科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
演習Ⅱ/Seminar Ⅱ |
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授業コード /Class Code |
B201111007 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
法学部/Law |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
通年/FULL-YEAR |
曜日・時限 /Day, Period |
火3/TUE3 |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
表田 充生/OMOTEDA MITSUO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈一般専門教育科目〉/*** MAJORS *** 〈ADVANCED SUBJECTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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表田 充生/OMOTEDA MITSUO | 法学部/Law |
授業の方法 /Class Format |
演習方式。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
演習Ⅱにおいては、演習Ⅰにおいて学んだ労働法の基礎知識を前提に、労働法上の各種問題(争点)についてより深い考察を行い、各争点につき自分自身の考えを持てるようにすることを目標とし、法学部のDPに示された法的素養を身につけ、労働法に関する各種問題について法的思考に基づいた説得力ある解決指針を示すことができるようになることを目指します。 なお、演習Ⅱは、「演習科目」に属し、演習Ⅰで身につけた法的素養を専門領域においてより一層深めていくための科目として位置づけられています。 個別的労働関係法(雇用関係法)の領域だけではなく、演習Ⅱにおいては集団的労働関係法(労使関係法:労働者が団結し結成した労働組合と使用者との間の関係等を規整対象とする法)の領域についても検討していきます。労働基準法及び労働組合法等を中心としながら、労働条件の変更(就業規則の不利益変更、及び、労働協約による労働条件の不利益変更)、解雇及び雇止め、労働者派遣(法)、ワークライフ・バランス及び働き方の改善、労働組合に関連した問題、並びに、組合活動や争議行為の正当性の問題、さらには労使紛争の解決方法に関する問題等について、裁判例や学説の分析・考察を行いながら、皆さんと共に議論・検討していきます。様々な労使紛争に関する問題を取り扱い、そのような各種労使紛争に対する解決能力を身につけ、自らの意見(紛争解決案)を提示できるようになることを目的とします。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1.労働法の基本的知識を前提に、労働法上の各争点について説明することができる。 2.労働法上の特定のテーマについて、自らの意見を述べるだけでなく、同級生の意見を聴き(それを尊重し)、建設的な議論をしたうえで、自分自身の見解をもつことができる。 3.労働法的なものの考え方を修得したうえで、労使紛争に関して法的に妥当な結論を導き出すことができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
労働基準法、労働組合法、解雇・雇止め、労働者派遣、争議行為 等 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業は、基本的には毎回特定のテーマまたは裁判例について、グループ報告または個別報告をしていただき、その報告をベースにゼミ生皆さんで議論していただく形を採ります。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
ゼミでの報告や議論などにおいて積極的な姿勢で臨む、勉学意欲の高い学生さん、一緒に労働法を学んでいきましょう! 演習Ⅱにおいては、グループ報告だけではなく、個別報告を行っていただく場合もありますが、いずれの場合も報告者は担当するテーマや裁判例につき十分に調べ、考察したうえで発表するよう努めて下さい。 なお、日頃から労働法に関わるニュース等に興味を持って下さい。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
毎回の予習及び復習の時間の目安はそれぞれ90分~120分である。ただし、報告担当となった場合は相応の時間を要することとなる。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
成績評価方法・基準にも記載してある「課題レポート」を第29回講義時に提出していただきます。この課題レポートについては最終講義時に全体的にコメントします。 また、成績評価対象となる授業内レポートについては、その次の授業において記述及び評価のポイントを講述し、授業時の報告に関してはその都度コメントします。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
出席を前提に、授業における積極的な発言状況・内容や授業内レポート(40%)、授業時における報告内容(30%)、及び、期末の課題レポート(30%)に基づき評価を行います。 |
テキスト /Required Texts |
大内伸哉『最新重要判例200労働法[第7版]』(弘文堂、2022年)。 |
参考図書 /Reference Books |
安枝英訷・西村健一郎『労働法[第13版]』(有斐閣、2021年)、 村中孝史・荒木尚志編『労働判例百選[第10版]』(有斐閣、2022年)、 土田道夫・山川隆一編『労働法の争点(新・法律学の争点シリーズ7)』(有斐閣、2014年) 等。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 演習Ⅱのガイダンス~今後の労働法制のあり方について~ | ゼミ(演習Ⅱ)の進め方及び学び方について説明します。 また、報告する裁判例についてゼミ生の皆さんと相談のうえ決定したいと思います(下記・第5回~第14回の内容を参照)。 |
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2 | 第2回 | 労働判例の読み方 | 労働判例の中で比較的読みやすい裁判例を基にその読み方を説明します。 | |
3 | 第3回 | 労働法が関連する職業について | 労働基準監督官および社会保険労務士の仕事について説明します。 | |
4 | 第4回 | 主題02または主題03に関連した事柄 | 主題02または主題03に関連した事柄を取り扱い、説明する。なお、第2回~4回の授業内容については、その順序が入れ替わることもある。 | |
5 | 第5回 ~第14回 | 第5回~第14回の授業については、毎回特定の裁判例について個別またはグループ報告を行っていただきます。 どの裁判例を担当するかは、「内容」欄記載の裁判例の中から、春学期初回の授業でゼミ生の皆さんと相談のうえ決定していきたいと思います。 |
講義前半の報告対象となる裁判例としては、例えば、 (1)鹿島建設・大石塗装事件(最1小判昭55・12・18民集34巻7号888頁) (2)宣伝会議事件(東京地判平17年1月28日労判890号5頁) (3)セガ・エンタープライゼズ事件(東京地決平11・10・15労判770号34頁) (4)阪急トラベルサポート(第2)事件(最2小判平26・1・24労判1088号5頁) (5)ケンウッド事件(最2小判平12・1・28労判774号7頁) (6)国鉄鹿児島自動車営業所事件(最2小判平5年6月11日労判632号10頁) (7)長谷工コーポレーション事件(東京地判平9・5・26日労判717号14頁) (8)広島中央保健生活協同組合事件(最1小判平26・10・23労判1100号5頁) (9)茨城石炭商事事件(最1小判昭51・7・8判時827号52頁等) (10)目黒電報電話局事件(最3小判昭52・12・13民集31巻7号974頁等) (11)ハマキョウレックス事件(最2小判平30・6・1労判1179号20頁等) (12)三井倉庫港運事件(最1小判平元・12・14民集43巻12号2051頁) (13)エッソ石油事件(最1小判平5・3・25労判650号6頁) (14)御國ハイヤー事件(最2小判平4・10・2判時1453号167頁) (15)国鉄札幌運転区事件(最3小判昭和54・10・30民集33巻6号647頁) (16)朝日火災海上保険(石堂)事件(最1小判平9・3・27労判713号27頁等) などです。 |
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6 | 第15回 | 講義前半に学んだ事項に関する今後の展望等 | 講義前半に学んだ判例や事項に関連して今後の展望等について検討します。 | |
7 | 第16回 | 報告テーマの選択等 | 講義後半のゼミの進行や学び方等について説明します。 また、報告するテーマについてゼミ生の皆さんと相談のうえ決定したいと思います(下記・第19回~第29回の内容を参照)。 |
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8 | 第17回 | 労働組合法上の様々な問題について① | 労働組合法とはどのような法律か? また、労働組合に関する問題について考えます。 | |
9 | 第18回 | 労働組合法上の様々な問題について② | 争議行為や組合活動について考えます。 | |
10 | 第19回 ~第29回 | 第19回~第29回の授業については、毎回一定のテーマについて個別またはグループ報告を行っていただきます。 どのようなテーマを対象とするかは、「内容」欄記載のテーマの中から、秋学期初回(第16回)の授業でゼミ生の皆さんと相談のうえ決定していきたいと思います。 |
講義後半に取り扱うテーマとしては、例えば、 (1)わが国の労働時間制度 (2)労働時間の適用除外 (3)出向命令の有効性 (4)就業規則の不利益変更 (5)整理解雇の4要件ないしは4要素 (6)有期労働契約における雇止め (7)労働者派遣法 (8)ユニオン・ショップ協定 (9)争議行為の正当性 (10)組合活動の正当性 (11)労働協約の効力 (12)不当労働行為 (13)団体交渉~誠実交渉義務~ などです。 ゼミ生の皆さんと相談のうえ決定したいと思います。 |
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11 | 第30回 | 講義後半に学んだ事項に関する今後の展望等 | 講義後半にゼミで学んだことに関する今後の展望等について検討します。 |