シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/01/18 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
マーケティング論特別演習(3年次)/Advanced Seminar in Marketing
授業コード
/Class Code
K060151001
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
博士/
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
通年/FULL-YEAR
曜日・時限
/Day, Period
金3(前期),金2(後期)/FRI3(SPR.),FRI2(AUT.)
単位数
/Credits
4.0
主担当教員
/Main Instructor
辻 幸恵/TSUJI YUKIE
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
辻 幸恵/TSUJI YUKIE 経営学部/Business Administration
授業の方法
/Class Format
演習
授業の目的
/Class Purpose
引き続きマーケティング論の理論と実践を学びながら博士論文を仕上げることを目標とする。具体的には理論は先行研究の論文や本から、実践はケーススタディかあるいは自身が調査した結果からまとめる。先行研究の論文はマーケティングと消費者行動の応用となるものを教材として選択し、昨年度比較検討をしたはずであるので、博士論文のテーマにそった形でまとめる。本科目の担当者は大学以外での実務経験がある。主に洋服など女性が好む商品のマーケット予測などをしてきた。
到 達 目 標
/Class Objectives
博士論文を完成する。
1.マーケティング論に関する高度な専門知識(修士課程修了相当)を有し、それらをさらに深め、さらに高度な知識を得るために、国内外のマーケティングの理論と実践を学び、各企業におけるマーケティングの有用性について考察をすることができる能力を養う
2.マーケティングの学問領域の高度な研究方法をもって、自ら設定した課題を総合的に考察することができ、自ら研究課題の設定や解決の方策を構築できる。また、それらをまとめることができる。
3.修得したマーケティングの専門知識を用いて、現在社会の発展に貢献したいという態度を身につける。この場合、それを活用し、研究者やその他の職業をめざす。ソーシャルマーケティングを応用でき、社会の発展に寄与する。
4.修得した高度な専門知識を社会に向けて的確かつ簡明に伝えることができる。そのひとつの方法として博士論文を完成させ、それを発表する。
授業のキーワード
/Keywords
ブランド、マーケティング、リサーチ、ケーススタディ、消費者心理
授業の進め方
/Method of Instruction
自身が選択したテーマにそって先行研究を分析、活用していく。2年次よりも最終学年なのでより深く、テーマを掘り下げる。もちろん同時にマーケティングの根幹を学ぶ。授業では博士論文のテーマにそった先行研究である理論を主に学習し、テーマとの関わりを系統だてて説明する。
履修するにあたって
/Instruction to Students
英語論文の場合は事前にわからない単語や意味は調べておくこと。また、関連する論文も事前に予習して要点をまとめておくことを徹底する。以下のシラバスでは消費者行動と広告に関しては授業形式でまとめてあるが、この2つのポイントはどのようなテーマの博士論文になるとしても含まれる要因であるので、できうる限り日ごろから関心をもっておく。
授業時間外に必要な学修内容・時間
/Required Work and Hours outside of the Class
マーケティングに関する基本的な書物を読んでおくこと(わからない場合はこちらから指定する)
提出課題など
/Quiz,Report,etc
授業内で課題を出すので、その課題は次週までに仕上げて提出する。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
評価は以下の3つの方法の総計とする。
1.毎回の授業内で課題を出すのでその場で解答を作成する。
2.ディスカッション・タイムでの発言を加算する。
3.前期と後期のまとめの時間内で理解度をチェックする課題を点数化する。
配点は1の課題については4点(4点×13回)で52点。2のディスカッション・タイムについては1点~6点の配点とする。前期の授業内で3回実施する(6点×3回)で18点。後期の授業内で6回実施する(3点×6回)で18点。3の最終的な理解度をチェックする課題については1点~30点の配点とする。
なお、前期のディスカッション・タイムの予定は6、7、8回目を予定している。15回目は理解度のチェックをかねて実施する。後期のディスカッション・タイムの予定は19、20、21、23、27、28回目を予定している。
テキスト
/Required Texts
授業内にて適宜プリントを配布する。
参考図書
/Reference Books
青木幸弘『消費者行動の知識』日本経済新聞出版社、2010年
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 1回目 ガイダンス 授業の具体的なすすめかたは前年度と同様とする。評価方法、授業内容の理解度のチェック方法など、初回の本講義内で説明をする。また、自身のテーマにそったマーケティング理論を再度、整理する。今年度の博士論文作成の予定と方向性を確認する。
2 2回目 消費者行動について マーケティングと消費者行動の中の接点である購買行動の理論を学ぶ。まずは現代日本社会における消費の諸相について今回は学ぶ。ここでは高度な専門的な知識をつけるに足りうる基本的な知識の復習にもなる。
3 3回目 マーケティングと消費者理解 消費環境の変化とその対応について把握し、プロダクト・アウトからプロダクト・インへの発想転換を理解する。顧客志向の経営理念について考察する。
4 4回目 モチベーション理論と顧客の選択について 1950年代にはモチベーション・リサーチ(動機付け調査)が多く研究された。「人はなぜモノを買うのか」という根源的なメカニズムを解明する研究である。これらの成果が現代日本社会の中ではどのような意味があるのかを考察する。そのことは高度な専門知識を社会で応用することにつながる。
5 5回目 消費者行動のモデル化について 消費者の特性(文化的特性、社会的特性、個人的特性、心理的特性)を踏まえて標的となる対象の行動パターンをモデル化している先行研究が多い。それらのモデルについて検討する。また、モデルを自身でも構築できる能力を身につける。それは独創的な研究をする上では必要なスキルである。
6 6回目 消費者の意思決定プロセスについて コミュニケーションの成否を見る指標としての消費者の意思決定プロセスについて学ぶ。外的影響要因と個人差要因について理解する。これは高度な専門的知識を社会で応用するためのプロセスを構築することの基本となる。
7 7回目 消費者の関与という概念 関与の概念について学ぶ。さらに「こだわり」の正体について分析をする。具体例としてハンドメイド作品をあげ、そこでの顧客志向の実践と作り手としてのこだわりの実態を説明する。
8 8回目 使用する側の社会的責任 使用する側、つまり消費者のモラルや倫理感について学ぶ。また、それらを企業はどのようにとらえているのかもギフトマーケティングの事例から理解する。ギフトされたものを使用するということも、消費者のモラルに関係している。ギフトの背景には慣習、伝統、地域性など文化的要因もある。幅広い知識が必要となるが、その文化的要因は倫理観にもつながる。
9 9回目 小括として2回目から8回目までの復習をする 消費者の意識や関与の概念を重点的に復習をする。このことはより高度な専門的知識をつけると共に、今後の消費者行動をふまえ、社会に提案できる研究の基礎となる。
10 10回目 広告が消費者に与える影響 広告の消費者側からの評価について学ぶ。SNSが日常的に使用されている中で、いかに消費者に伝えることができるのかということがメーカーだけではなく、マーケティングの中でも昨今、議論されている。他人に正確に伝えるということを基本とした販売戦略についても考察する。
11 11回目 消費者ニーズに合致した広告について 広告と顧客心理について学び、伝える本質のメカニズムを理解する。顧客心理の中で、顧客満足はマーケティングの中では重要な要素である。実際に企業でも「お客様の声」をいかにフィードバックするかを考えている。ここでは先行研究の顧客満足に関する研究論文を中心に議論をする。
12 12回目 販売促進と広報活動 製品情報への消費者の態度や行動について学ぶ。広報活動の主な手段について理解する。
13 13回目 広告と情報管理 広告の役割、特性について学ぶ。具体的な情報の管理などの事例を学ぶ。
14 14回目 広告のモラルと原則 広告企画のプロセス、段階、広告心理を学び、現在のモラル感と比較する。
15 15回目 小括としてここまでをまとめる 企業からの広告と消費者との関係からはじまった。定義、概念、そして影響についてのまとめをおこなう。
16 16回目 後期のガイダンス 前期の学習を思い出すと共に、後期の授業の流れについて説明をする。評価方法、発表方法は前期と同じであるが、後期初回であるので確認のために再度、説明をする。
17 17回目 マーケティング論文の基本的な構成について マーケティングの定義、流れを復習し、学説などの時系列を確認する。
18 18回目 データベースとなる数値
マーケティング・リサーチの概念を復習する。また、データの数値の示し方などを確認する。
19 19回目 問題提起と論文の筋道について マーケティングの発展と消費者の生活の現状について考察する。また将来性と課題についても検討する。
20 20回目 マーケティングの日本における変化 マーケティンに関する倫理的問題を取り上げる。データの不正利用、捏造、違反行為、プライバシーの侵害など具体的な課題を検討する。
21 21回目 市場の中での消費者のとらえ方 消費者である顧客群との関係を理解する。顧客について博士論文内で記述している箇所についてさらに深く考察する。
22 22回目 顧客とのリレーションシップ・マーケティングの復習 顧客目線からの購買行動と消費行動間の関係性を考察する。博士論文テーマ内においても顧客の行動についてこれらの関係性を明確にする。
23 23回目 小括として17回目から22回目までの復習をする 論文をまとめるにあたり、基本的な事項を確認する。そのことによって、研究者として独創的な研究を行い、社会の発展に貢献できる能力を持つことになるからである。
24 24回目 マーケティング戦略の復習 博士論文で取り上げたテーマ内のマーケティング戦略が論理的に合致しているのか成否を論じる。
25 25回目 競合他社との関係性と対応の復習 競合他社分析の方法と他社との差別化戦略について昨年、学んでいるが、特に差別化について復習する。博士論文のテーマにそった形で、差別化戦略について議論をする。
26 26回目 競争志向と顧客志向の関連性について 市場浸透価格、補完的価格などのバリエーションを昨年、学んでいるが、そこからメーカーの顧客の価格に対する心理的価値を博士論文のテーマにそって検討する。
27 27回目 消費者志向の価格戦略についての復習 根本的な需要の価格弾力性について整理する。また差別価格法、知覚価値価格設定についても復習し、博士論文テーマ内で価格に対する理解を深める。またマーケティングの4pの中でも価格は取り上げられてきたが、ここでは最新の価格に対する論文を読み、より、高度な専門性を学ぶ。
28 28回目 博士論文の読み合わせ1回目 博士論文の読み合わせを行い、不適切な部分を修正する。
29 29回目 博士論文の読み合わせ2回目 博士論文の読み合わせを行い、不適切な部分を修正する。
30 30回目 博士論文の読み合わせ3回目 博士論文の読み合わせを行い、不適切な部分を修正する。

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