参考図書
/Reference Books
細谷雄一 『国際秩序 -18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ-』 中公新書、2012年  
石井修 『国際政治史としての20世紀』 有信堂、2000年
ジョセフ・F・ナイ 『国際紛争 -理論と歴史-』 有斐閣、2002年 
入江昭 『二十世紀の戦争と平和』 東京大学出版会、2000年
渡邊啓貴(編) 『ヨーロッパ国際関係史』 有斐閣アルマ、2002年
高橋進 『国際政治史の理論』 岩波現代文庫、2008年
君塚直隆 『近代ヨーロッパ国際政治史』 名古屋大学出版会、2011年
岡義武 『国際政治史』 岩波現代文庫、2009年
吉川 元ほか(編)『グローバル・ガヴァナンス論』法律文化社 2014年
ウィリアム・H・マクニール  (著)『戦争の世界史 (上)(下)』中央公論新社 、2014年
小川浩之・板橋拓巳・青野利彦(著)『国際政治史』有斐閣、2018年
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ガイダンス 講義の狙いや進め方の説明、受講する際の注意事項、評価基準の説明など。 
2 2) 権力とは何か① 政治と権力の定義から、国家の政治権力について説明を行う。
3 3) 権力とは何か② 政治権力に関する議論を踏まえ、より広く権力現象について理解を深める。 
4 4) 権力とは何か③ 政治権力に関する議論を踏まえ、国内と国際の権力に関する考え方の相違について考察する。
5 5) 国家の政治権力の正統性① 近代以降、国家の政治権力の正統性が、どのような根拠に基づいてきたのかを説明する。
6 6) 国家の政治権力の正統性② 近代国家の政治権力の正統性の問題について考察を行う。とりわけ国家が統治能力を有していない場合、その正当性も問われるという観点を提示する。 
7 7) 近代国家の原理と政治体制① 近代国家が成立する契機となった基本原理や社会契約論の考え方について説明する。
8 8) 近代国家の原理と政治体制② 近代以降の国家成立の基盤となる原理を学んだ上で、国家を支える政治体制の分類やその問題点についても説明を行う。
9 9) 民主主義の成立とそれをめぐる諸問題① 今日の民主主義は、どのような変遷を経て成立・発展してきたのかを説明する。
10 10)  民主主義の成立とそれをめぐる諸問題② 今日の民主主義の成立と発展の経緯を踏まえ、今日の民主主義における諸問題について考察を行う。  
11 11) 近代以降の国家像の変遷① 近代以降、国家の役割や機能は、どのような変遷を経てきたのかを説明する。
12 12) 近代以降の国家像の変遷② 近代国家の役割や機能の変遷を踏まえ、経てきたのか、我々は改めて今日、どのような国家像(国家の役割や機能)を模索しているのかを考察する。 
13 13) 主権国家体制とネーション・ステイト① 今日の国際関係において基本な前提となっている主権国家体制について説明を行う。 
14 14) 主権国家体制とネーション・ステイト② 主権国家体制における国家が、どのような基準(ネーションステイト)に基づいて形成されているのかを説明する。そしてネーション・ステイトに伴って発生している諸問題についても考察を行う。
15 15) 前期の講義内容の総合的学習  前期の講義内容の全体像を振り返り、質疑応答を実施する。 
16 16)  国際政治における大国の出現とパワー① 国際政治において大国とは何を指すのか、そのパワーにはどのような源泉があるのかを説明する。
17 17)  国際政治における大国の出現とパワー② 国際政治においてパワーは、どのような意味を持ち、どのように概念設定されているのかを、主に国際秩序の観点から考察する。 
18 18) ヨーロッパ協調の成立と破綻① フランス革命の持つ意味を説明した上で、ヨーロッパ協調体制(ウィーン体制)とはどのような体制であったかを説明する。 
19 19) ヨーロッパ協調の成立と破綻② ヨーロッパ協調体制(ウィーン体制)がどのように成立し破綻していったのかを説明する。 
20 20) 第一次世界大戦までの勢力均衡の変遷① ヨーロッパ協調体制から、第一次世界大戦まで、大国間の勢力均衡は、どのような変遷を遂げていったのかを説明する。19世紀前半を主要な対象とする。
21 21) 第一次世界大戦までの勢力均衡の変遷② ヨーロッパ協調体制から、第一次世界大戦まで、大国間の勢力均衡は、どのような変遷を遂げていったのかを説明する。19世紀後半を主要な対象とする。
22 22) 第一次世界大戦の勃発と経過① 初の世界大戦である第一次世界大戦は、なぜ勃発するに到ったのかを説明する。
23 23) 第一次世界大戦の勃発と経過② 第一次世界大戦勃発後、どのような経過を辿り、国際政治上どのような新たな展開が生じたかを説明する。  
24 24) 戦間期の歴史的位置づけ 第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の期間である「戦間期」が示す歴史的な実験や教訓について説明する。 
25 25) 戦間期 ①ベルサイユ体制の成立と相対的安定期  第一次世界大戦後の新しい国際秩序であるベルサイユ体制とは、どのような体制であったのかを説明する。その際、ベルサイユ体制を支える国際連盟の役割やその問題点についても考察する。  
26 26) 戦間期 ②世界経済危機期   1929年の世界恐慌が、ベルサイユ体制と呼ばれる戦間期の国際秩序にどのような影響を与えたのかを説明する。  
27 27) 戦間期 ③ベルサイユ体制崩壊期   国際関係において、力の政治がいかに復活し、ベルサイユ体制は崩壊に追い込まれたのか。その結果として、第二次世界大戦の幕が引かれるのかを説明する。  
28 28) 第二次世界大戦の勃発と経過  第二次世界大戦の勃発と経過について説明を行う。  
29 29) 国連の安全保障体制の成立 第二次世界大戦後の国連による安全保障体制とは、いかなるものであるのかを説明する。とりわけ、その問題点に関して考察を行う。  
30 30) 後期の講義内容の総合的学習   後期の講義内容の全体像を振り返り、質疑応答を実施する。 

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