科目一覧へ戻る | 2023/07/31 現在 |
開講科目名 /Class |
地理情報論特殊講義Ⅱ(2022年度以前入学生)/Advanced Lecture on Geographical Information Studies Ⅱ |
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授業コード /Class Code |
J008021001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
修士/ |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
月5(後期)/MON5(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
森栗 茂一/MORIKURI SHIGEKAZU |
科目区分 /Course Group |
〈歴史情報論〉 /〈COURSE OF HISTORICAL INFORMATION STUDIES〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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森栗 茂一/MORIKURI SHIGEKAZU | 人文学科/Humanities |
授業の方法 /Class Format |
on-line 対面 ブログ 併用ハイブリッド講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
本授業は、人間文化研究科のDPが示すとおり、学問上の研究課題や実社会の諸問題に対して的確に応用する専門的な「知識・技能」を身につけ、都市史の問題発見の能力を高め、次世代の「生きる力」を育むための講義である。学位論文執筆のため大学院で必要な基本的地理歴史情報の構造化技術を修得すること、を目的としている。 ・具体的には、都市の発生、都市の意味などについて、歴史学のみならず民俗学、公共論、地理的立地論、境界として都市の哲学などをもとに、総合的に都市史の知識を獲得することを第一目的とする。 ・総合的都市史の知識を活用し、図書館・デジタルデータ等を活用し、身近な地域の都市的なるものの形成史を探求し、 ・引用を明示してプレゼンで表現し、他者との対話のなかから、多様な視点を発見し、主体的に学ぶ経験を第二目的とする。 なお、この授業担当者は、高等学校教諭を7年、国立歴史民俗博物館客員助教授を3年つとめ、神戸まちづくり研究所を設立運営してきた高校教育と博物館展示企画、歴史的まちづくりに関する実務経験のある教員である。これらの経験を柔軟に活かし、総合的な人文研究、歴史学に対する知識や経験の少ない留学生、社会人に対しては極めて解り易く講じ、既に専門的な知識や経験を有する学生には学位論文にむけた高度な教育が可能である。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
・都市史という歴史課題を、民俗学、公共論、地理的立地論、境界として都市の哲学から、より深く、総合的に学ぶ知識と態度を獲得することができる。 ・図書館・デジタルデータなどの身近な地域の都市的なるものの形成史を探求し、発表し対話することで、主体的に学ぶ態度を身につけることができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
都市、被差別、職人、公界、歴史探求 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
高校の地歴科には、答えある。大学院の地歴には答え無い。問、仮説、探求・推論、発見だ。 毎回、「問」たて、KP(紙芝居プレゼンテーション、簡易グループワーク)、GW(簡易ワークショップ的なグループ学習)、RT(ラウンドテーブル:サークル型で自由に語り合う)。協働、発見、わかちあい。ふりかえって、reflection。 文献、引用、毎回予習。授業前日、23:59まで、添付で提出、お約束。 講義1〜4 京阪神の河原町の紹介をして、境界論としての歴史民俗的な都市論からその機能を考える。 講義5-9で、個別発表「身近な河原町」のテーマ・資料に関する絞り込みを行い、 講義9-12でプレゼンと総括を行ない、 講義13-15で、プレゼン経験をもとに新指導要領の歴史探求、歴史総合のあり方と歴史学の新潮流を協働で考える。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
この授業、step by stepですすめます。主体的、学ぶ経験ない人にも、歴史探求、面白い。自ずと力がついてくる。それだけに、自ら予習、発表する、主体的思考、大変です。苦しく楽しい授業です。 第1回には、かならず参考文献「日本中世都市史研究とドイツ中世都市」(全2頁)を必ず、読んでくること。 なお、受講者数、教室の都合によって、シラバスどおり、授業すすまぬこともあり。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
授業外でも各自で卒業最大限の時間をあてて修士研究にとりくむようにしてください。具体的な方法はテーマに応じて指導します。(毎週6時間以上) |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
1.研究内容提示の際は,発表内容をまとめた資料(提出日、氏名、資料頁、出典明示)を作成し提出する。評価できる点,改善すべき点については,毎回コメントする。 2.発表の後、修正したものを点検し、発表週内に指導教員に提出する。教員はこれを点検し、必要に応じてコメントをする。 3.中間発表、人文学会等発表の提出前には,指定の日時に草稿を提出する。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
研究内容・意見交換への参加・コメント内容50%、中間報告書を始めとする課題提出50%をあわせて評価します。中間報告書の提出が期限内におこなわれなかった場合は、評価の対象としません。 |
テキスト /Required Texts |
ブログ「森栗茂一のコミュニティコミュニケーション」またはボックスに掲載した資料 |
参考図書 /Reference Books |
森栗茂一『河原町の民俗地理論』明石書店、2003年(図書館に複数用意する) |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 日本の都市史の特色はなんだろうか? | 初回https://zoom.us/j/3252388118で議論します。 日本の都市史の意味、および欧州の都市史の特色を概説する。その上で、 KP 参考文献を予習し、日本の都市史の特色、ドイツとの共通点について述べよ。 |
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2 | 第2回 | 問 神戸の新開地は歴史がありそうな町なのに なぜ「新」開地というのか? | KP 自己紹介と感じたこと、知っとうこと自慢 新開地は、兵庫と神戸の間の河川敷だった。 宿題 京都の盛り場の歴史について調べ、引用・頁をつけ 簡潔なPPTプレゼン1枚で示せ。 | |
3 | 第3回 | 問 京都の河原町は、河原のように、氾濫原なのに、なぜ盛り場になったのか? | KP 新京極、河原町の謎 VS 千本 鉾町の冷ややかな眼 盛り場とは何か。都心と異なるのか。 宿題 京都の盛り場の歴史について調べ、引用をつけ 簡潔なPPTプレゼン1枚で示せ。 | |
4 | 第4回 | 問 大阪の難波は旧墓地、梅田は湿田の埋田だという。なぜ居住に適さない墓地や湿地に、鉄道のターミナルができたのか? | KP 大坂大阪の近世近代都市化、工業化、郊外化と近代交通史のなかで河原町機能を考えよ 地図…水路と鉄道駅、水路と芝居小屋、水路と遊郭 遊郭と湿地 宿題 京阪神の河原町の機能、および疑問点を、教科書・参考資料・その他の図書館資料・デジタル資料を読んで考え、プレゼン1枚にする | |
5 | 第5回 | ふりかえりラウンドテーブル 京阪神の河原町機能とは何か? 疑問点は? | RT 考えたこと、大発見と頓珍漢のコンテス 宿題 探求したい都市の河原町、河原町の機能、外国の境界都市 について、地名辞書、県史市史、歴史地図・文献を参考に仮テーマを考え、プレゼン1枚にする ヒント…山崎の歴史とその所属国名(府名)、ストックホルム、堺は和泉か摂津か、吉崎御坊門前町の立地 | |
6 | 第6回 | 個々の仮テーマのわかちあい | KP 個々の仮テーマわかちあい 宿題 県立図書館、神戸市立図書館、大阪府立図書館、まちづくり会館まちラボなどを活用しテーマとテーマに関する資料を検討し、プレゼン1枚にしておく | |
7 | 第7回 | 個々の資料、参考図書わかちあい | KP 個々の資料、参考図書わかちあい 宿題 資料図書を検討し、問題意識を明確化させたテーマを考え、プレゼン1枚に書く | |
8 | 第8回 | 問題意識を明示した本タイトルのしぼりこみ | KP 問題意識を明示したテーマのしぼりこみ(タイトルが決まれば、論文は50%以上できあがりという意見もある) 宿題 テーマに関する新聞、NHKアーカイブ、小説、サイトなど、多様な資料を探し、プレゼン1枚にする | |
9 | 第9回 | こんな資料を使うと一味違うコンテスト + 引用方法、資料信頼度、剽窃発見ソフト | KP 資料の信頼度を含む多様な資料コンテスト 宿題 タイトル・問題意識、資料提示と分析、考察、結論と参考文献の構想を考え、引用をつけた4枚のプレゼンにし提出(頁番号、日時明記) | |
10 | 第10回 | 仮プレゼンわかちあい | KP 問題意識、資料提示、考察、結論 コンテスト プレゼン発表を完成させプレゼン配布資料を用意する | |
11 | 第11回 | プレゼン発表① と コメント | 発表が終わったものが、次の発表のコメントをする | |
12 | 第12回 | プレゼン発表② と コメント | 発表が終わったものが、次の発表のコメントをする | |
13 | 第13回 | プレゼン発表③ と コメント | 発表が終わったものが、次の発表のコメントをする | |
14 | 第14回 | プレゼン体験から考える歴史総合と歴史探求 | KP プレゼン体験から考える歴史総合と歴史探求復習 新指導要領における歴史総合、歴史探求、地理探求を調べ、プレゼン1枚にする |
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15 | 第15回 | 歴史学の新しい動き「防災減災の歴史学」「まちづくり歴史学」 | KP 新しい歴史科目に求められている歴史科教師とは |