科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
租税法/Tax Law |
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授業コード /Class Code |
B200551001 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
法学部/Law |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
通年/FULL-YEAR |
曜日・時限 /Day, Period |
火1(前期),火1(後期)/TUE1(SPR.),TUE1(AUT.) |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
濱谷 直子/HAMATANI NAOKO |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈一般専門教育科目〉/*** MAJORS *** 〈ADVANCED SUBJECTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
Yes |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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濱谷 直子/HAMATANI NAOKO | 法学部/Law |
授業の方法 /Class Format |
前期はオンラインによる遠隔授業(オンデマンド配信)とする。 後期をオンラインで行うか否かは未定であるが、決まり次第dotCampusにて通知する。 講義形式の授業である。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は、専門教育科目に属し、科目の位置付けとしては本学部のカリキュラム上先端科目・応用科目に属する。憲法および行政法の特別法であることから、これらの科目の発展科目ということになるが、民法・会社法・刑法・訴訟法とも関連が深い科目である。 法学部のディプロマ・ポリシーに示す、法的素養を身につけること、法的思考に基づいた説得力ある解決指針を示すことを目指す。 租税法は、大学生にも比較的身近な存在である消費税をはじめ、所得税、相続税その他の様々な税に関する法律である。租税については、会計学・経済学・財政学等からのアプローチもあるが、本講義は法学部の科目であることから、法律学の立場から租税法について解説を行う。 本講義の目的は、「租税法に固有の基本原則や理論、手続の一連の流れ等を、他の法律分野と関連付けながら総合的に理解し身に付けること」である。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1.租税法固有の論理に基づいて思考し、論点を抽出したうえで問題の解決が出来る。 2.租税法固有の基本原則・理論・手続の一連の流れを、他の法律分野と関連付けながら総合的に身に付け、説明出来る。 3.所得税・相続税等、主要な個別租税法の課税理論、課税のしくみを説明出来る。 4.主要な税制改正が行われた際、その趣旨や位置付け等が把握出来る。 5.授業を通して身に付けた知識を踏まえ、関連する文献や判例・国税不服審判所裁決等の資料を読むことを通じて、自ら知識を深めていくことが出来る。 6.大学卒業後社会人となった際、授業で身に付けた納税者意識を通じ社会人すなわち納税者として、適切な行動が出来る。 |
授業のキーワード /Keywords |
租税法律主義 租税公平主義 自主財政主義 課税要件 租税法と私法 節税 脱税 租税回避 担税力 タックスミックス 所得 財産 消費 申告納税制度 賦課課税制度 滞納処分 不服審査 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義形式の授業である。原則としてテキストを用いず板書により授業を進めるが、必要に応じ判例・レジュメ等の資料を配布し、それらを用いて授業を進める。 授業中における私語、スマートフォン・携帯電話の使用、頻繁な教室への出入り等の、他の受講者に迷惑をかける行為は厳禁とする。 違反者は即刻退席してもらうほか、注意を受けたにもかかわらず繰り返すようであればそれ以降の授業への出席を禁止する。 なお、税制改正の状況や受講者の知識のレベルに合わせ、シラバス記載の授業内容を適宜変更することがある。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
受講上の注意点および講義の概要については、第一回目の授業(ガイダンス)で説明を行う。履修を希望する者は必ず出席すること。ここに記載した以外の履修にあたっての詳細な注意点は、ガイダンスの際に知らせる。 税を考えるうえでまず前提となるのは、例えば相続がなされた場合の相続税や、土地の譲渡がなされた場合の譲渡益に対する課税のように、私法上の事実行為や法律行為すなわち経済取引であることから、民法や会社法などの私法の知識が必要となる。 その一方で、租税法は国家と私人との法律関係を定める法でもあり、憲法・行政法の特別法と位置づけられているため、これらの知識も必要となる。 さらに、例えば「所得」の金額や「所得税」の金額の計算方法を定める等、金銭の計算や会計も関係する。 そのうえ、例えば景気対策・高齢社会対策・福祉政策等の国の政策も関わる分野である。消費税の税率アップからも分かるように、毎年法改正が行われる分野でもある。 すなわち一言で言うと、租税法とは「経済・社会制度と法制度全般のうえに立脚した複雑かつ技術的な性質を持つ法律」である。 科目の位置付けとしては、本学部のカリキュラム上先端科目・応用科目に属し、憲法および行政法の特別法であることから、これらの科目の発展科目ということになるが、民法・会社法・刑法・訴訟法とも関連が深い科目である。 従って、少なくとも憲法・行政法・民法・会社法等の基礎的知識がなければ、受講しても理解が極めて困難であることに十分留意すること。これらの講義を履修済みであるか履修中であることが望ましい。 六法を毎回持参すること。ただし、租税法の条文は、小さな六法には掲載されていないことが多いこと、また、消費税を例にあげるまでもなく毎年税制改正が行われ、税に関する法律は「毎年必ず」改正されるため、六法は最新のものでなければ使えないことに留意すること。法務省のホームページ「e-Gov法令検索」で最新の条文を入手することが可能であるが、六法についての詳細はガイダンスの際に説明する。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
授業はテキストによらず板書により進めるため、予習より復習に重点を置いて学習すること。講義の2倍程度の時間を目安に復習することが求められる。具体的には、ノートおよび授業で配布した資料などに目を通し、講義で学んだ事項を相互に関連付けながら考え理解すること。理解が困難であると感じた場合には、指定図書の該当箇所をよく読むこと。さらに、特に関心を持ったテーマがあれば、参考書の該当箇所を活用すること。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
講義の進捗状況や税制改正の状況等により、小テストを行ったりレポートを課したりすることがある。 定期試験に対しては、定期試験終了後に模範回答の掲示を行う。 小テストに対しては、小テスト終了後に模範回答を配布または掲示する。 レポートに対しては、コメントをフィードバックする。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
前期および後期の定期試験の点数の合計により、公正かつ厳格に評価する。 前期・後期の試験のうちいずれかを受験しなかった場合には、「評価なし」とする。 小テストやレポートを課した場合、それらの評価割合は合計して全体の10%とする。よって、その場合定期試験の点数を90%と換算する。小テストの評価はその点数の合計を換算する。レポートについては、テーマに沿って、いかに資料を収集しそれらを読み込み、それらを適切に引用しつつ筋の通った自説を展開できたかについて評価を行う。 静かな授業環境の維持のため、出席は取らない。ただし、担当者の講義に出席しなかった者で単位を取得出来た者は担当者が本学で開講して以来1名しか存在しない。 採点ミスを除き、一度行った成績評価の変更にはいかなる理由があろうとも応じない。 |
テキスト /Required Texts |
指定しない。 |
参考図書 /Reference Books |
金子宏『租税法(第24版)』弘文堂・2021年(6,500円+税) 中里=増井編『租税法判例六法 第5版』有斐閣・2021年(2,900円+税) 水野ほか編『租税判例百選(第7版)』有斐閣・2021年(2,700円+税) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス | 講義の概要・講義の進め方・受講上の注意点・参考文献紹介ほか | |
2 | 第2回 | 日本の税と財政の現状(租税とは(1)) | 租税と財政の現状について学ぶ | |
3 | 第3回 | 租税とは(2) | 租税の定義などについて学ぶ | |
4 | 第4回 | 租税法の基本原則(1) | 租税法の基本原則について学ぶ | |
5 | 第5回 | 租税法の基本原則(2) | 租税法の基本原則について学ぶ | |
6 | 第6回 | 租税法の基本原則(3) | 租税法の基本原則について学ぶ | |
7 | 第7回 | 租税法の基本原則(4) | 租税法の基本原則について学ぶ | |
8 | 第8回 | 租税法の基本原則(5) | 租税法の基本原則について学ぶ | |
9 | 第9回 | 租税法と私法(1) | 租税法と私法との関係について学ぶ | |
10 | 第10回 | 租税法と私法(2) | 租税法と私法との関係について学ぶ | |
11 | 第11回 | 租税法と私法(3) | 租税法と私法との関係について学ぶ | |
12 | 第12回 | 租税法と私法(4) | 租税法と私法との関係について学ぶ | |
13 | 第13回 | 課税要件総論(1) | 課税要件について学ぶ | |
14 | 第14回 | 課税要件総論(2) | 課税要件について学ぶ | |
15 | 第15回 | 課税要件総論(3) | 課税要件について学ぶ | |
16 | 第16回 | 租税実体法(1) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
17 | 第17回 | 租税実体法(2) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
18 | 第18回 | 租税実体法(3) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
19 | 第19回 | 租税実体法(4) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
20 | 第20回 | 租税実体法(5) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
21 | 第21回 | 租税実体法(6) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
22 | 第22回 | 租税実体法(7) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
23 | 第23回 | 租税実体法(8) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
24 | 第24回 | 租税実体法(9) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
25 | 第25回 | 租税実体法(10) | 所得税、相続税等の各税の仕組みの概要を学ぶ | |
26 | 第26回 | 租税手続法(1) | 確定申告や滞納処分等の税に関する手続について学ぶ | |
27 | 第27回 | 租税手続法(2) | 確定申告や滞納処分等の税に関する手続について学ぶ | |
28 | 第28回 | 租税手続法(3) | 確定申告や滞納処分等の税に関する手続について学ぶ | |
29 | 第29回 | 租税争訟法 | 不服申立(再調査の請求・審査請求)および税務訴訟について学ぶ | |
30 | 第30回 | 租税罰則法 講義の復習・補足 |
脱税等の租税犯に関する規定について学ぶ 講義の復習および補足 |