科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
民事訴訟法Ⅰ/Law of Civil ProcedureⅠ |
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授業コード /Class Code |
B200162002 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
法学部/Law |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
木2(前期),木3(前期)/THU2(SPR.),THU3(SPR.) |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
浦谷 知絵/URATANI TOMOE |
科目区分 /Course Group |
【専門教育科目】 〈一般専門教育科目〉/*** MAJORS *** 〈ADVANCED SUBJECTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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浦谷 知絵/URATANI TOMOE | 法学部/Law |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
本科目は、法学部のディプロマ・ポリシーのうち、「1. 知識・理解」及び「2. 汎用性技能」に対応し、民事訴訟法の学修を通じて法的素養を身につけること、法的思考に基づいた説得力ある解決指針を示すことを目指す。 本科目は、コース専門教育科目に属し、「民事訴訟法Ⅱ」「執行・倒産法」の学修の前提として位置づけられる。本科目を前期に履修し、「民事訴訟法Ⅱ」を後期、あるいは次年度に履修することにより、発展的・応用的知識を身につけることができる。また、「執行・倒産法」を同じく後期、あるいは次年度に履修することにより、「民事手続法」全体を体系的・立体的に理解することができる。 人が社会生活を営む上で、どうしても紛争は起こるものであり、それを解決するための公的な手段として民事訴訟があり、その手続を規律しているのが民事訴訟法である。権利義務の発生・消滅などを規律する民法・商法等の「民事実体法」とともに、権利の実現・救済過程を規律する「民事手続法」を学ぶことで、実体法と手続法を含めた「民事法」全体の立体的な理解を深められる。 この講義では、民事訴訟法が定める第一審判決手続(訴えの提起から判決の確定まで)の概要について説明を行うものである。具体的には、売買代金支払請求や損害賠償請求等の事例を用いて、紛争の解決という観点からみて民事訴訟がどのような性格を有しているのか、民事訴訟法における諸概念がどのような意義を有しているのか、また、どのような手続として運営されているのかについて学ぶ。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
・民事訴訟制度の全体像の理解、及び、原理原則や基本概念などを理解できるようになる。 ・個別の問題について、これまでに展開されてきた学説及び判例の理論を理解できるようになる。 ・学習した事項を与えられた事案にあてはめて説明できるようになる。 |
授業のキーワード /Keywords |
紛争解決 裁判 民事法 手続法 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
テキストと配布資料、スライドを用いて授業を行います。授業スケジュールは、下記の授業計画にしたがって進めますが、授業の進行状況等に応じて変更することがあります。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
毎回必ず六法を持参すること。 この授業を理解するためには、民法や商法等の民事実体法に関する基本的な知識が必要となる、これらの科目を既に履修しているか、又は並行して履修することが望ましい。 メモやノートを取ること。 授業に関する内容であっても、私語は厳禁である。他の受講生の迷惑になる行為があった場合には、退室していただくことがある。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事前学習としては、テキストの該当箇所を読むようにしてください。(目安として1時間) 事後学習では、テキスト及び配布資料の事例問題を解き、分からないところがある場合にはテキストと配布資料の内容を読み直してください。(目安として1時間) |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
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成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
定期試験(70%)、小テスト(30%)で総合的に評価する。民事訴訟の流れや原理原則、基本概念を事例に当てはめて適切に説明できる者には、SまたはA、理解できていると認められる者にはB、最低限の知識を習得している者にはC、最低限の知識の習得が認められない者にはDとする。 小テストは、1回につき2点×15回=30点とし、毎回の2コマ連続授業内で実施する。 フィードバック方法:小テスト毎に解答と解説を行う。 |
テキスト /Required Texts |
・越山和広『ベーシックスタディ民事訴訟法[第2版]』(法律文化社、2023年) 定価3,300円。当該テキスト[第2版]は、2023年2月28日に発売予定です。授業はテキストに沿って授業を行うものであるが、受講生は他の教科書や参考書を使用してもよい。 ・六法 |
参考図書 /Reference Books |
・三木浩一・笠井正俊・垣内秀介・菱田雄郷『有斐閣リーガルクエスト・民事訴訟法[第4版]』(有斐閣、2023年3月) ・松本博之・上野泰男『民事訴訟法[第8版]』(弘文堂、2015年) ・山本弘・長谷部由紀子・松下淳一著『有斐閣アルマ・民事訴訟法[第三版]』(有斐閣、2018年) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 民事訴訟の基本構造 | ガイダンス。民事訴訟手続の概要、民事訴訟手続の流れを学ぶ。 予習:教科書のLesson1を読む。 |
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2 | 第2回 | 民事訴訟の基本原則 | 民事訴訟の諸原則(処分権主義、弁論主義、口頭主義、直接主義、職権進行主義、双方審尋主義、自由心証主義) 予習:教科書のLesson1・10、教科書の91ページから94ページ、同112から115ページ、を読み、用語をノートにまとめる。 |
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3 | 第3回 | 訴訟の開始 | 訴え提起とは何か、3つの訴えの種類を理解し、実際に訴えを提起するための方法について学ぶ。 予習:教科書のLesson2を読む。 |
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4 | 第4回 | 訴え提起の効果 | 訴え提起によって生じるさまざまな効果について、時効など民法で学んだことと関連させながら学ぶ。 予習:教科書のLesson3を読む。 |
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5 | 第5回 | 裁判所と管轄 | 裁判所制度、裁判官の除斥・忌避・回避、管轄(どこの裁判所に訴えを起こせるのか)について学ぶ。 予習:教科書のLesson4を読む。 |
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6 | 第6回 | 当事者1 | 形式的当事者概念、誰が訴えを起こすことができるのかについて判例をもとに学ぶ。 予習:教科書のLesson5を読む。 |
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7 | 第7回 | 当事者2 | 当事者能力と訴訟能力、訴訟代理 予習:教科書のLesson6を読む。 |
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8 | 第8回 | 訴訟物 | 訴訟物概念とその機能 予習:教科書のLesson7を読む。 |
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9 | 第9回 | 訴訟要件1 | 訴訟要件とは、訴えの利益(給付の訴え、確認の訴え、形成の訴え) 予習:教科書のLesson8を読む。 |
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10 | 第10回 | 訴訟要件2 | 当事者適格、第三者の訴訟担当 予習:教科書のLesson9を読む。 |
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11 | 第11回 | 口頭弁論 | 口頭弁論の意義及びその必要性、口頭弁論における諸原則 予習:教科書のLesson11を読む。 |
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12 | 第12回 | 民事裁判 | 昔の裁判と今の裁判、訴訟遅延とその対策、民事裁判のIT化について学ぶ。 | |
13 | 第13回 | 弁論主義1 | 弁論主義の3原則。自由心証主義と弁論主義との関係性について学ぶ。 予習:教科書のLesson10・12を読む。 |
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14 | 第14回 | 弁論主義2 | 裁判所の釈明権・釈明義務 予習:教科書のLesson12を読む。 |
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15 | 第15回 | 弁論主義3 | 裁判上の自白。裁判上の自白とは何か、裁判上の自白の効果として、裁判所と当事者に対してそれぞれどのような効果を及ぼすのかについて学ぶ。 予習:教科書のLesson12を読む。 |
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16 | 第16回 | 証拠と証明 | 証明についての基本事項、自由心証主義、証拠能力について学ぶ。 予習:教科書のLesson14を読む。 |
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17 | 第17回 | 証明責任 | 証明責任の分配基準、原告・被告のどちらに証拠を提出する責任があるのかを学ぶ。 予習:教科書のLesson15を読む。 |
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18 | 第18回 | 証拠調べ1:総論 | 書証・検証・証人尋問・当事者尋問・鑑定・証拠保全 予習:教科書のLesson16を読む。 |
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19 | 第19回 | 証拠調べ2:各論 | 文書提出命令、証拠保全 予習:教科書のLesson17を読む。 |
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20 | 第20回 | 口頭弁論における当事者の訴訟行為 | 訴訟における当事者の争い方 予習:教科書のLesson18を読む。 |
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21 | 第21回 | 判決以外の訴訟終了原因 | 訴えの取下げ、訴訟上の和解、請求の放棄・認諾 予習:教科書のLesson19を読む。 |
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22 | 第22回 | 裁判と判決 | 裁判の種類、終局判決、中間判決 予習:教科書のLesson20を読む。 |
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23 | 第23回 | 既判力1 | 既判力の客観的範囲 予習:教科書のLesson21を読む。 |
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24 | 第24回 | 既判力2 | 既判力の主観的範囲 予習:教科書のLesson22を読む。 |
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25 | 第25回 | 既判力3 | 訴訟上の相殺 予習:教科書のLesson30を読む。 |
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26 | 第26回 | 既判力4:一部請求/ 判決効に関する論点 |
一部請求/判決効、反射効 予習:教科書のLesson23・24を読む。 |
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27 | 第27回 | 複数請求 | 請求の客観的併合、訴えの変更、反訴、中間確認の訴え。同一当事者間の1つの手続で2つ以上の請求がされる場合や請求が事後的に追加される場合についてみていく。 予習:教科書のLesson25を読む。 |
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28 | 第28回 | 多数当事者訴訟1 | 通常共同訴訟、必要的共同訴訟。原告:被告は、1:1とは限らない、当事者が多数になった場合についてその取扱いを学ぶ。 予習:教科書のLesson26を読む。 |
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29 | 第29回 | 多数当事者訴訟2 | 固有必要的共同訴訟と類似必要的共同訴訟、その判断基準を学ぶ。 予習:教科書のLesson27を読む。 |
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30 | 第30回 | 第一審手続の復習 | 第一審手続の大まかな流れをおさらいする。 |