科目一覧へ戻る | 2024/03/07 現在 |
開講科目名 /Class |
租税法特殊講義Ⅰ/Advanced Lecture on Tax Law Ⅰ |
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授業コード /Class Code |
J010861001 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
修士/ |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
月2(前期)/MON2(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
濵谷 直子/HAMATANI NAOKO |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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濵谷 直子/HAMATANI NAOKO | 法学部/Law |
授業の方法 /Class Format |
この授業は演習形式で行うことを予定しているが、受講者の基礎学力によっては講義形式に変更する場合がある。 オンラインによる遠隔授業(リアルタイム配信)とする。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この授業は、法学研究科ディプロマポリシーに示す「実社会や法実務において応用することができる高度な専門的知識を習得し、それを実践的な問題解決に生かすことができる」ことを目指すものである。 学部で身につけた租税法の知識を踏まえたうえで、「法律学の視点から、現行租税制度のより専門的な学習・研究を行うことを通じ、他の法分野と関連付けながら租税法の体系的な理解を深めつつ個別の論点について考察を行うことにより、租税法分野における高度な専門知識を取得し法的判断力を培うこと」を目的とする。 それと同時に、レジュメ作成方法を含めた報告すなわち自分の知識および意見を的確に伝え、質疑応答を相互に適切に行うプレゼンテーション能力およびコミュニケーション能力を培うことも目的とする。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
租税法に関する主要な論点を抽出し、それらに関する判例学説の知識を備え、その知識を踏まえたうえで自説を展開出来るようになる。 |
授業のキーワード /Keywords |
租税法律主義 租税公平主義 自主財政主義 課税要件 租税法と私法 節税 脱税 租税回避 担税力 応能負担 応益負担 タックスミックス 所得 財産 消費 申告納税制度 賦課課税制度 滞納処分 不服審査 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
授業計画でとりあげる租税法基本原則・租税実体法等の分野ごとに、それぞれの主な論点について判例および学説を踏まえて検討を加えてゆく。 演習形式を予定しているが、履修者の基礎学力のレベルや授業の進捗状況により、講義形式による授業を行うことがある。 毎回報告者を定め、報告者による報告に続き、履修者全員による討論および担当教員による質疑応答を行う方法により授業を進める。従って、報告者は当然報告の準備をする必要があることに加え、それ以外の履修者も資料に目を通す等、毎回必ず事前の準備が必要であることに留意すること。 なお、履修者の基礎学力のレベルや税制改正の状況により、適宜シラバス記載の授業計画を変更することがある。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
学部において租税法の講義を履修していることが前提となる。事前に学部で学んだ事項を復習すること。 履修していなかった場合は、各自であらかじめ「指定図書」として掲げた文献に目を通しておくこと。 租税法は、社会経済制度全般の上に成り立つ複雑かつ技術的な法である。すなわち、租税法を学ぶうえでは学部で学んだ憲法・行政法・民法・会社法等の関連科目の知識が必要であって、これらの科目の復習を十分に行うことがこの授業において学習研究を行う前提となることから、それが不十分な場合授業内容の理解が困難になると予想される。従って、関連する学部科目の復習を十分に行うことを希望する。学部科目のうち租税法に関連するものが履修済みでない場合には、学部あるいは本大学院での授業などで補うこと。 また、各個別租税法間の関連性を論じるにあたってはマクロ的視点が、各個別租税法上の論点を論じるにあたってはミクロ的視点が求められるうえ、税一般について考えるにあたっては、場合により財政学や会計学、経済学など他学部科目の知識も必要となる。従って、これらの知識や複合的なものの見方をも得る努力を積極的に行うことを希望する。 そして、消費税の例をあげるまでもなく、日々変化する社会状況・経済状況に対応するために毎年税制改正が行われる。従って、学習には不断の努力が不可欠となるため、授業の報告の準備を含む予習および復習を十分に行うこと、ならびに最新の知識・知見の収集を怠らないことを希望する。 さらに、大学院の授業に限らず、租税法に限らず、何かを学ぶということは単なる受け身一方では不可能なことであり、教員は手助けを行う存在に過ぎない。従って、自ら進んで主体的に学ぶ心構えを持つことを希望する。 最後に、自ら得た専門的知識を発展させるには、それを理解したうえで「考える」ことが必要不可欠である。そして、インプットのみでなく自らの考えを付加してアウトプットしてこそ、知識の活用とその蓄積が可能となる。従って、自らの頭脳を用いて考える習慣を持つことを希望する。 以上のようなことは、修士論文を作成する際にはもちろんのこと、将来税務の専門家となった場合にも職務上必要とされる筈である。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
事前に報告および討論、質疑応答の準備が必要である。また、授業で学んだことを踏まえてその回以降の授業を行うため、十分な復習も必要となる。合わせて授業時間の3倍程度が一応の目安である。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
履修者の授業の理解度・授業の進捗状況・法改正の動向等により、レポート・小論文を課す場合や小テスト・試験を行う場合がある。 レポート・小論文に対してはコメントをフィードバックする。 小テスト・試験については終了後に模範解答を配布または掲示する。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
成績評価基準および方法は以下の通りであり、厳格かつ公正に成績を評価する。 (1)受講態度 授業への出席を成績評価の「前提」とし、報告および討論への「主体的な」参加の程度がどれほどであったか、報告および討論の内容がいかなるものであったか、担当教員による質疑応答にどのように答えたかについて評価を行う。 (2)課題 レポートや小論文などを課した場合、関係資料を探すことに始まり、それを適切に引用しつついかに論理的に自説を展開できたかについて評価を行う。 (3)試験 小テストや試験を行った場合、持っている知識を並べるだけにとどまらず、設問に対し論点を抽出し筋の通った解答ができたか、論理的に自説を展開できたかについて評価を行い点数をつける。 レポート・小論文を課し、あるいは小テスト・試験を行った場合には、それらの評価割合は全体の10%と換算し、受講態度の評価割合を90%と換算して成績評価を行う。 |
テキスト /Required Texts |
金子宏ほか編著『ケースブック租税法〔第5版〕』(弘文堂・2017年)を予定しているが、履修者の基礎学力のレベルにより変更することがある。 |
参考図書 /Reference Books |
金子宏『租税法〔第24版〕』(弘文堂・2021年)または水野忠恒『大系租税法 第4版』(中央経済社・2023年) 増井良啓『租税法入門 第2版』(有斐閣・2018年) 水野忠恒ほか編『別冊ジュリスト 租税判例百選〔第7版〕』(有斐閣・2021年) その他の文献は必要に応じ適宜紹介するが、学術論文を含む文献および判例・裁決事例等を自ら検索・収集することも授業の一環である。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | ガイダンス | 自己紹介・授業内容および方法の確認・文献紹介など | |
2 | 第2回 | 租税法基本原則(1) | 租税法の基本原則に関する論点の学習研究を行う | |
3 | 第3回 | 租税法基本原則(2) | 租税法の基本原則に関する論点の学習研究を行う | |
4 | 第4回 | 租税法基本原則(3) | 租税法の基本原則に関する論点の学習研究を行う | |
5 | 第5回 | 租税法基本原則(4) | 租税法の基本原則に関する論点の学習研究を行う | |
6 | 第6回 | 租税法基本原則(5) | 租税法の基本原則に関する論点の学習研究を行う | |
7 | 第7回 | 租税法基本原則(6) | 租税法の基本原則に関する論点の学習研究を行う | |
8 | 第8回 | 租税法基本原則(7) | 租税法と私法との関係に関する論点の学習研究を行う | |
9 | 第9回 | 租税法基本原則(8) | 租税法と私法との関係に関する論点の学習研究を行う | |
10 | 第10回 | 租税法基本原則(9) | 租税法と私法との関係に関する論点の学習研究を行う | |
11 | 第11回 | 租税実体法(1) | 所得税・法人税・相続税・消費税その他主要な各税について学習研究を行う | |
12 | 第12回 | 租税実体法(2) | 所得税・法人税・相続税・消費税その他主要な各税について学習研究を行う | |
13 | 第13回 | 租税実体法(3) | 所得税・法人税・相続税・消費税その他主要な各税について学習研究を行う | |
14 | 第14回 | 租税実体法(4) | 所得税・法人税・相続税・消費税その他主要な各税について学習研究を行う | |
15 | 第15回 | 租税実体法(5) | 所得税・法人税・相続税・消費税その他主要な各税について学習研究を行う |